表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
131/281

3-7視線 ☆

 それからまた数日後。

 教室移動の途中。


「(君島さん……)」


「ひょえっ!?」


「あっ! ご!……(ごめんなさい)」


 突然声を掛けられた時の凛紗さんのような反応を、その凛紗さんの声掛けに出してしまった。というのも、かなり抑えた声だったからだ。


「(どうかしたの?)」


「(最近視線を感じるんです)」


 …………。


「(凛紗さんが?)」


「(ごめんなさいごめんなさい! 本当にその節は!)」


 小声の意味が無いくらい何度も大きく頭を下げた。

 僕は制しつつ周りを見渡してみる。


「見たところ誰もいないけど」


「……そうですね。私も今は感じないです。君島さん、本当にごめんなさい。嫌な気分になりますね」


「凛紗さんは理由が理由だったから」


「すみません。ありがとうございます」


 ふと自分の言葉を思い出す。

 ――わざわざ異性に好かれようとしているわけじゃないだろうから――


 例え好意でも、相手が不快に思った時点で何かが間違っているんだと思う。


 ――僕はどうだろう。


「それで実は、冴羅ちゃんも同じらしいんです」


 その発言で我に返った僕は、ある人物が思い当たった。


「また何かあったら言って。僕もちょっと調べてみる」


「ごめんなさい。冴羅ちゃんのことをお願いしたばかりでこんな……」


「大丈夫。頼りないと思うけど、誰かに話したかったんだよね?」


「すごく頼りになっています!」

 真剣な表情で本気で言っていた。

「よろしくお願いします!」



 その日の内に冴羅さんに会いに行った。


「どうかしたの?」


「最近、視線を感じたり後ろに誰かいるような気がすると」「まさか貴方なのかしら」

 かなり久し振りに睨み付けられた。


「待ってください! 性急過ぎますって!」


「まあ、あなたになら恨まれても仕方がないわよね」


「聴いてます? 恨んでも尾行してもいないですから。凛紗さんから話を聴いたんです」


「ああ……そう。そうよね、疑ってごめんなさい。どうしても凛紗のことが心配で」


「そう言うと思っていました」


「……これまで以上にこんな気持ちになるのも、君島のおかげよね」

 照れくさそうに笑って言った。


「良かった、本当に。僕の働きだけってわけでもないけど」


「そう言うと思ったわ」

 いたずらっぽく笑って言った。


「それで? 現状確認だけで良かったかしら?」


「あとは、僕も今回の件を調べてみることを伝えておきたかったってところかな」


「そう。助かる。私も注意するわ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
YouTubeにて「僕(じゃない人)が幸せにします。」制作裏話を投稿しております。 もしよろしければこちらもご覧ください!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ