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半竜  作者: りけい
草の星
34/40

死の木

ウシカイ:トッドバーム様!今年は御姿が違いますね!いつもと!

スオウ:ん!?なんだ、いつの間にエルフが…

ウシカイ:さっ!お二人共ートッドバーム様を間近で見た感想は?

ラゴス:思ってたより普通の木……かな…

マービ:全然直視できる段階……だね…

オリーブ:うん、久しぶりに見ても綺麗だ

不気味な魔法植物に比べたらマシである。

ラゴス:そういえば、こんなに近くにいていいの?

ウシカイ:私はエルフですからね

マービ:そんな理由で……

ウシカイ:境界警備隊になんにも言われてないならそれでいいんですー、まぁそろそろ来ますよ!

ラゴス:何が?

ウシカイ:トッドバーム様は死体を還してくれるの、だから沢山の人がここに運んでくるんです!

マービ:死体…はこれが来るまで放置するの?

ウシカイ:信心深い人とかはそうしますね

マービ:ふーん、大変ねー

ウシカイ:でも、毎回結構の人が来てて、ほら、もうあんなに

ある女:主人の身体を!身体を!

ある男:母を!なんとか、、母を!

棺桶のようなものを担いだり、押したりしてこちらに向かってくる数十の人をみて、ラゴスは魔法植物より恐ろしいとも感じた、しかし、不気味では無い。

ウシカイ:ああ!トッドバーム様が動きますよ!

トッドバームは木の根を足のようにして前進した。

境界警備隊員1:!?離れてください!

警備隊の一人が前進に反応して後ろを向きながら警告する、人々は聞いていないようだった。さらにこちらに来て、ラゴス達を跳ね除ける。

ある人:我が友を!

ある女:母を!私の母を!

ある兵士:エシーを!エシーを!

口々にそんなことを叫ぶ。ラゴスは車輪に潰されそうになりながら集団から這い出る。マービが転がっている。

ウシカイ:きゃー!一人目の転還が始まるわー!

ウシカイは楽しそうに木を眺める。

ラゴス:なぁ、これ何がいいんだ?

マービ:いてて、さぁね。ま、ここで待ってましょ

オリーブ:何も見えない……

転還とやらをじっと見ていると何やら警備隊のような声が聞こえる、離れろ、とそう声を荒らげているように聞こえた。

爆発だ。ラゴスは吹き飛ばされ、後方に吹っ飛ぶ。マービは……左に倒れているが、立ち上がろうとしている、どうやら無事らしい。

スオウ:こちら1班、トッドバームが爆発した、隊員五名と民衆三十二名と棺桶、等々痕跡なく消えた。至急応援を


ウシカイ:わー!開花ですよ!ねぇねぇ、見てください!

ウシカイが指を指す方向にはなにかが立っている、あの人々はどこへ?

マービ:ちょっと!これヤバイやつじゃない?なんか魔力凄いヤツいるけど

ウシカイ:はい!あの方こそイトス様、私たちに死を与えてくれた方と言われています、世間では"死苦"と言われていますがね

オリーブが走ってくる、結構飛んで行ったから少し遅れた、と笑いながら言ってくる。

マービ:あー、なるほどそれで、ってヤバいやつじゃない!さっ逃げるよ!

ラゴス:え?戦う感じかと……

マービ:戦えると思ってるの?

オリーブ:一旦帰った方がいい、まずは境界警備隊に任せよう

ウシカイ:戦うなんて酷いです!あの方は尊敬されるべき方ですよ!

マービ:そういう事だから、それ!

ラゴス達はゴールドマリーに帰ってくる、既に街は騒然としている、一目見たいとか、映写機を持って出かけたりだとか、皆忙しいそうだ。

ラゴスの足になにかが当たる、下を見るとオリーブであった。

オリーブ:いたた、

空間が突然揺れる、爆発だ、民衆が沸き立つ、ある者は建物に逃げ込み、あるものは門を出ていった、その現場に行くのだろうか。

オリーブ:…………さて、突然だが、死苦は"暴れる"

ラゴス:暴れる?

オリーブ:死苦の発現は今までにもあった、が、今回は魔力が違かった、二倍は違う、それに、今の爆発、これは明らかにいつもと違う…………死苦を、イトス様を止めなければならない。

マービ:そりゃ大変だ!ではさようなら

オリーブ:簡単に"止める"と言っても私たち草星の民はそれが出来ない、たとえ何人を死苦が殺そうと、我々は死苦を傷つけたくない、まぁ僕はやむを得ずなら……

ラゴス:そういえばウシカイは?

マービ:あーあれじゃない?残ってったとか、それとも死苦様が傷つけられる所なんて見たくないー!とかやってんじゃない?

ラゴス:それもそうだな

オリーブ:じゃあ、行こうか

ラゴス:え

オリーブ:君たちなら躊躇無く死苦を止められる、若しくは殺せる

マービ:なるほど、トドメ役みたいなね?

オリーブ:ああ、頼むよ

ラゴス:大丈夫なのかなー

オリーブ:境界警備隊で手に負えなくても、恐らく、"生苦"が来たら大丈夫だから

ラゴス:あー、強いんでしたっけ

オリーブ:強い、だから大丈夫

マービ:んー、仕方ない行くか!







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