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探偵と猫と少女と疑惑 5-6

「要様」

と、不意にユキが言った。

「何だよ」

「今の方はどなたでしょうか」

「前に会っただろ、高坂あ」

「いえ、そちらではなく」

もう一人の方です、と。答えようとした言葉を遮って、ユキは問う。問いながら、じいっと要の顔を見つめる。まるで感情の動きをひとつ残さず見逃すまいとしているように。

その視線の強さに、要は少し気圧された。

知っていた。あの男の名も、どんな人間かも。

しかし、言いたくはなかった。どうにか答えずに済まないか、と要は考えた。が、いい案は浮かんでこなかった。

それに、どう見てもユキに引く気配はない。

仕方ない、とため息をひとつ。

「……あれは葵さんの上司の警部だ。気の利かねえ堅物野郎だよ」

これでどうだ、と要はユキを見る。

無表情に、ぶれない視線。まったく納得していない様子だった。勿論、そんな程度の情報で満足するとは要自身思っていなかったが。


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