表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/77

47話 悪化

47話

「渡します!!!彼を引き渡します!!だから!!お願いします!!」

 堺はガタガタと震えながら頭を下げた


 一同に静寂が走った


「サッカイくん、怖い気持ちはわかる、でもね、僕たちのミッションは、魔人を殺害し、転生者を確保すること、だから、彼は渡せない」

 岡本が辛そうに、堺を説得する


「このままだと、みんなっ!!」

 泣き出しそうに目頭を熱くして、岡本の顔を見る堺


 パチパチ

 

 魔人の少女が手を叩いた

 

「はーい、タイムオーバー、皆殺し決定〜」

 腹に手を入れ、棍棒を取り出し、構える


「はじめて、いいんだな」

 重装の魔人、アンドレが動き出す


「やってやるよ!!」

 クレインが走り出した


「ちょ、クレイン!」

 セラは浮遊してクレインを追いかける


「僕たちも加勢するよ!!サッカイくん彼を任せるね」


 岡本は田中とタイトを堺のそばに置き、走り出した

 タイガ、マリナもそれに続く



「なんで、なんで、どうすれば、どうすればいいんだよ!!!」

 堺がその場で崩れ落ちる、皆の死ぬ光景が脳裏から離れてくれない




「クレイン!冷静に!!」

 セラはクレインをバリアで囲み、身体能力を強化させていた

 

「わぁってるよ!悪いな嬢ちゃん!!手加減はしねぇ!!」

 そう言ってクレインは、魔人の少女に飛び膝蹴りをかまそうとするが、


「あはっ、まずは一人」

 ブン!!と棍棒を振るう


 クレインの上半身が消し飛ぶ、

 血飛沫がセラの顔に飛び散り、ドサッと落ちたクレインの下半身からは血がドボドボ溢れていた


「え、、クレイン…」

「いや、いやいやぁあああ!!!」

 セラが発狂して、その場で泣き崩れる


 

「クレインさんっ、、くそ!!甘かった、僕がもっとしっかりしていればっ!!」

 岡本は獣人と化し、少女の魔人に向かって走っていく


「タイガくん!今だ!!」

 岡本が叫ぶ、


「あはっ、転生者!1番強いの!」

 棍棒をグルグルと回す


「!!??」

 岡本が動揺する

 (少女の動きが止まらない!?圧倒的すぎる魔力のせい!?まさかっ、タイガくん!!)

 岡本がタイガの方に目を向ける


「あ、また、また死んだ、俺のせいだ、俺がいたから、、」

 タイガはクレインの死体を見続けながら放心状態になっていた


「お兄ちゃん!お兄ちゃん!!」

 そんなタイガの肩を揺らすマリナ


 岡本は2人を一瞬みて、無傷なことを確認し、すぐさま振り返ると


「よそ見はダメだよぉ」


 振り下げられる棍棒が目の前まで来ていた


 グチャァ!!


 獣人化して長く伸びた鼻をへし折られ、意識が飛ぶ


 (死んだらダメだ、2人を守らないと、約束したんだ、守らないと…)


 岡本の脳裏に1人の青年の姿が現れる

 彼は、岡本、マリナ、タイガを導き、そして、皆を守るために死んだ

 彼は最後に、岡本にタイガとマリナを守るように託したのであった


 岡本の意識が戻る


「ぼぐがあ゙!みんなを守っ!!

 

 少女の魔人は容赦なく棍棒を振るう、何度も何度も岡本を叩きつけた


「あはっ、頑丈!頑丈!」


 臓器や脳が飛び出し、肉塊と化した岡本

 

 それを見たマリナは喉が枯れるほどの声を上げ、本に魔力を込めまくる


 (いい人ばかり傷つく!!悪いとが笑う!!許さない!!私は絶対許さない!!!)


 マリナの脳裏にも青年の姿、そして斎藤の笑う顔が浮かぶ


 マリナの本は赤く輝き、邪悪なオーラが溢れる


「マリナ、それを使ったら、ダメだ!マリナ!!」

 タイガが、マリナに手を伸ばす


 

 転生者、特質と言われる特殊な能力を持つもの

 彼らは代償と引き換えに、特級魔法を使用することができる

 マリナは命と引き換えに、特級魔法を発動させようとした


 しかし、その直後


 ガシ、ガシ


 正面まで迫っていた重装の魔人、タイガとマリナの頭を鷲掴みにした

 視界が真っ暗になり、グゥっと頭全体に圧力がかかる


 マリナは痛みのあまり本を手放してしまう

 タイガはひたすら魔人の手を叩き続けた


 2人はなすすべがなかった

 ただ、泣き叫び、暴れた

 

 ググググ、、ブジュゥ!!!!


 握りつぶされた頭部は陥没し、大量の血が撒き散らされる


 ポタポタ、ポタポタ…


 プランプランと死んだ2人の死体を、重装備の魔人はスッ、と手を離して、セラの方に向かっていく


「もぉ〜、せっかく面白いものがみれると思ったのに〜」

 魔人の少女が岡本の死体に座り、足をプランプランと揺らす


「……」

 着々とセラの元に向かっていく重装備の魔人


「いやぁ!こないで!!!こないでよ!!!!」

 光のビームを撃ちまくるセラ、しかしその指は震えているため、狙いが定まらない


 ガシ、


「いやぁあ!!!!やめで!!!クレイン!!助けて!!!」

 セラは狂ったように抵抗した


 ググググ…ブジュゥ!!!!


 重装備の魔人はセラの死体をその場に捨て、ゆっくりと堺に向かっていく


 堺は、体を丸め、地面に伏せていた

 皆の断末魔を聞き、ひたすら震えていた


 ドン、ドン、、

 少しずつ近づいてくる重装備の魔人

 

 堺は声がつまり、呼吸ができなくなっていた

 

 怒り、悔しさ、そんなものはどこにもない、ただ怖い、死が何よりも恐ろしかった

 逃げたくても逃げれない、体が、全く動かないのだ

 


 ガシ、


 頭が圧縮される、目が飛び出しそうになり、骨がボキボキと鳴る

 外からも内側からも、抉られるような痛みが、止まらない、止まらない


 そして、


 目の前が真っ暗に染まった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ