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第八十三話 宿探し。


 着いた街は想像と違ってかなり綺麗な場所だった。

 イメージでは日本の田舎の港っぽいものだったんだけど……。

 タヒチやモルディブ? だっけ。そんな感じの少し海に突っ込んでる感じ。

 ローゼの街よりも人が多くて海沿いの方は凄い露店で賑わっていて、そちらから美味しそうな匂いも漂ってきている。


「本当にローゼのところは田舎だったんだ」


「ん」


 アリスも興奮してそわそわしている。いやこれは食べ物の匂いに反応しているだけか……。


「街を観光するのもいいけど、とりあえずは宿を探そうか」


 名残惜しそうに露天の方を見つめるアリスを連れて宿を探して歩き出す。

 そんな顔しなくてもすぐに見にいくって。

 できれば料理ができる場所がいいなぁ。宿で食べるのも旅行の醍醐味だけど、庭とか使わせてもらえるところないかなぁ。


「こういう場合はなんかあそこらへんでトラブルがあって巻き込まれてって流れが定番だと思うんだけど」


 ならなくていいんだけど、それで宿が見つかるって楽だよね。巻き込まれてる時点で疲労度はマイナスだけど。


「あそことかどうかな。宿っぽくない? 看板的に」


 てきとうに近い宿を見つけて扉をくぐる。


「お邪魔しますー」


「あ、いらっしゃいませ。ご宿泊ですか?」


 良かった。どうやら宿で合ってるみたいだ。

 ローゼぐらいの女の子が出迎えてくれた。

 宿のロビーはお店の人が座る椅子と机に長テーブルに机のセット。多分ご飯を食べる所だろう。


「はい。数日泊まりたいんですが……」


「大丈夫ですよ。 夜ご飯だけになりますけど……。お2人で銀貨2枚になります」


「構いませんよ。とりあえず5日分でお願いします」


 2人で3000円は安いのかな? 相場がわからないからなんとも言えないんだけど多分そんなもんか。


「それなら金貨1枚です」


「はい」


 お店の人に金貨を渡して部屋に案内してもらう。


「ここって料理できたりします?」


「えーと……。それはどういう?」


「あー例えば裏の庭とかで火を使って作ったり……」


「火に気をつけてきちんと片付けをしてくださるなら構わないと思いますよ」


 思いますってちょっと不安だな……。本当に大丈夫なのか?


「誰かわかる人います?」


「お父さ……。いえ、店主は今買い物に出てまして」


「なるほど。それじゃあまた後で確認してみます」


「私からも確認しておきますね。すいません」


 部屋はシンプルなデザインでベッドが2つ。それに何の飾り気もないテーブルと椅子があり、それ以外の家具はない。

 こんなもんだよね。宿だし、ネカフェで寝泊まりするよりはマシマシ。

 ネカフェはネカフェでパソコンや本があるから捨てがたいんだけどね。あぁ、パソコンや漫画が恋しい……。


「それではなにか用があるときは、入ってきた所に誰かしらおりますのでお声がけくださいね。夜は日が暮れる頃には食べられますので来てくだされば。もしお部屋で食べられる際は一言お願いしますね」


 説明を済ませ部屋の扉を閉めてロビーまで戻っていった。

 ご飯はどうしようかな。今日はここのご飯を食べてみてもいいけど露天で食べ歩いたら食べれなくなりそうだよなぁ。

 アリスの方をちらりと見るともうまだかまだかと体をそわそわさせている。


「もう行く?」


「ん」


 アリスはいくらでも食べれるだろうから自分の量を考えれば大丈夫かな。

 最悪買ってしまっておけば後で食べられるしね。


「それじゃ探索に行きますか」


「ご飯〜」


 完全に食べ物にしか意識が無いみたい。 人それぞれでいいと思うよ、アリスぽいし

 異世界2つ目の街の観光を楽しみますか。



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