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春に香る金木犀  作者: ななくさ
第一章 自然が好きな人
6/9

美男美女カップルの痴話喧嘩



「あーっとごめんね取り乱して」

「いや、別に」

「とりあえずまとめると、この街に軍人が向かっているけれど指揮をとるのは階級制度による馬鹿だから気づかれることはないということ?」



小鳥はこくこくと頷いて同意をする。そうよ、そのとおりよイケメンくん!て言ってるけれど玲には伝わっていない。



「あ、そうだ小鳥。軍人の数はどれくらい?」

『ざっと30てとこかしら。剣と拳銃を所持していて懐には仕込み弾を隠しているわ』



用心には用心をってとこか。仕込み弾って単なる視察ならいらない気もするけれど。



「えっと、翡翠?小鳥はなんて?」

「え?あ、そっか。軍人の数は30。剣と拳銃を所持していて懐に仕込み弾」

「仕込み弾?ただの視察なんじゃないの?」



玲が俺と同じ疑問を言葉にして言うと小鳥はそう、ただの視察よと言う。



『けれどあなたがバザールに居たことがバレていたらどうかしら?あんな熱い中バザールでフードを被った少年なんていないしね』



確かにそれはある。俺はそのことを玲に伝えると玲も同意をしたようだ。多分その線が強いだろう。



「とりあえず油断は禁物だね。できれば今すぐにでも出ていきたいんだけれど」

『それはやめたほうがいいわ。軍人達は今ちょうど街に入ったところよ』



今度は風がそよそよと舞い込んできた。


なるほど。じゃあここでの作戦は気づかれずに軍人が出て行くまでこの宿で普通に過ごすことか。







「ア・レ・リ・ア?」

「ん?ひいいいいいいいいい!玲!?なんであなたが!」

「全く、買い物禁止だって言っただろう?」



ぎゃいぎゃいと騒いでは周りに注目を浴びている俺たち。俺はその一歩うしろで他人の振りをしながら目線をそらしていた。

肩には小鳥がいてイケメンがにっこりしてる時の顔って目の保養よね、とか言ってる。俺はキョロキョロと周りを見渡してこの中央広場にいる軍人の数を数える。



「6人」

『仕込み弾を入れていない組らしいわ少ないわね、残りはどこかしら…』



俺はあまりキョロキョロするのも不審に思われると思い広場の隅にあるアイスクリーム屋さんでアイスクリームを買った。


2人は相変わらずだ。美男美女のカップルねーとかどっちも女じゃないのかとか言われて騒がれている。


アレリアさんは気づいてないかもしれないけれどこれは俺や玲の作戦だった。2人は美男美女だから注目を浴びることは予測済み。ならば逆にそこに注目を寄せて俺を霞ませようという作戦。


まぁこんなに注目あびたら軍人の人たちだって



「君たち、ケンカはよくないぞ?」

「だって玲、てなによ軍…っ!?」

「っとーいやーお手を煩わせてすみません。アレリアー行くよ」



そう言って玲はぐったりしたアレリアさんを抱きかかえて広場を去っていった。


一瞬軍人を見たアレリアさんが焦って俺を探す素振りをしたから玲は焦ってアレリアさんを気絶させたんだろう。


俺は微かに笑いながらその光景を見ていた。


アイスクリームのクリームの部分だけ食べてコーンの部分だけを小鳥にあげていると鳥たちが寄ってきた。



『あーこのコーン一度食ってみたいと思ってたんだよなー』

『子どもたちにも上げていいかしら?緑の子』

「どうぞ」



俺はその光景を微笑みながら見てると鳥たちが一斉に食べるのをやめた。じっと俺のうしろを見ている。


不思議に思って振り返ると軍人がそこに立っていた。帽子を深く被っていながらも金色の瞳をした軍人に体が強ばる。



「君、関心しないな。鳥に餌を与えるとは」

「あ、すみません。一匹だけにあげようと思っていたんですけど」

「…今度からは気をつけなさい」



スッと軍人は元いた持ち場へと戻るために歩いて行った。


俺はホッと息を吐いて小鳥達を見ると小鳥達は動かなかった。よく話しかけている小鳥を見ても同じだ。



「小鳥?」

『緑の子!逃げて!早く!』


「言うのを忘れていた。あんまり動物達に話しかけていると変に思われるぞ緑の君」

「っ!?」



軍人が俺の両腕を掴み顔を上に向けさせて口を塞がれた。首が痛いなんて言っていられないけれど首折れたら人間死ぬんだから唐突にするのはやめてほしいな、なんて思っていたらだんだんと意識が薄れていき目を手のひらで覆われた時にはもう意識を手放していた。

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