執事再び
本日2回目の更新、シュトーレン実食です!いつもご愛読ありがとうございます。
シュトーレンは大人な味わいが美味しいパンです。
今の時期だけのパンなのでよろしければ食べてみてください。お店によって味やトッピングが違うので食べ比べもいいですよ!
『シュトーレン』
オレが元いた世界ではクリスマスの前から少しずつ食べるパンとして作られたものだ。
生地にはドライフルーツ、ナッツなどをたっぷり混ぜ込む。
そして、1番の特徴はその『栄養価と保存性』だ。
まず、混ぜ込むフルーツやナッツはビタミンを中心に栄養価が高い。
そして普通のパンは膨らませるために混ぜ込む物を生地より少なくするのに対し、混ぜ込む量が生地より多いため、シュトーレンは膨らませないようにする特殊な製法と凸型の形状を採用する。
仕上げに表面を砂糖で何層にもコーティングするので乾燥を防ぐことが出来る。
そのおかげで配合や保存環境にもよるが、約20日くらい日持ちするという保存性に優れたパンに仕上がるのだ!
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「この白い固まりが、今回帝国に提案するパンなのか?
なんとも不思議な形だが、、」
王様をはじめ、その場にいる皆が不思議そうに皿の上のシュトーレンを眺める。
「このシュトーレンは普通のパンと違って、丸かじりするのではなく、少しずつ切り分けて食べるんです。
美味しいだけでなく栄養面でも保存性にも優れたパンなんですよ?」
「ほう!!そんなパンがあるのか。
まさに今回にうってつけだな!
、、ではさっそく一口」
「陛下!」
執事セバスが大声で静止する。
「なりません!
まずは私が毒味を!」
「バカタレ!
お前は喰いたいだけだろうが!
聞いてるぞ。最近、メロンパンだけじゃなく、コムギのパンをこっそり買いに行っていると。
衛兵達がバッチリ目撃しておるのだぞ!
新作だから自分が喰いたいのだろう、、、?」
「違います!
私は執事として責務を果たそうと、、」
「ならば、その顔はなんだ?」
そう。
今の彼は説得力がない顔なのだ。
明らかに口元が緩み、すこしヨダレを垂らしている。完全に食い気しか見えない。
「、、まあよい、とりあえず一口、セバス食べてみろ。」
「ははっ!」
セバスがためらいなく切り分けられたシュトーレンを口に運ぶ。
「・・・陛下。
なりま、、「よし、食うか」」
完全にセバスの意見は封殺される。
段々と扱いが雑になってきてないか?
皆がセバスを少し哀れみながらシュトーレンを食べる。
「「「「「うぅんんんんんまっ!!!」」」」」
「甘い部分と甘くない部分がハッキリとわかれているので、くどくない!
そして、ホロホロと口の中で溶けるような生地の食感とアクセントになっているナッツやレーズン。
これは酒に漬けてあるのか?
大人な味わいと風味がたまらんな!」
皆も同じ感想のようだ。
これなら大丈夫かな!
人によっては少しパサつく感じがするのがシュトーレンの好みが別れるところだから心配したけど杞憂だったかな。
「ふぅ、、コムギのパンにはいつも感動するな。
これなら、あんのバカイザーをギャフンと言わせられるな!
アイツめ、これ食わせて絶対に吠え面かかせてやる!
ダーッハッハッハッ!!」
、、趣旨は物流と国交の回復だよな?
なぜケンカを売るような話になるんだよ。
王様と皇帝はそんなに仲が悪いのか、、?
本当に話をまとめる気あるのかよ??
幾ばくかの不安を抱えながら、打ち合わせをした後、オレたちはベッカライ帝国へと出発した。
道中、何もないことを願いながら。
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