スタート!
ついに『メロンパン』販売開始です。
メロンパンに殺到する人々。
オレが城にいる間に何が起きたんだ??
とりあえず正面からは無理そうなので裏口から入ることにした。
商会の中はごった返していた。
カレン、シオン、ウルみんなで対応していた。
ショーニさんはどこかと探し、見つけた。
執務室で職員たちと侃々諤々と話をしている。
「どうしたんですか?ショーニさん、あの人だかりは??」
「おお、コムギさん!!おまちしてましたよ!!まさに天の助け!!」
「なんで売ってもないメロンパンで騒ぎになるんですか??」
「それが、あの場にいた貴族の誰かがうちの商会に抜け駆けして買おうとしたのがきっかけらしく、さらに飛び火してあちこちの貴族がメロンパンを手に入れたら褒美を、なんて話にまでなっているらしいのです。」
メロンパン、そんなに貴族たちに人気なのか。
「じゃあオレも王様の依頼が終わったし、そろそろ計画通り、やりますか?」
「はい、お願いいたします。」
というわけで明日からやることにした。
市民向けには貴族たちのより一回り小さく、その代わり買いやすい値段での販売となった。
そして売るのは商会の外に作った専用スペース。
いわゆる店頭販売でしっかり売るのだ。
「ウル、いいか?」
「あっ!店長!!お待ちしてましたよ、ついにやりますか?」
「明日からだね、準備手伝ってよ?」
「もちろんです!
任せてください、いくらでもやりますよ!!
楽しみだなあ!!!」
ウル、丸くなりすぎだろう、、、。
あの一匹狼な雰囲気はどこへ、まさかこれが素なのか??
いぶかしんでウルを見ていたら怪訝そうな顔をされる。
「どうしました?」
「なんでもない、さっ準備に取りかかるぞ」
夜通しの準備をして翌日。
店頭販売のためにいろいろセッティングをしていたら「やってるな??」と気楽そうな声を掛けられる。
誰だ??
「ん、、?ああ、この姿だからわからないか、俺様だ」
「本当に出歩くんですね、大丈夫なんですか?」
「少しだけだし、ショーニからの連絡を受けて気になったからな」
「ありがとうございます、列には並んでくださいね」
とすでに行列になっている最後尾らしき方を指差す。じゃ行ってくる、と素直な王様。
みんなびっくりするだろうな、王様が並んでメロンパン買うんだから。
さて、じゃ始めますか!
「ベーカリー・コムギの出張販売、『メロンパン』いまから販売開始でーす!」
ダアッとみんながどんどん我先にと列を成していく。すごいな、これは、、。
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