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第八十一話 中華ぽいの。


「ユウタ今日は珍しいものが食べたい」


 いつものように突然やってきてなにを言っているんだ。


「毎日珍しいものじゃん」


「そうだけど……」


 そーいえば中華を作りたかったから作ってみようかな。

 ローゼの思惑通りになるのはちょっとあれだけど、せっかくだから作ろうか。


「仕方ないから作ってみるよ。でも食べれなくても文句言わないでよ?」


「もちろん! ユウタが作るのは殆ど外れないからね」


 言質はとったし作りますか。

 材料が無いから代用かなしか……。美味しいのができるといいけど。


「なら作ってくるよ」


「はーい。そこらへんで時間潰してるね」


 手伝う気は無いんだな……。いても邪魔だけど、最初から手伝う気ないのはちょっとムカつく。

 ローゼのだけ不味いの作ってやろうか。

 ひとまず、材料の用意をしよう。玉ねぎに人参と多分ニラっぽい物。スイセンじゃないことを祈ろう。致死量10gの大敵。アリスくらいなら耐えられそうだけど……。

 次にアイテムボックスに眠っていた焼き鳥にしようと思ってそのままだった鳥のレバーを取り出す。

 これで何作るかは誰でもわかるよね。


「レバーを水に晒して置いてっと。その間に野菜を切ろう」


 本当は牛乳につけたいんだけど牛さんはまだ居ないんです。まぁ、水でも十分だしいいんだけど。

 野菜を全部短冊切りにして軽く茹でて、レバーに下味をつける。

 魚醤と酒と生姜の代わりに、長ネギの緑の部分のすりおろしをダメ元で加えてみる。

 これで意味があるのかはわからないけどお試し。


「オイスターソースがない……。どうしようか」


 貝の干物で出汁を取って魚醤とルネさんと作ったソースを合わせて代わりに使おう。

 多分いけるはずだ。それに塩胡椒、酒を足して片栗粉を溶かす。これが合わせ調味料です。最後にばぁーってかけるやつ。

 下味のつけた肉を一瞬水で流してネギを落として野菜に合わせて切って、片栗粉をまぶし油炒める。火が通ったら野菜を入れて混ぜたら先ほどの合わせ調味料を入れて完成。


「それっぽく出来た」


 鍋から漂ってくる匂いは完全にレバニラ炒めだ。見た目もまぁ大体同じかな?人参入ってるけど。


「今日これだけでいっか。スープとかも無しで」


 お皿に盛り付け、パンを焼いてジャムを用意して2人を呼びに外へ出る。


「2人とも出来たよ」


「今行くー」


「ん」


 2人で何をしていたんだろう。

 見ると川で石を積み上げて遊んでいた。ローゼが5段でアリスが6……7、8? かな? 遠すぎてちょっとわかりづらい。

 8って何気に凄くない? 昔やってみたけど6とかそんくらいだった気がした。ローゼと同レベルだ。


「いい匂いするね」


「匂いだけかもよ?」


「大丈夫でしょ! 多分」


 どこから来る自信なんだろう。レバーはこっちでも結構好き嫌いが出る食べ物だったけど……。


「んー。どれどれ。お肉と野菜?」


「そーだよ」


「だけ?」


「うん」


 スープとかサラダとかちょっとめんどくさかった。


「なんだ〜。今日は手抜きかー」


「なら食べなくていいよ」


 人がせっかく作ってやったのに。

 確かに手抜きなんだけどレバニラ炒めは頑張ったし!


「食べるよ!」


「無理しなくてもアリスが全部食べ尽くすし」


「無理してないよ! それにアリスちゃんもさりげなくうなずかないの!」


 お肉マスターのアリスが責任を持って美味しくいただきますよ。


「どんまい?」


「アリス。こういう時はどんまいじゃなくてばいばい。だよ」


「ばいばい」


「変なこと吹き込まなくていいよユウタも!」


 ご自慢のポニーテールを揺らしながら抗議するローゼ。

 ローゼはいつも食べ物を強請るか文句を言ってるしかないね。


「冗談はさておき、早く食べようか。冷めちゃうし」


「それでこれはなんなの?」


「料理名はレバニラ炒め」


「レバニラ……?」


「レバーとニラの炒め物」


「レバーってなに?」


「レバーってのはこのお肉……ではないけどお肉のこと。ニラってのは多分この緑のね」


 もしくはスイセン。お店で売ってたやつだから大丈夫だと思うけど。


「なんのお肉なの?」


「鳥の内臓」


「な、内臓?」


 内臓と聞いて少し声のトーンが変わった。

 もちろん食べる文化は無いよね。


「うん。肝臓かな」


「食べても大丈夫なの? そんなところ」


 大丈夫だから作ってるんじゃん。なにを当たり前なことを聞いてくるだか。


「大丈夫だってほら」


 一口摘んで口に運ぶ。

 レバーの独特な臭みが口の中に広がる。なかなか癖になる味だよねレバーって。食感も珍しいし。


「ん。美味しい」


 アリスも大丈夫みたいだ。


「これ栄養が高いから病気の人とか疲れてる人にもいいんだよ?」


「2人が大丈夫なら大丈夫だよね……うん」


 何故か自分に言い聞かせながらレバーを食べるローゼ。

 1噛みすると苦そうな顔をする。ローゼは苦手タイプだったかな?


「駄目そう?」


「独特な味……。苦い? というかなんていうか。でもちょっと癖なるかも……」


 そう言ってそのまま2つ目を食べ始めた。

 なんだ。大丈夫そうじゃん。


「食べれるなら良かった。パンも焼いたから食べてね」


 アリスは当然のようにジャムを塗って食べてるけどね。

 本当に今日のレバーじゃないけど、少し栄養考えたほいがいいのかもしれない。

 病院や薬なんてないだろうし、大きな病気に罹ったらお終いだ。



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