第六話
今から数百年前、まだ不可思議な能力や魔術がその仕組みを解明されておらず、その特異な能力を産まれながらに持った子供達が迫害の対象になっていた時代があった
そんな時代に、害されていた子供達を救い出し保護する者達が居た
彼等が住む場所は特別な力によって護られ、理想郷と呼ばれたという
その中心となっていた人物は、極少数から始まったユートピアを1つの国程まで成長させ、幾度となくユートピアに訪れた危機を退けたという
〜〜〜
「それがお前の祖先って訳だ、俺の居た所はそのユートピアと仲良くしてたからよぉーく知ってるぜ?」
「…ちょっと待て、じゃあお前何歳なんだよ」
レトは紅刃の質問にニヤリとして答える
「んー…生きてたのは30くらいまでだな、そん時に殺されて自分で自分に死霊魔術をかけて、それから数えるなら…20世紀くらいか?」
「にじゅ…流石に嘘だろ?」
「信じるのも信じねえのも好きにしろ、それよりお前の御先祖様の事はもういいのか?」
紅刃は頭を横に振る
「興味無いって言ったら嘘にはなるけど、そんな昔の人の事聞いてもしょうがねえだろ?」
「へぇ、アイツが聞いたらなんて言うかな?」
「聞いたらって、もう死んでるんだろ?」
「あん?誰が死んだって言った?」
「…ん?」
紅刃が頭をかかえる
「…もしかして生きてるのか?」
「あー…そういやまだ言ってなかったな、アイツ、ハーフのヴァンパイアなんだよ、だからかなりの長命種だ、まぁユートピアに引きこもってんじゃねえのか?」
「俺の御先祖様、人ですらなかったのか」
「まあまあ、遡ってみれば大体の奴に人外の血が流れてんだ、なんて事ねえよ」
「…20世紀の重みやべぇ」
〜〜〜
それから暫くしてレオの施設に辿り着いた2人は、それぞれ機体の前に立っていた
「おいレオ、まだコイツ残ってたのか?」
『まあね、この【T.W.I.L.I.G.H.T】はキミにしか動かせない、それに今回の事態にはこのT.W.I.L.I.G.H.Tが最適だからね』
「はっ!それは違いねえ」
レトは紅刃に向き直る
「おい、何でこの機体共は乗り手を選ぶと思う?」
「あん?…そういや何でだ?」
これだけ様々な機体があるのだ、乗り手を選ぶメリットは思いつかない
「単純な話だ、コイツ等にはモデルになった奴が居る、T.W.I.L.I.G.H.Tならオレだな。そのモデルになった奴の能力を再現しようとしてしきれなかった結果本人を乗せて機体と共鳴させて擬似的に能力の再現をしてんだ」
「ならS.I.G.M.Aのモデルっていうのは?」
「さっき話したお前の御先祖様だ、お前の中に流れるアイツの力がS.I.G.M.Aを動かしている。だが気をつけろ、あくまでS.I.G.M.Aの本来の乗り手はお前の御先祖様だ、機体と強く共鳴し過ぎれば…機体に飲み込まれるぞ」
レトはそう言い残し、立ち去った