表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
罠師の異世界漂流記  作者: タスマニアン
4/4

君のわな。

 せっかく必殺技の様に叫んだ(落とし穴だが)が不発に終わり一人恥ずかしい思いをする。もしかして何処かに設置の仕方でも載ってないかと調べてみると案の定書いてあった。


罠師1

落とし穴×1:設置箇所に手を当て、発動する。


 簡単じゃないか!さっきの恥ずかしい行いを思いだし一人悶々とする。……やめよう。男が縮こまって悶々としてるのなんか逆に恥ずかしい……。気を取り直してやってみようかね。

 右手を扉の前の地面に当て先ほどと同じように唱える。


「落とし穴発動!」


 そう唱えた直後、少しばかりの怠惰感と共に視界に変化が起きる。今設置したと思われる地面が白く点滅しているのだ。

 もしかして成功してるのか……?でもなー、確認しようにも自分で引っかかるのもなんか間抜けだし、どのぐらい深いのかも未知数だしなー。都合よく誰かが引っかかってくれるなんてないよなー。


 「ぎゃぎゃぎゃぎゃ!」


 突如扉の向こうから聞こえる猛獣の様な声にビクンと反応してしまう。え、何今の?もしかしてライオンさん?ぼ、ぼかぁまだ死にたくないんだなぁ!!あっち行ってくんろ!!


 願い虚しく、徐々に開け放たれていく扉。その扉の初めて(開けるだけ)を貰うのは私のはずだったのに!!と混乱しているのかふざけているのか自分でも良く分からないテンションで徐々に姿を現すそいつを携帯で照らす。


 二足歩行で肌が緑色、顔面はブルドックみたいに皺くちゃで所々流血しており手には剣の様な物を所持している。そんな化物と目と目が合いました。その瞬間好きだと気付いた。


 「うわぁぁぁぁぁ!!」


 「ぎゃぎゃぎゃ!!」

 

 そいつは俺を確認すると同時に手に持った凶器を振り上げ近寄ろうとしてくる。

あ、これ死んだわぁ。と反射的に目を閉じるが衝撃がこない。もしかして見逃してくれた?と淡い希望を募らせていたが代わりに聞こえたのは何かが潰れる音と「ぎ!!」と言う声にもならなかった様なうめき声だけだった。


 あ、落とし穴の事忘れてたわ……


 


  

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ