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26話 冒険の始まり

26話

「ふぅ〜、食った食った」

「美味しかったー!」


 タイトとラルトは満足そうにしている


 現在二人は食堂にいる、ご飯を食べ、今後について話し合っていた


「ついにこの魔道具使えるんだね!」

「あぁ、ブロンズランクから使える収納式魔道具、見習いのうちは寮に保管だったからな、楽しみで仕方ないぜ!!」

 タイトはそう言いながら右の腰に付けてある銀色のトランプケースほどの箱に触れる


「ブロンズランクになったのは嬉しいが、ノルマクエストか…気合い入れていかんとな!」

「だね!さっそくクエストボード見に行く?」


 タイトが「おう!」と返事をし、ワクワクが止まらないラルトを前に廊下を早歩きする


 通り過ぎたシルバーランクの、(走るなよ)というの目つきが怖かったが、ペースを落とさずに西廊下から正面フロント、東廊下を通り、クエストボードがある場所に向かう


 クエストボードがある場所に近づくと、女性が隅で立っている

 シルバーランクでレベル2だ


 キリッとたたずむ彼女は、こちらをチラリと鋭い目つきで見つめ、その後すぐに優しい笑顔で会釈してくれた


 2人は首を少し倒して、クエストボードがある空間に入る


 だんだんと全体像が明らかになり、思わず2人は声を上げた

「おー!!」

「なるほどな!」


 これはまた大きな空間だ

 体育館2個を縦に並べたくらい広い


 この空間にあるものはざっくり2つ

 左側に並ぶボードと、右側を続く受付


 まずボードなのだが、一枚一枚が横に長く、紙が沢山貼られている


 ボードは合計9枚あり、3枚ずつ間隔を開けて置いてある

 

 3枚並んだパネルの前には旗が立っており、手前から

 クエスト、アップクエスト、決闘と書いたものが置かれている


「なるほど、種目ごとに分けられてんだな、」

「だね!どうしよっか!」


 タイトは周りをチラチラと観察し、ラルトは目をキラキラさせて周りを見ていた


「よし、とりあえずクエスト見てみるか」

「うん!」


 (うわー!すごいなぁ!決闘とかでゴールドランクの人と戦えれるのかな?)

 ラルトの目が光り輝いている


 (あれってシルバーランクだよな、魔力量半端ねぇー)

 タイトは緊張していた

 

 それぞれの想いを抱きながらクエストが張られてあるボードを見に行く


 3つのクエストボードには難易度があり、左から「下」、「中」、「上」とボードの上部に書いてある

 1枚のボードの両面には紙が貼られており、アップクエストと決闘のボードも同じ作りだ


「見てみて〜リザードマンの討伐だって!」


 クエストボードの「上」を真っ先に見に行ったラルトがタイトを呼ぶ

 

「どれどれ、一体で100ポイント、提示部位は頭か、、」

 (いきなりリザードマンは無理だな...)


「うわ〜色々あるね!これとかすごいよ!!」


「ま、まてまて、俺たちは10ポイントでいいんだ、そうだな....あ!これよくないか?アルテの町ゴブリン討伐!」


 ラルトがこのままでは高難易度クエストに挑戦しそうな為、タイトがクエストを提案する


「アルテの町!良いね!久しぶりに戻りたかったんだー」


「よし!なら決まりだな」


 タイトはふぅ〜と一息つき、

「え〜っと受付に言えばいいのか?」


 タイトが受付に向かう、人で賑わっており、まるでお祭りのようだ


「やったぞー!!ノルマ達成だぁぁ!!!」

「くそがぁ!!もうこのクエスト受けるしかねぇ!!」

「ァァァァァァ!!!!!!」

 など、ノルマの締切が近づいている為、みな緊張状態だ


「うわ〜、気合い入ってんなー」

 若干引き気味のタイトは改めて受付を観察する


 ズラーっと並ぶ受付、現代でいうところのバーでありそうな長い机が続いている

 

 受付には旗が立っており、クエスト、アップクエスト、決闘と書いたものが一定間隔で置かれている


 タイトはクエストと書かれた旗が置いてある受付に向かった

 

「あのー、クエストを受けたいんですが、、」


 タイトは書類を眺めている受付嬢に話しかける

 彼女のランクはシルバーのレベル1だ


「あ!クエストですね!用紙をいただいてもいいですか?」


 タイトは用紙を忘れたと思い、後ろを振り向くと


「どうぞ!」


 ラルトがドヤ顔をしてクエスト用紙を見せてくる


「流石だな!どうしてわかったんだ?」

「他の人が用紙を持って行ってたから、それでわかった!」


「なるほどな!なら、さっそくクエスト受けるか!」

「うん!」


 ラルトは受付の女性に用紙を渡す


「はい、ありがとうございます、えーっと、リザードマンの討伐!!気合い入ってますねぇ!!」

 彼女のテンションが一段階上がった

 

「え!!ラルト!?」

「やっぱり気になっちゃって」


 テヘッと笑うラルトにタイトは、しばらく悩み、「しゃーねーか」と鼻で笑いながら、リザードマンのクエストを受け入れた


 タイトの様子を見た彼女が「だ、大丈夫ですか??」と心配すると、

 タイトは「あぁ!大丈夫だ!」と俺に任せとけと言わんばかりに声を張り上げる

 実際はビビっていることを悟られたくない為に、勢いに任せたのであった


「ありがとう!タイト!」

「あぁ!ちまちまゴブリンなんか倒しても最強のタンクにはなれねーしな!」

「だね!僕たちならきっとやれるよ!」


 2人は高らかに笑い、彼女がふふッと笑う


「必ず無事に!帰ってきてくださいね!」


「おう!」

「もちろん!」


 その後、受付嬢からクエスト用紙にスタンプを押してもらい、具体的な場所が記されている地図をもらった

 高難易度クエストのため、なんと専用の馬車を用意してくれるとのことだ


 タイトとラルトは無料馬車に感動し、「受けてよかった!」と、はしゃいでいた

 ちなみにゴブリン討伐では馬車代金は自費である


 そして、ラルトとタイトは馬車が来る時間まで正面出入り口のフロアで時間を潰していた


 すると、講義室の扉がゆっくりと開く

 何気なくその扉を眺めている2人


「あの時の!!」

「ロア!!」


 講義室から出てきた2人組の女性

 それは、アルテの町からの馬車で一緒になった彼女と、タイトの妹、ロア・ティーナであった


「げっ、見つかった」


「あ、お兄ちゃん、無事でよかった、」

 ロアは彼女の後ろにおり、ボソボソっと話す


 彼女はロアとタイトの再会を邪魔するわけにはいかないと思い、ジワジワっとラルトとタイトに近づく


「おぉー!ブロンズになってたんだな!てかボタン3個あるじゃねーか!!」

 タイトは妹に負けたと思い、ショックで固まる


「君もブロンズボタン2個だね!凄いね!」


「君ではなくて、リュロ・マレリアよ、まったく、相変わらず暑苦しいのね」

 彼女はどこか安心している様子であった


「僕はラルト・マケットだよ!リュロ!よろしくね!!」

 リュロの名前が知れて嬉しくなったラルト、声のボリュームが一段階上がる


「声でかいのよ!、もっと静かにはなせないの!?」

 リュロは周りの目を気にして小声で注意をする


 ラルトがごめんごめんと誤り、タイトとロアが笑っていた、それを見たリュロもまた口角が少し上がり、内心楽しんでいるようだった


 それから4人は現状について会話を始めた

 タイトとラルトが真っ先にリュロとロアのランク上げの秘訣について聞き出す


 すると、リュロが

「決闘であげたの、2対2だけど、それを3回、相手は全員ブロンズランクよ、」


「3回も!?凄いね!!」

 ラルトが驚く


 するとタイトが、「流石だな!そういえばロアの身体強化魔法はどうだった?相性良さそうだよな!」


 「ロアの身体強化魔法がなければここまで勝つことは不可能だったかもしれない、それほどまでに重ねがけは強力だったわ」


「俺はタンクだからなぁ、強化されても戦闘用のスキルがないから、ロアとは案外相性が悪いんだよな」


 その話を聞いてロアが悲しい顔をすると、


「ちょっと!!ロアが可哀想じゃない!訂正しなさいよ!」


「あぁ、悪い悪い、ロア、俺たちは最強のタッグだ!」


 先ほどと言っていることはめちゃくちゃだが、ロアは「うん!」と言い、嬉しそうだ


 リュロが「なによそれ」と笑い、ラルトもアハハと笑う


 そして、4人は今後について話し合う

 ノルマポイントが全員必要なことを知り、リザードマンの討伐を4人で行かないか?とタイトが提案

 ラルトが行こ行こ!と盛り上げ、ロアがうん!うん!と頷く、リュロが仕方ないわね、と内心パーティーが組めることに喜びを覚えていた


 その後タイトは受付嬢にパーティーを組んでもいいか聞きに行った


しばらくして、タイトが帰ってくると

 「よし!大丈夫と確認取れたんで、行きますか!」


 4人はメルディア学園の門を出て、外で待っている馬車に乗った、椅子があり、ラルトが感動している


 4人は必要なポイントを言い、リザードマンを倒せば全員クリアできることがわかった


「私が20、ロアも20ポイント、リザードマンならお釣りがもらえるレベルね」

 リュロがそう言い、続けて「あんた達は10ポイントなんだから私達がしっかり活躍してあげるから任せなさい」と自信満々に告げた

 

「僕が1番活躍するんだ!!」

「俺がみんなを守ってやるから安心しな!!」

「わ、私も!...」

「私とロアだけで充分なんだから!痛い思いしたくなかったら後ろにでもいればいいのよ!」


 馬車の中はワイワイと自信大会になり、馬車を操っている人が、「元気があっていいことだね〜」と青空を見ながらボソッと呟く


 4人の楽しい旅が始まる、が、しかし、これから起こる悲劇をこの時は誰も予測していなかった

 

 

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