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確かに買ったのはケモミミ獣人の奴隷だけどさ…

「本気ですか旦那?」


「ああ。噂の獣人奴隷とやらを買わせてもらいたい」


「失礼ですが旦那は獣人奴隷の相場ってのを知っているんですか?しかもただの獣人じゃなく白狼族ですぜ?見たところ旦那は冒険者のように見えますが」


俺は金貨が大量に入った袋を奴隷商につきだす。


「これで足りるか?」


「え、ええ、もちろんです!すぐに用意いたします!」


男は中身を確認するとすぐさまバタバタと足音を鳴らしながら奥へ引っ込んだ。


「ふぅ」


気を抜くとにやけてしまいそうで心の興奮を抑えるのでやっとだ。


異世界に転生し十数年。チート級の魔法を覚え、異例の早さで最高ランクの冒険者になり、前世の知識を生かして様々な物を作り財をなした。

異世界転生者として素晴らしい活躍をしている。


だが、まだ達成していないことがある。


それはハーレム!!


人間だけでなく他種族を交えたハーレムを


俺は!


まだ!


築いていない!!


この世界には人間だけでなく獣人、エルフ、ドワーフなどの種族が存在している。

しかし彼らは数が人間と比べて圧倒的に少なく、その上積極的に人間と関わろうとしないため住んでいる場所を知らないどころか姿を見たことすらない。


俺はあきらめなかった。

魔法学園、冒険者ギルド、商会の人脈を生かして情報を集めた。

そしてある時獣人の奴隷を手にした商人がいると耳にした。

それを聞くや否やすぐさま金を持って飛び出しここにたどり着いた。

やっと。やっと会えるんだケモミミっ娘に。


ここから


ここから始めてやる!


俺の異世界ハーレムを!


「お待たせしました」


「おお!来た…か」


やはりまず目に入ったのは頭の上の耳、ぴくぴくと動いていることから偽物ではないことがわかる。足の隙間からふさふさのしっぽも見える。

次に顔を見る。切れ長の眼と口の隙間から除く牙が特徴的な野性的な顔している。

驚いたことに服と言えるものは着ておらず腰布のようなものを巻いただけのあられもない恰好をしていた。胸は大きく膨らんでおり鍛え上げられた立派な大胸筋が嫌でも目に入る。

奴隷の証である首輪を付けているが不謹慎なことに「似合ってるな」と思ってしまった。

全身にくまなく毛が生えており、なるほど狼の獣人だと言える見た目をしていた。


というか完全に二足歩行する狼だった。


マッチョマンだった。


この世界の獣人のケモノ度は、高かった。


そもそもこいつ男じゃん…


「よろしく頼むぜ。ご主人」


「…おれぇー?」


確かに買ったのはケモミミ獣人の奴隷だけどさ…

オチを見て「むしろそっちの方が好みだ」という人は僕と握手。

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