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お姫様のいる日々  作者: 月狩朔夜
奏でられないプレリュード
3/13

003 未だ名付けられぬ者、気付く

 まばたきする。

 白衣を着たオッサン共と目が合った。



 もう一度、まばたきする。

 オッサン共は消えなかった。



 腕で目をこす、ろうとしてできなかった。

 腕が何かに引っかかったようだ。


 腕を見、ようとしてできなかった。

 何かのパイプやらコードやらが巻きついた、なぜか膨らんでいる胸しか見えなかった。



『おや、妙に活発に動くな。目覚めたばかりなのに』

『そうですね、器が完成してからまだ2日しか経ってないのに』

『しかし、この調子なら案外間に合うかも知れんぞ』


 オッサン共が何か話している。日本語ではない。


『……後一ヶ月と少ししかないのに?』

『……やっぱり無理かも』

『どっちですか!』


 しかし、なんとなく大雑把なニュアンスは分かる。寝ていた間も聞いていたからか。まさか、これが噂の睡眠学習?


『教育するのは私らではない。私らの仕事は少しでも完璧な人造人間を作ることだ』

『温度設定間違えて性別変わって、薬品の分量間違えてなんか色が濃くなって、どこが完璧……』

『そこうるさい』


 どうやら、おれについて何か言っているようだ。


『でも、濃いって言ったって、髪が真っ黒になっただけじゃないですか。肌も割りと白いし』

『待て、……瞳も黒くないか?』


 何か、おれについて予想外なことが起こったのだろうか?

 まさか、この二つの盛り上がりは、



 おちつけ、おちつくんだおれ

 まだテストはおわっていない

 とりあえずしんこきゅうしてばをなごませるんだおれ



 のどの奥を水(?)が通り過ぎた。



 呼吸をし、ようとしてできなかった。

 やっぱり、水(?)が往復していった。



 あれれー? おれ、呼吸してないよー?

縦長の円筒形のガラスに透明な液体が入ってるところを想像して下さい。

次に、その中にパイプやらコードやらで大事な所を隠された裸の少女が入っている所を想像して下さい。


主人公今そんな感じ。

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