【75・5話】弥彦の知らない怨念
◇???◇
は?何なのアイツ?
アイツに彼女ができたの?
多少の怪我ですぐ入院するようなクソ野郎に?
何もかも奪われたアタシを差し置いてアイツが満たされるの?
なんで?どうして?そんな権利アイツにない。
ないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないない
あのバカが下手打たなけりゃ
あのクソアマが邪魔しなけりゃ
アタシは今頃こんなとこで泥水すすっちゃいねえってのに
いいや、絶対にアイツを引き摺り下ろす。絶対にだ。アタシは諦めない。
地面に引き倒して、跪かせて、そうすりゃどっちが正しいか理解するだろう。
今に見てろ。すぐにわからせてやるから。泣いて謝っても許してやらない。
今更謝られたってもう遅い。アタシはもう何も取り戻せやしないんだから。
助ける相手を選り好みするのはヒーローなんかじゃない。
だからアイツはヒーローじゃない。
コケにするのもいい加減にしろよ。
アタシが苦しんだ数だけ苦しめてやる。いや、倍だ。もっとだ。
二倍じゃ足らない。三倍でも生ぬるい。少なくとも十倍は苦しめ。
家族の敵。そしてアタシの敵。幾ら苦しめてもアタシの怒りは止まない。
許せない。許せる訳がない。そんな気は毛頭ない。
徹底的にやってやる。立ち直れない程に叩き潰してやる。
アタシがそうされたように何もかもを奪いつくしてやる。
死んだ方がマシだと、そう思えるくらいまで後悔させてやる。
どん底で自分の所業を顧みて遅すぎる反省をすれば良い。
まずはその鼻っ柱をへし折ることからだ。
無様に地を這え、豪徳寺弥彦。




