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半竜  作者: りけい
草の星
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さようなら草星

オリーブ:はぁ、はぁ

ウリークが去って、死にかけの死苦が残った。

マービ:大丈夫?!

オリーブ:はぁ、生きてる……生苦と戦って、交渉して、ほんと、命がいくつあっても足りない

ラゴス:また会おうって言われたけど

オリーブ:お疲れ様、としか……

ラゴス:もう会いたくない………

オリーブ:とりあえず無事でよかったよ、さっ、死苦ももう悪さ出来まい、あとは境界警備隊に任せておこう

スオウがこちらに来た。

スオウ:先程はありがとうございました

オリーブ:ああ、うん、やっぱり変わるね?

スオウ:はい?何がですか

オリーブ:いいんだ、じゃあ、あとはよろしく

スオウ:分かりました






オリーブ:それで、これからどうするんだい?

カバンに押し込んだニシスナゴケ詰めの瓶を取り出しながら、オリーブが聞いてくる。

ラゴス:まだ来て間もないですし、もうちょっと居ようかなと

オリーブ:ふーん

ラゴス:どうしかしたんですか?

オリーブ:いや、僕さ、明日から雷星に一ヶ月程滞在するんだよ

マービ:研究です?

オリーブ:うん、それに着いてこないかい?この星は狭いし、"あんなこと"があったから、どこも騒がしいし

マービ:なんか着々と大学に近づいているような……

ラゴス:雷星ですか…なんか凄いらしいですね

オリーブ:ああ、とてもね、もう違う文明だよ、あそこは、だから設備も整っているし、何より研究活動に対して熱心だ

マービ:そうねー、あそこ行くとなんかもう圧倒されちゃうわー田舎者だから

ラゴス:えー!行ってみたいな!

マービ:ラゴスは私より田舎者でしょ、もう気絶しちゃうわ

ウシカイ:ちょっとー!こんなところで話し込んで、私も雷星行くわ!

ラゴス:(げっ!オリーブの家のわきの倉庫で話していたのがダメだったか……)

マービ:あら、ウシカイ、あんた、何してたの?

ウシカイ:あはは、死苦様のことを草葉の陰で見てたんですけど、生苦が現れて、逃げ隠れてたのです

マービ:(草葉の陰?)

ウシカイ:さっ!明日の朝ここ集合ですね!では、準備してきますわ!

ウシカイはどこかに行ってしまった。

オリーブ:ははは、やっぱり妖精族は特殊だね

マービ:これって妖精族みんなあんな感じなの?

オリーブ:概ね

マービ:へー

ラゴス:雷星かー、何か必要なものとかある?

オリーブ:お金かな、まぁどこにでも必要だけど、雷星では特に重要だ

ラゴス:なるほど






オリーブ:おはよう、じゃあ、早速、ローダンセ魔法港に行こう

マービ:そこまでは私が魔法で連れていくので

ローダンセ魔法港まではそう遠くない、魔法港を使う時はその時期に注意する必要があるらしい、草星からだとこの春の時期が、最も料金も安全な上運行回数も多い。


ラゴス:このチケットを渡せばいいのか……

マービ:そっ、あとは奥の方に船渡しがいるから

船渡し:四人ですね、動かないで、そこに立っていてください

ウシカイ:楽しみですね!

ラゴス:うんうん楽しみ!

船渡し:それでは行ってらっしゃいませ


バビューン!






話し声が聞こえる、靴の音が聞こえる。

オリーブ:ふぅ、着いたよ

ラゴス:ふぅ、ってうわ!

巨大な建物だ、天井は見たことも無いほど高く光って動く詳細な絵が至る所に飾られていた。

ウシカイ:わ!これは凄い

オリーブ:ここら東春雷魔法港、君の星のエザキルビの半分くらいの広さは余裕であるだろうね

ラゴス:なんて広さ……

マービ:ははは、この位で立ち止まってたら日が暮れるよ?早く行こう、あそこにゲートがあるでしょうあそこを通って

マービとオリーブが小人専用のゲートの方に行ったので、"田舎者"二人でゲートをくぐった、"経験者"二人がじっと見てくる。

マービ:おー!ちゃんと通れたね!

ラゴス:なになに、もしかして馬鹿にしてる?

マービ:いや、あれは入星管理ゲートだから、竜人と妖精なんて非常に珍しい種族、入れるかどうかヒヤヒヤしたよ

ラゴス:あれってそういう役割だったのか

マービ:まぁ、名前とかは知られないみたいだけどね、顔とかは撮られてるだろうけど

ラゴス:なんかやだな

マービ:角生えてて翼あって、顔なくても分かるもんだよ

オリーブ:じゃあ、これから世話になる宿的な所に行こうか



オリーブ:はい、こちらがペソホテル東春雷店です

ラゴス:ほあー!さっき見てきた沢山の高層の建物に泊まるなんて……

マービ:相変わらずすごい光景だわ、上空環状線に物品空運路、地面は全て塊化した石、明かりは火ではなく発光半導体、他にも全てが段違い

オリーブ:僕が鍵もらってくるから、そっちのイスに座って待ってて


ウシカイ:はー、故郷が恋しい…

マービ:あっはっは!そうかそうか

マービが笑っている、ウシカイの弱点を見つけたのだろうか

ラゴス:でも、なんか凄いですね!

あまりにも文明力に差があり過ぎて、ラゴスの

語彙にはその凄さを凄い以外で表せなかった。

マービ:電気って便利ねー、魔法より便利かも

ラゴス:電気?

マービ:んー、説明が難しいわね

オリーブ:鍵もらったよ

マービ:ありがと、19075室、94階ね、あっちに昇降機があるわ

マービを先頭に一行が歩き始める、ラゴスが気づく。

ラゴス:94?

マービ:そう、94

昇降機に乗る。

ラゴス:なにこれ?

マービ:私たちを上に運んでくれるの

どんどん高度が上がる、ガラス越しに下を見る。

ラゴス:俺も故郷が恋しい……


魔法港

魔法陣の設置により星間移動の危険性を抑え、高速安全に輸送する施設、それだけでなく最低限の小売店と食事店を備えている、大きめの魔法港では、港の要素より店の要素が多くなっている。物の輸送も盛んで、その町の中心となることが多い。

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