未経験の味?!
メープルはひたすら懇願する。
「雪山での魔石の件、
商会での新商品開発と発売の件、
米粉の件、
市場の流通回復の件など、数々の偉業とそれを成したあなた様の実力を見込んでの頼みです。
どうか!どうかお頼み申し上げます!!!!」
これだけ頼まれるて困ってしまうな。
まあ仕方ないかと覚悟を決める顔をするのが見えたのかウルとリッチも「やれやれ」といった表情で賛成の意思を示してくれる。
「わかった、オレになにができるかわからないけど、協力するよ 」
「本当ですか!!!?
ありがとうございます!!希望が見えました!」
メープルの表情がパアッと明るくなる。
大人と子供の間といった年齢らしく、無邪気そうな笑顔だ。
ぐうぅぅぅぅぅぅ、、、、
「・・・っ!?!!」
メープルが顔を真っ赤にしてお腹を抑える。
恥ずかしさからか顔をバッと下に向けるあたり、年頃なのかなと思ってしまうほどの可愛らしさが、先ほどまでのキリッとしていた彼女とのギャップを生み出していた。
「ははは、安心したからお腹が空いたのかな。
オレたちもご飯にしようか。
メープルも一緒にどう、食べなよ?」
「、、い、いいんですか?」
恥ずかしげにおずおずと聞いてくる。
猫っぽく甘えてくる姿に思わず頬が少し緩む。
「いいよ、みんなで食べた方が美味しいからね」
「ではお言葉に甘えて、、。
実は憧れと興味がありまして、、その、、有名店ですから、、」
ミーハーなのかな?
というより、うちそんなに有名なのかな??
「そうなんだ、ありがとう。
今日のは新作の試作なんだ、良ければ感想教えてよ」
はい、と言って渡したのは、一見白い米粉パンの塊。いただきますと、礼儀正しく言ってからそれを口にした彼女は
「ごほごほっ!?!
なんですか、これ!?!
口の中に刺激がっ!!」
盛大に噎せた。
ウルとリッチもこうゆうのは初めてだったらしく顔を赤くして噎せている。
あれ、ダメだったかな??
「店長、なんですか、これわ!!」
ウルもびっくりしすぎて語尾が変になっている
「ヒリヒリ、ピリピリします、、」
リッチも水をコクコクと飲んでいる。
今回の試作品は『米粉のキーマカレーパン』なんだけど、もしかしてスパイスにみんな慣れてないのか!?
いつもご愛読ありがとうございます。
今回紹介するのは『米粉のキーマカレーパン』です。
まさにカレー&ライスの組み合わせのパン。
少しスパイスの効いた大人な辛さが魅力的な
一品です。
感想や評価もいつもありがとうございます。
励みと勉強になりますのでご指摘も含め、どうぞよろしくお願いいたします。