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第三十話 ラーメンのために。


 休憩していると、街の方から人が歩いてきた。

 ローゼだ。今日は1人なのかな? 手ぶらっぽいし煮干しでも見にきたのか。

 なんにせよ1人だと退屈だからローゼが来ると嬉しい。


「ユウター! 何してるの?」


 俺の姿を見つけて、ローゼの特徴であるポニーテールを跳ねさせながらこちらに駆け寄ってくる。


「走ると危ないよ。ちょっと休憩してたんだ」


「へぇー。何してたの?」


 自然の冷蔵庫作りかな? 副産物だけど。


「お肉を漬ける場所を作ってたんだ」


「え? 川に漬けるの?」


「そうだよ」


「何の意味があるの? 魚に食べられるんじゃない?」


 そのためのネットだから大丈夫。だと思う。


「塩漬けしてるから水につけて塩を抜くんだよ」


 布で巻いた塩漬け肉を持ってきて布を外す。


「このままでも食べれるけど食べてみる?」


 小さくスライスして川につけて塩を軽く落としてローゼに渡す。


「これ腐ってるんじゃないの……?」


 指でお肉をつまんだまま怪しそうに見つめている。

 流石にローゼでも抵抗あるのか。たしかに腐ってる感じするもんね。匂いとかも少しは。


「食べないならいいよ。うーんやっぱりちょっとしょっぱいな」


 ローゼがつまんでいたお肉を奪い取って口に運ぶ。

 塩抜きしないと結構キツめの塩で漬けたからしょっぱいかも。


「あー! 私のお肉取らないでよ!!」


「だって食べないんでしょ。ならいいじゃん」


「これから食べようとしてたんだよぅ!」


 嘘つけ。口に運ぶのはいつになる予定だったんだ。日が暮れるぞ。


「はいはい。じゃあもう1枚あげるから」


 もう1枚スライスして洗い、ローゼに渡す。


「いただきますー」


 口の中に放り込むと口をすぼめて眉間に皺を寄せる。しょっぱかったのかな?


「どう?」


「しょっぱい……」


「まぁだから塩抜きするんだ」


「なるほどね。でもなんでわざわざ川に入れるの?」


 確かにボウルに水を張って晒して置くだけでもいいんだけど。


「一度やって見たかったんだ。深い理由はないよ? せっかくこういうところに住んでるんだしやっとかないと損でしょ?」


「意味わからない」


 男心をくすぐるんだよ! 女の子のローゼには分からなくていいんだ。


「まあ気にしなくていいよ。それでローゼは今日何しにきたの?」


 お肉を紐で縛って囲いとして刺した木に引っ掛けて水流に晒す。


「暇つぶしに」


「言っとくけどご飯はないからね?」


「えー! それは聞いてないよ」


「ローゼくるってきいてないからね?」


「毎日来ると思って私の為にすぐできるように用意しておいてよ!!」


「ここはお屋敷じゃないんだから無理言わないでよ。せめてなんか食材持ってきてよ」


「次からは食べたいものもってくるね。ところで煮干しが完成したけど、次は何作るの?」


「それが迷ってるんだよね。作るのにかなり時間がかかるようなものがたくさんあるんだけど、材料がこの世界になかったりするじゃん? だから何作ろうかなって」


「私的にはラーメンの材料から作るべきだと思う」


 自分が食べたいだけでしょ?とはいえ、ラーメンは俺も食べたい。こってり豚骨にあっさり魚介とか。その為にはまず豚骨はいいとして海鮮系の干物を作らないといけない。

 あとは醤油と味噌だね。


「死ぬほど大変だけど……。やるかぁ」


「やったー! 私も手伝うよ」


 当面はラーメン作りに向けて頑張っていくか。

 焼豚とか味玉とかも欲しい。となるとまずは醤油か。


「でもちゃんとしたのを食べられるようになるのは数ヶ月先になるよ」


「途中で試作として作るべきだと思います!」


 塩ラーメンしか今んところ試作できないが。

 一番簡単な塩ラーメンから目指してみようか。


「それじゃ明日から材料作り始めようか」


「あ、明日はルネと一緒に遊びにくるつもりだからご飯考えといてね。ルネすっごく楽しみにしてたから」


「ルネさんくるのか。何食べたいの?」


「ユウタのことになると割とうざいくらいだよ。揚げ物以外ならなんでもいいよ」


 なんでもいいが一番困るんだよね。


「わかったよ、なんか考えておくよ。明日買い物したいから、買い物してから屋敷に行くから屋敷で待っててくれる?」


「えー買い物するなら一緒にしようよ。買い物する前に来て」


「わがままか、まぁいいけどさ。昼前に行くよ」


「1人だと迷うでしょ? それにルネいた方が何かと便利じゃない。買い出ししてるのルネなんだし顔広いし詳しいと思うけど」


 なるほど。ローゼはともかくルネさんは確かに頼りになる。


「わかったって。ちゃんと最初に迎えに行くから用意しておいてね」


「はーい! それじゃルネに早く伝えてくるね! また明日ね〜!」


 そう言って楽しそうに走りながらローゼは街へと帰って行った。


「ラーメンって作るのって結構大変そうだな……現代では6、700円で食べられるけど最初から作り出すのは大変そうだ」


今のうちに必要なものを紙にまとめておこうかな。



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