見つけた!
船に揺られること、丸1日。
青い海と潮風を受けながらの船旅は短いものだった。
旅の目的地、ワフウにオレたち3人は降り立つ。
オレ、ウル、ショーニさんだ。
商人2人(1人は元、だけど)がいるから心強い。
ここで成すべきこと。
それは「米、もしくは米粉」の入手、およびその流通経路の確立だ。
小麦粉の代わりならば米粉がベストだ。
栄養価も申し分ないし、味のバリエーションも出しやすいからだ。
しかし、問題はどのようにそれらの目的を果たすか。その秘策がショーニさんにはあるらしいけど、まだ何も聞かされていない。
「これからどうするんですか?」
ショーニさんが今回の旅では責任者だ。
王様の名代も兼ねているらしい。
「まずは市場に活きましょう、そこに目当ての物があるか確認します」
市場か、ワフウではどんなものがあるんだろう。
ガヤガヤ、、
ここが市場だな、行き交う人はみな服装が和服だ。昔の日本に似ているようだが、、。
「どこにあるかな、、」
みんなで手分けして探す。
「店長、ありましたよ!」
ウルが見つけたらしい。
どれどれ、、
「これだ、米があった!!」
思わず叫んでしまう。クスクスと笑い声がする。
しまった、うれしさのあまりつい、、。
「あとは米粉があれば、、」
どこにあるかな?
「米粉ならあっちにあるよ」と米を売っている商人から教えてもらった。
あった!!!
「これだ、これです!」
ホッとした、見つかって良かった、、。
「これがあればパンが作れるんですね?
よかった、なんとか存在を確認できましたね。
あとはこれをどうにかして手に入れないと」
「ショーニさん、何か秘策があるとか言っていましたが、どうするんですか?」
思わず緊張してしまう、これからの行動が大事だからな。
「これからこの国の主導者に面会します。
そこで、国交と米の流通の許可を貰いに行きます。」
なるほど、トップに商談か。
それが手っ取り早いけど、任されたショーニさんて商人というより外交官じゃないか、すごいな、、と感心してしまう。
よし、ここからが本当の勝負だ、気を引き締めていかなきゃな。
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米粉の登場です。米粉パンは少しずつ人気が出て来ているようです。優しい甘味ともっちりとした食感がいいですよね。評価、感想、ブックマークもよろしければお願いいたします。