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タイムパトロール・アーム(06)

ぶくぶくぶくぶく!本当に泡を食っているヤツというのは初めて見たが、レイコが泡拭いて慌てていた。いままでずっと悪いヤツに違いない!とボロクソに言っていた相手とパニックついでにコンタクトを取り、本人たち的には全部気分と雰囲気だったとはっきりした。ほれ見ろ。これでわかっただろうと言っているのに「全部偶然だったから利用されたんだ!聞いたことある!」ともう止まらない。あまりにも慌てていたので「こっちがいいと思います!」と口走ったとか。ぶくぶくぶく。またそういうことをして話をややこしくする。この人は助けてくれるかも!とプライドを全部質に入れて頼りにした相手はなんと最近来ていないらしい。うわああああ!……お前さあ、前にもやってたよな。ほら、たくさん作ってどれがいい?って聞いてみて「……これかあ。じゃあこれをなんとかしないと」ってやってたとき。そういう信用できない人を信用するみたいなことをしているといつか誰かに大迷惑をかけるぞ。そんなわけねえけど。自分で選んだわけじゃないからリンクしなかったなんて言い訳が通用するわけもなく、時間流に悲鳴だけがこだまする。落ち着け、知ってるか?ダンクシュートって大絶賛らしいぞ?と言ってやってるのに「あんなものもう信用できない!!」。なんて言い草だ、恐竜時代に身投げした先輩じゃあるまいし。もう誰が誰なのかと同じことを繰りして疑問を持つレベルで、まあオレだってウォルナットとか信用できないし気持ちはわかるがあいつは日によって木の実の持ち方が違って諜報員の間では本当は五つ子ちゃんなのではないかとか噂が出ていた。だったらもう本気でわからない。同じだ。


レイコはよほど肝を冷やしたらしくうわあああああ!と叫んで二十世紀のロボットみたいに倒れた。これをもって「壁紙はセンスが良くないとなあ」と悩んでいた俺の日常は吹き飛ぶ。本当にのんびりするしかなくなってしまった。次の指令はどこから来るかいつ来るか、なんと来るかどうかもわからないと来たものだ。レイコの通話相手とかどっかの練習とか大丈夫だろうか。俺がボコったみたいになるじゃないか、勘弁してくれ。そんなことを考えていたのに、やれやれ。なんだこの忘れ物の量は。


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