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タイムパトロール・アーム(13)
「最近来ないわね」
ふと気になったのは、アームが大好きだった運送屋。あいつらのためにコーヒーを入れて、来るたびに飛び上がって、このときだけはいつも喜んで騒いでいた。アームは何か知っているらしい。怖い顔をしていると、気がついていた。何かわからなかったのは、自分だ、って。もう来ないのかもしれない。ここから出れない限り、会うこともありえない。でも、もしそんな時が来たら、なんでもない場所でなんでもない話ができたら、聞いてみたいのだという。
「どうでした?って」
それが当面の、目標というかなんというか……そんな話は、しない方がいいのにさ。




