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43話 仲間

43話

「ゔ、うーん、あ、朝か…」


 フカフカのベットの中、太陽光によって目が覚める


 布団から起き、シャワーを浴びる


「洗濯機もあるのか、、すげーな」


 ハハっと、魂の抜けたような笑いで関心を示す


「そういえば、飯、どうすればいいんだろ…」


 冷蔵庫があったので開けてみると、


「おぉー、」


 コンビニ弁当のようなものがたくさん入っていた


「電子レンジ、、あった」


 冷蔵庫の横に電子レンジのような物が置いてある、見た目も以前の世界と変わらない


「すごいな、、もう、全然変わらないな…」


 弁当をチンしてご飯を食べる


「う、うまい、うまい…」


 ……ぽつ、ぽつぽつ


 不意に涙がこぼれた


「ゔぅ、、帰りたい…もう、帰りたい……」


 何気ない日常を思い出し、それがいかに大切だったのかを理解するのであった


 

「はぁ〜、綺麗だな、、」


 ベランダから外を眺める、囲まれた壁の中に広がる綺麗な街並み、人々は、笑顔に包まれているようだ


 心地よい風に癒されつつ、堺はまた、ベットで眠るのであった


 次の日、次の日も、ダラダラと過ごす


 布団の中で目を瞑ると、元気に満ちた彼の笑顔を思い出し、殺害された惨劇がよみがえる


「なんで、彼は死ななきゃいけなかったんだ…」


 無力な自分に嫌気がさし、自暴自棄になりつつある


 

 そして、数週間の時が経った

 

 お風呂に入ることすら面倒になり、今日もまた、ぐったり過ごしていると、


 コンコン


 不意に扉を叩く音が聞こえた


 震えながらドアスコープを覗くと、そこには岡本がいた


「おか、もと さんっ」


 心の中があったかくなるような感覚がした


 堺は扉をゆっくりと、少しだけ開けた


「サッカイ君、良かった、元気にしてるっかなって思って、」

「え、あ、ありがとう、ございます…」


 堺は久しぶりに人と話したいと考えたが、何を話して良いのか分からなかった、それよりも不潔な自分を見てほしくないという気持ちで、すぐにでも1人になりたかった


 すると岡本が


「サッカイ君、良ければ外で話さない?」

「えっ、あ、、」

「急にごめんね、無理にとは言わないよ」


 岡本が立ち去ろうとした時、咄嗟に声がでた


「あ!あのっ、は、はなしたいっです、」

「それなら良かった、、あ!僕ちょっと一階で用事あるから、ゆっくり準備してもらっていいからね」


 そう言って岡本は一階に向かった


「は、話せる!」


 久しぶりに人と話せるということもあり、ワクワクしている堺は、ささっと風呂に入り、きっちりとした身だしなみを心がけて、一階に向かった


「お!サッカイ君、早かったね、僕もちょうど用事を終わらせたところだよ」


 堺は恥ずかしそうにお辞儀をした

 二人は外に出て、街並みを歩きながら、会話を楽しんだ



 

「トラックに轢かれて!?それは、災難だったね…」

「そ、そなんですよ、岡本さん、は、ど、どのようにして、来たんですか?」

 

「僕はね、元の世界が嫌で嫌で、どこか違う世界に行けたらいいのにっ!て願ったんだよ、そしたらこの世界に転生してた」


「でも、、こんな世界なら、元の世界、いや、そもそも存在なんてしなければよかったのに」

 

「………」

 

「あ!!ごめんね!こんな暗い話、僕の悪い癖だ、はは…」


 岡本の笑顔からは悲しみが感じられた

 

「い、いや!僕、凄く不安で、ずっと、怖くて、でも!おんなじっ、ていうか、えっと、お、岡本さんと、いると、安心、します!」


「はは、それなら良かったよ、お、そろそろ見えてきたね」


 岡本はいきつけの店を紹介してくれた

 

 

 二人は食事と会話を楽しんだ


 店を出て、自宅までの帰り道、堺はクエストのことがずっと気になっていた

 なぜ彼を殺害しないといけなかったのか、その真相を確かめるべく、岡本に尋ねた

 それに対し岡本は、禁域についての説明を始めた


「な、なんで、彼を、あ、あんなに、優しそうな人を、殺さなくちゃ、いけなかった、んですか!」

 

「…… それはね、禁域に無断で侵入したからなんだ」


「僕たちのクエストの大半はね、禁域に出現したモンスターの討伐、禁域に出現するダンジョンの攻略、そして、禁域に無断で侵入した者の殺害なんだ」


「!!、で、でも、注意、もせずに、殺す、のは、、」


「僕もその意見には同意するよ、ただ、この世界の冒険者ってのは、国の注意だけでは止まらないんだ」


 堺はグッと拳を握った


「禁域からとれる資源が、この国を豊かにしている、だからこそ守らないといけない」


「もちろん、殺しがいいとは絶対、おもわないけどね」


「……」


「皆んなの笑顔のため、そう思わないと、この先やっていけない、もし、困ったことがあったらいつでも言ってね」


 岡本はそう言って、堺をマンションまで見送った

 


 部屋に戻り、ベットに寝ていた堺は、天井を見つめていた


「皆んなの笑顔のため、か、」


「俺に残された選択肢はこれしかないな、」


 堺は外に出てランニングを始めた

 

 次の日、そして次の日も、着実に体力と気力を取り戻していく


 数日の時が経ち、

 

 

「毎度ありー!またきてねー」


 堺はスイーツを頬張りながら、ルンルンと自宅に帰る


「すべて無料って、凄いな、転生者すごいな!」


 辛い思い出は、民の優しさと、時間によって、癒されていった


 そんな時、


 ドォォォォン!


 雷が近くで落ちたかのような爆発音が聞こえ、地面がグラグラと揺れ始めた


「な、なんだ!?」


 人々は大パニックになり、叫び声を上げている


「転生者さまあ!助けてくださいぃ」


 そう言った彼は、堺の服を引っ張る


「え、あ、、は、わっわかりました、お、おちちついてください!」


 堺の言葉に、彼は震えながら首を縦にふった


 時期に揺れはおさまっていった


 あちらこちらで建物が崩壊し、兵士達が救助活動を行っている


 リリリリリン!

 頭にアラームが響く、招集命令だ


 堺は深呼吸をしてから、転送と念じた


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