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珍品発見

「またかあああああ!!ひぃえええええ!!」




「店長、頑張ってください!」


「あ、え、えっと、、ファイトです!」

ウルとリッチが声援を安全な場所から送ってくれる。

ありがとう、すぐ変わってくれ!!

そう思いつつ涙目になりながら全力疾走!


そう、ここは国境付近の平野地帯。

そこでオレはソーセージ、もといソーセージラフに追いかけられていた。

前に動物園で見たキリンに似ているが、一回りゴツくなり、頭には鹿の角が付いている。

そしてめちゃくちゃ速い!

死ぬ気の全力疾走で逃げるが、いい加減ダメだ、体力がもたん!


「店長!空です、空に飛んで逃げればいいんですよ!!」


そうか、ナイスアイディアだ、ウル!!

その手があった!!



ソーセージラフの突進してくる足元をスライディングでくぐり抜け、グッと脚に力を込め飛翔する。

いやはや、どうなることかと思ったけど、これで一安心だ、良かった良かった、、。



ちなみになぜこうなったかというと、、、




「店長、私たちも一緒に行きます。お手伝いさせてください!」

「はい!何かの役に立てると思います!荷物係とか!」


2人がついてきたいと懇願するので帯同を許可した。初めてのベーカリー・コムギの従業員だけでの仕事だ。

目指すは国境付近。

平野地帯で国境までの街道が続くので歩きやすく、わかりやすい。

道中、たわいない話をしながら散歩気分で道を進んでいくと前から悲鳴と人が走ってきたのだ。

「どうしましたか?!」と尋ねると、どうやら魔物が出たとのことらしく、まさかと思いながら現場に急ぐといた。

荷馬車を襲い、回りに荷物が散乱していた。

幸いにも軽いけが人が数人出たくらいの被害で済んでいるらしい。


そして、その魔物こそがお目当てのソーセージラフ。せっかくの巡り会えたチャンス、どうにか確保しようと近づいたら、、




ああなったわけだ。


オレは今空中にホバリングしている状態なのだが、ソーセージラフはこちらを睨み、下をうろうろしている。降りてくるのを待っているようだ。

どうするか、、。

いつもみたく足元を凍らせるには地面から冷気を流さないとダメだしな、、。

ヤツの動きを止めるにはどうしたらよいのか、、うーん、、。と無い知恵を絞り出そうとする。


待てよ。


前に重量管理も《パン職人》の能力で出来るかもと考えたな。試してみるか、、出来るかな?


イメージは加重。

直接触れないから、何となくソーセージラフがいる辺りの空気を重くするイメージをしながら両手を軽く前にだす。


すると傍目にはよくわからないが、よく見るとソーセージラフの動きが鈍い。それに呼吸しづらいのか苦しそうだ。

そして、数分後。


ドッスゥーン、、、、


ソーセージラフは気絶して倒れこんだ。


良かった、上手くいったみたいだけどどうすればよいかな?オレたちじゃ運ぶことも解体も出来ないしな。

うーん、と困っていたオレたちに救いの手が。

襲われていた荷馬車にくくりつけ、近くの解体をやってくれる宿場町まで運んでくれることになった。なんでも、その馬車の主も宿場町に用があるとのことなのでちょうど良かったな。



「ついたか、ここが宿場町。」

思ったより栄えている感じだ。宿屋はもちろん、土産や道具を買う店に、小さな市場で食材もいろいろと扱っていた。そこの肉加工をしている人にソーセージラフの解体をお願いしたら、「よっしゃ、腕がなるぜ!!」とノリノリで引き受けてくれた。

やはりこの市場でも物流が滞っているらしく、オレたちの依頼はちょうど良かったみたいだ。


終わるまで市場で道具や食材をいろいろ見て回る。これといって珍しいものはないが、ウルがリッチに目利きを教えている。

「これはここを見てだな、、、」

「こ、これどうですかっ!?」

「ダメだな、不正解だ」


と厳しくも面倒見良く指導しているようだ、と2人のやり取りを見て安心する。


「あれ?これは、、?」

ふと視界に見慣れたものを見つける。


そこにあったのは、



「梅干し」だ。



まさかこの世界にも梅干しがあるとは!!

良くみると「海苔の佃煮」もある。

思わぬ珍品たちの発見に胸の高鳴りを感じていた。


「よし、これらがあれば米粉パンのバリエーションが増やせるぞ!!!」

いつもご愛読ありがとうございます。

初心者ながらTwitterを始めてみました、使い方も含め試行錯誤で少しずつ頑張って参りますのでこれからもよろしくお願いいたします。


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