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正解とすべきこと

更新が遅れて申し訳ありません。

バタバタしておりまして、、。

また再開いたしますのでよろしくお願いいたします。

「さて、揃ったわけだし、話をしようか」


応接間に集まった公爵、オレ、アンの3人で今後についての話をするようだ。


「これから、我々はアンの意思を大事にする、そこからどうすればよいかを考えたい。」


異存はない。

アンも頷き


「私は帝国には嫁ぎたくありません。


しかし、帝国と王国の仲を回復させ、元通りにしたいと思うのですが、そのためにはどうしたらいいのか、、」

と意思を示す。



素朴な疑問があるから、オレも流れで発言する。

「そもそも。


なぜ、アンさんの婚姻なんですかね?」


「それは、アンが王族であること、つまり国と国を結ぶ役割として最適だから。

そして、担保としても、ね。」


契約、という意味合いでの婚姻か。

結婚は恋愛感情の先にあるから互いに幸せになるのだとオレは思っている、古い考えかもしれないが。

そう考えれば今回の話は理解できない。

つまり要点をまとめると



「帝国に、アンとの婚姻以外で物流の回復を促す提案が出来ればいいんですよね?」


「「あるんですか?!?」」

ガタッと2人が立ち上がる。


「い、いや、とりあえず言ってみただけ、、」


「「、、ハア」」

2人でシュンとする。

親子でリアクションが一緒とは、、。



「あと公爵、すみません。


帝国にとって、婚姻以上に魅力があるものって王国に何かありますかね??


それを代わりに出せればいいんじゃないんですか?」


「それが出来れば、そうしているよ。

そんなものはない。


国土、文化、ありとあらゆるもの全て、帝国の方が上回っているのでな、、」


そうなのか、、それじゃどうしようも、、ん?



「全て?」



「そうだ、全てだ」



ピーン!と頭の中で妙案が浮かぶ!

上手くいくかはわからない、しかしやる価値はあるかもしれない。



「公爵」


「なんだ?」


「あるかもしれません」


「何がだ?」


「帝国を上回る魅力的なものですよ 」


「「なっ!!?」」


ガタッガタッと2人がまた立ち上がる。

さっきより喰い気味なのでちょっと怖い。


「「な、何が上回っているのですか!?」」


「パンの質と技術ですよ」


「「ハアアアアア・・・、、、」」


2人が先ほどより大きなため息と共にガクーンと肩を落とす。


「コムギ君、きみねぇ?

そんなものが魅力的な外交カードになると思うのかね??」

「いくらなんでもコムギさん、それはないですよ」



「ダメかあ。

こないだ王様に届いたパンを食べた時、言っちゃあなんだけどメロンパンじゃなかったし、味や作り方も微妙だったから、正直オレの方が上かなってちょっと自信あったんだけど。


わざわざ小麦粉の物流止めたから『なぜか』ってのも気になってたんだよね。


まさか負けず嫌いの皇帝が、『パンを作るために小麦粉の物流を止めた』、なんて突飛なことも思ったくらいですよ」


ハハハと2人が笑う。

「コムギさん、いくらなんでもそんなに皇帝は独裁的じゃないですよ。

ワガママではありますけど、民を巻き込むような事はしないはずです」


「そりゃコムギ君のパンを真似るくらいだ。

帝国からすれば初めて上回るものなのかもしれないが、『パンを作るためだけに小麦粉の物流を止めた』なんて、そんなことは、、」


言葉の途中でハッと公爵の顔色と目つきが変わる。

まるで何かに勘づいたようだ。


「、、『なぜか』か。


コムギ君、それだ、、それだよ!ナイスだ!!」


「何がですか?」と聞き返してしまう。


「その『なぜか』について、失念していた。

娘の事ばかりで忘れていたよ!


帝国はね、極秘だが食糧難になっているというウワサがあるんだ。そして、そのために輸出量を減らしているのだと。


確証はないし、今までそんなことがなかったから切り捨てた情報だったんだけど、本当にそうだったとしたら合点がいく!


娘の婚姻交渉はもしかしたら、それを隠すためのカモフラージュなのかもしれない」



公爵もヤリ手と呼ばれる、国の聡明な責任者の1人だ。どうやら正解にたどり着いたようだ、さすがだ。

希望のカケラが見えた気がした。



「じゃあ、オレたちがやるべきことは、


『パンの技術をもって帝国の食糧難を救う』


これをカードにすればいいんじゃないですか?」


コクリとアンが小さく頷き、公爵も賛成のようでその顔には決意と覚悟が見えた。



「そうだな、王様に進言して検討してみよう!


馬車を用意しろ!」

いつもご愛読ありがとうございます。


更新頑張るといいながら、リアルでてんてこまいになり滞ってしまいました、、。


一段落しましたので、今日から再び再開いたします。

これからも異世界ベーカリーをよろしくお願いいたします。


感想、評価、ブックマークもいつもありがとうございます!


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