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27話 地の都

27話

「はっ!!」

 ロアが悪夢から覚める


「大丈夫?」

 リュロが心配そうな顔を向けた


「だ、大丈夫、、ちょっと怖い夢見た、だけ、」


 

 あの日の記憶が夢に出てくることがある


 ―――――――――――――――――――――――


 見習いクラス2で授業が始まり、タイトお兄ちゃんがいなくてすごく寂しかった


「誰も話しかけてくれないよね、、」

 トホホと悲しい顔をするロア


 そんな時、食堂で


 「可愛い子はっけーん!!」

 「ねぇ?俺らとご飯食べない??」


 一人で食事をしていたロアは六人組の男たちに囲まれる

 彼らは全員ブロンズランクだ


 周りの生徒は

「あの子かわいそう、」

「次の標的か、」

 などと、言い、助けるそぶりは一つもなかった


「兄貴!こいつめっちゃいい体してますぜ」

 子分らしき男がそう言うと、


「確かに、俺好みだ」と、大柄な男がロアの肩をゆっくりと撫で、そのまま背中からお尻を触ろうとする


「え、いや、やめて、、」

 ロアはボソボソと声を漏らし、子鹿のようにブルブルと震えていた


 その時、


「ちょっとあんた達!何やってんのよ!!」


 馬車の中で皆んなを威圧していたリュロに助けられる


 リュロは相手の手首を掴み、折る勢いで握りしめた

 途端、大柄な男は情けなく悲鳴をあげる


 とっさにリュロの手を振り払い、反対の手で慰めるように手首を包んだ

 しかしながら、握られた手首は赤く腫れ上がってしまう


 そこから言い合いになり、決闘が始まるに至った


 彼らは条件をつけ、負ければ退学するという

 その代わり、リュロとロアが負ければ彼らの言うことを聞く、というのが条件であった


 「なんで私がこんな目に、」と涙を流すロアにリュロは、「大丈夫、私がいるから」と優しくハグをして落ち着かせた


 ―――――――――――――――――――――――


「リュロ、本当に、本当にありがとう」

 頬を赤くしてモジモジと伝える


「な、何よ、まぁ大丈夫ならいいわ、」

「、、私の方こそありがとう…」


「な、何か言った?」


「別に、何も言ってないわ」

 リュロはそう言って窓を眺めた


 

「ねー何時ぐらいに着くのー?」

 ラルトが暇そうにしている


「地の都まではそうだな、あと3日くらいだな」


「えー!!そんなに!!!」


「まぁそれくらいかかるわよね」


「まさかラルト、地の都を知らないって事はないよな?」


「えーっと、、初めて聞いた!」

 首を傾げながら笑うラルトに、リュロは唖然、ロアがクスリと笑い、タイトが真剣な眼差しでこう言った


「よし!3日間も暇だし、この世の情勢だったり色々教えてやるよ!」


 ラルトがめんどくさそうな顔をすると、


「偉大な剣士になるには必要なことだぞ?」とタイトがニヤリと笑いながら言う


「そうなの!なら早く教えて!!」

 


 そこから世界についての説明が始まる

 

 この世界はコウトと言い、四つの大陸が存在する

 (ジン)(テン)()(シン)


 人は人類国

 転は転生者が集う場所

 魔は魔王が君臨する地

 心はファンタジー!

 だそうだ


 人、転、魔は正三角形になっており、その中心に「心」がある


「人」には三つの国があり、水の国、地の国、火の国だ


 ラルト達がいるのは地の国で、地の都には地属性を司る転生者がいるとのこと

 


「ここまでで何か質問はあるか?」


「えっとー、心のファンタジー!が気になる!」


「心!気になるよな!そこは未知の世界だ、さまざまなダンジョンに、凶暴な魔物、それにドラゴンもいて、もう冒険者にはたまらない大陸なんだ!!」

 タイトの息が荒くなる


 それにつられてラルトの心拍数がドクドクと上がる


 だが口を挟むように

「あんた達、心に行くなんて100年早いんだからね?」

「今の戦闘力なら、魔転人戦争に巻き込まれて即おだぶつよ」


「魔転人戦争??」


 ラルトが頭にはてなマークを浮かべる


 呆れるリュロにタイトがすかさず「こいつ、山育ちなんだよ!!だからさ、知らなくても仕方ないだろ」


 固まっていたリュロが納得した様子で魔転人戦争について解説を始めた


 魔転人戦争とは文字通り、魔族、転生者、人類が戦争をしていることを言う


 戦争の原因は心にある豊富な資源と領土の奪い合いから始まったそうだ

 

「戦争してるんだね、、」


「暗い顔するな!俺たちなら戦争だって止められる!そうだろ?」


「そ、そうだね!僕たちで戦争を止めて平和な世の中を作ろう!!」


 2人がを組み合い、高らかに笑う

 それを見たロアは微笑み、リュロがやれやれと笑った

 


 その後は順調に道を進んだ

 途中、宿に泊まって、無事に地の都へと到着したのであった


 馬車から飛び降りたラルト、体をうーんと伸ばし、目の前の光景に唖然とする


 見渡す限りの壁、メルディア学園の比ではなかった

 壁の上には大砲が一定間隔で設置されており、一つの大砲がこちらに標準を定めていた


「すげーだろ、この壁もメルディア学園の壁も!全部1人の転生者が作ったんだ!」


「す、凄すぎるよ…ダメだ、勝てる気がしない、」

 フラフラとしているラルトにタイトが、


「おま、戦おうとしてたのか!?笑えるな!」


「別に笑わなくたっていいでしょ?絶対なんてこの世にないんだから」


「うん!うん!」


 リュロとロアがラルトをはげます


「ありがとう!僕、負けないよ!」


「別に戦う必要ねーから!」

 タイトがすかさず突っ込んだ

 


「さーて、まずは門を通過できるかだな」


 一同は門に向かう、門付近では商人が商売をしている


 食べ物や武器、防具に宝石まで売っている

 商人はテントを張り、風呂敷を広げてその上に品物を置いていた


 すると、ラルトがふんわりと甘い匂いのするパン屋に寄ろうとするが、タイトが「中で買った方がいい」と小声で伝え、その場を収めた

 ちなみに、パン屋の匂いはクロワッサンに近い


 そして門前に着くと、兵士がいた


 彼らはラルト達の服装とブロンズランクのボタンを一目見ると


「遠路ご苦労!手続きは必要ないが、こちらの水晶に手をかざしてくれ。確認が取れ次第、入城を許可する!」


 そう言った兵士は門の横にあるテントから水晶玉を持ってきた


 ラルトがそーっと手をかざし、続いて3人も順に手をかざした


「確認した!リザードマンの討伐か、無事に討伐できることを期待している!」


 そう言って兵士は門の先に通してくれるのであった


 

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