表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ディック・ウォーズ  作者: 天の惹
第4章 マン湖の会戦
37/87

第37話 マン湖の味くらべ

 ルーク達がコノー・ヤローに着くとエイナール軍とプルードー王国軍が軍事会議の最中だった。ノー・ソイはオブザーバーとして会議に参加した。オブザーバーなので発言権はない。

ノー・ソイ達はプルードー王国軍としてこの戦いに参加する。両軍の戦略は知っておきたかった。

作戦名はマン湖の包囲戦だ。マン湖はコノー・ヤローとシャブーレの中間地点にあるこの地域で一番でかい湖だ。大きさは南北50キロ、東西10キロの少し細長い湖だ。

今、湖を支配しているのはエイナール軍だ。北にいるボコール軍に大きな船を用意することが出来ないからだ。

セーカン川は湖の北側から入り南側から湖を出る。南側の出口はなんとか輸送船レベルの船が通れる幅がある。だが北側の川の幅は狭い。かなり小さな船しか通れない。

他の川もマン湖に入っているがもっと川幅は狭い。

湖からの出口は他の川はなく、セーカン川のみだ。エイナール軍は湖の西側、プルードー王国軍は東側に陣を取った。


 モジョラー2世号は更にセーカン川を北へ遡り操船できるギリギリの地点まで来た。そこから先の川は人口の運河になっている。

モジョラー2世号はセーカンMAXで作られている。船幅は運河の幅より少し狭くギリギリ運河を通れる幅になっている。操船はできないからマン湖までは馬に船を引かせて進むことになる。運河の両脇には馬が歩ける歩道がある。

今はエイナール軍が運河を管理しているのでワン・コロは馬を雇う必要がなかった。エイナール軍が馬を手配してくれた。運河はマン湖の南側にある町、南マンワックまで通じている。

ワン・コロはモジョラー2世号を南マンワックの港へ停泊させた。ここでしばらく待機だ。


 待機中、ルーク達は相変わらず真面目に訓練をしていた。

彼等は少しテンパっているとワン・コロは思った。まぁ、仕方がないことだ。

戦争はすぐそこまで迫ってきている。生きて帰れる保証がない。

彼等は少しリラックスする必要があるな。テンパっていたら全力が出せない。ワン・コロはちょっと面白いゲームをしてみようと皆に提案した。

5人は散歩がてらマン湖の辺に来ていた。ルークはワン・コロに尋ねた。


「なぁ、どんなゲームをやるつもりだ」


「マン湖の味くらべだ。ルーク、ちょっと湖の水を舐めてもらえますか」


「わかった」


 ルークは頷くと靴を脱いで湖に入って水を舐めた。ワン・コロはルークに味の感想を聞いた。


「ほのかに塩っぱいかな。ほんの微妙だけど」


ルークは感想を言うと、ワン・コロはチャスティンに向かって尋ねた。


「チャスティン、ちょっとパンティを脱いでもらえますか」


 えッ!

何言ってるのコイツ!

そんなことする訳ないでしょう!

チャスティンは動揺したが冷静さは保っていた。だがアークはブチ切れた。相変わらず。


「テメー、なに姫様にさせようとしてるんだ!このスケベヤローが!!」


「マン湖の味くらべですよ。ルーク、チャスティンがパンティを脱いだらチャスティンのまんこを舐めてもらえますか」


 チャスティンはルークが彼女のアレを舐めると聞いてあまりの恥ずかしさに顔を真っ赤に染まらせた。アークも同じく顔を赤く染まらせていた。怒りで。


「クソがー!!!」


 アークは吠えるとワン・コロの顎にアッパーを喰らわせた。

ワン・コロはその場に脳震盪で轟沈した。

どうやらチャスティンのウブさはアークの所為かもしれない。チャスティンが下ネタの免疫を作る前にすべてアークが台無しにしている。

アークさん、もっと姫様に主体的に対応してもらってよ。

コレ、ただのジョークなんだから。本当にそんな事させる訳がない。

今回、このゲームの敗者はワン・コロだった。勝者はいなかった。あえて言うならマン湖か。不戦勝という形で。

読んでいただきありがとうございます。


面白ければ「☆☆☆☆☆」から評価の方をよろしくお願いします。


ブックマークの登録もできればよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ