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新たな戦場 「皇帝と帝国の危機」

今回から帝国編です!


新しい展開や登場人物も増えていきますので、よろしくお願いいたします!

衝撃の会談の翌朝。


帝国の城内客室に宿泊することになったオレば、いつまでも寝ていられそうな上質なベッドにも関わらず、緊張と生活リズムのせいか、いつもと同じ朝4時に目が覚めた。


窓の外は冬ということもあり、真っ暗だ。


起きてしばらく経っても落ち着かない心を沈めるため、少し城内を散策する。


皇帝からは「自由にしてよい」と言われているのでいろいろ見てみたいところだ。

ブーランジュ王国との違いも気になるところだしな。


-------


「迷った、、、」


広すぎる。

ブーランジュ王国の城も広かったがさらに広い。

それに防御機能が重視されているのか、廊下の窓は少なく、どこも同じような作りで自分がどこからきたのかすらわからなくなってしまった。



「どうしようか」と途方にくれていると、


「お困りですか?」


と不意に背後から声を掛けられる。


「えっ、ええ、、そうなんです。」


と言いながら振り向くとそこには皇帝がいた。

まだ朝早いのにどうして?


そんな心情を読み取られたのか皇帝は


「日課なんですよ、朝の方がアタマがスッキリして仕事や作業の効率が上がるタチでして。

この時間に、文官達に下す業務策定や身体を動かしたりしてるんですよ」


まさかのバリバリの朝方勤務!

意外すぎてビックリする。


たしかに皇帝の手には木剣が握られており、よく見ると運動後なのかすこし上気している。

汗で張り付いた髪がなまめかしい。

男前なイケメンのこんな姿、異性が見たらドキッとするだろう。


「惰眠を貪らないなんて、意外というか勤勉なんですね。

パン屋も朝が早いが皇帝自らが朝早くから働いていたら部下は大変なんじゃないですか?」


「心配には及ばない。

朝昼晩の3交代制で勤務をするようにしているからな。


それに昔からの事だから誰も不思議に思わんさ。」


「そうなんですね。

皇帝だけでなく、皆が勤勉なのは凄いですね」


「見合う報酬は与えているつもりだからな、雇用主と労働者の距離は近くてはならん。


相手を『見る』だけでなく、こちらも『見られている』のだから気を抜けないわ。」



組織の理想像だなあ、、、。

うちの店もそうしてきたつもりだけど、なかなか難しいとこがあるからなあ、、。

良いリーダーじゃないか、見習おう。

・・・バカイザーなんて言ってごめんなさい。


「コムギには悪いことをしたな、すまん。


会談でも宣言したが、悪いようにはせん。

カイザーゼンメルの名において約束する。


だから我らを助けて欲しい。


頼む。」


「はい。

オレに出来ることであれば、ぜひ。


よろしくお願いいたします。」


やることになった以上、後には引けない。

オレなりに出来ることを全力で取り組むとしよう。


--------


朝食の後オレは帝国の食料研究所内にある、責任者専用研究室でマイスさんと共に働いていた。


これからはこの研究所で働くことになるとのことだ。肩書きは皇帝直下の研究者だが、下働きは久しぶりなので、正直少しワクワクしている自分がいる。


働く上での必要な知識だけでなく、いろいろな事を責任者であるマイスさんがを教えてくれ、わかってきたことがある。



まずはこのベッカライ帝国について。

古くからの優れた技術力と人材教育により、大陸1番の大国だそうだ。

その歴史は国としては最も古く、この世界の祖とも言って良いほどらしい。


そして現在帝国を治めているのは、皇帝カイザーゼンメル。


元いた国、ブーランジュの国王イストとライバル関係にあるらしいが因縁について詳しくは知らない。


彼の仕事ぶりについては、人に任せるタイプのイスト王とはまるで反対で、自分で処理するタイプのリーダーのようだ。

しかし、任せるとこは任せ、大事な決断は自分の目で確認してからという行動力に満ちた姿勢が好感されているらしい。




そして、帝国目下の問題は食糧難だ。


厳密にいえば、帝国内の天候不良による穀物類の不作が問題の引き金となっているのだ。

この問題を解決出来れば良いのだが、現在なかなか糸口が見つからないようで、、。


-------


「マイスさん、実際問題どうなんですか?

シュトーレンの提案だけじゃ解決にはならないですよね、、?」


「そうなのですよ、いかがしたものかと頭を抱えておりましてな、、いやはや、、困り果てました」


頭をピシャリとはたきながらマイスはうなだれる。


「それに今は冬ですからな、今年の収穫は終わりまして、休農期です。


今ある備蓄食料でなんとか春までもたせないと、、。


予測では年明けに底をつく恐れがあるので、早くなんとかしたいのですが打開策は未だに見つからず、、。」



「「うーん、、、」」


2人で腕組みしながら頭を悩ませる。

なんとかして打開策をどうにか見つけないとなあ、、。

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