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まだまだな2人

カマドから取り出すと、パチッ、パチッ、っと焼き上がり特有のフランスパンの皮が焼きたての音を立て、すんっとした小麦の焼けた香ばしい匂いがする。

色はキレイなフランスパンの焼き色、クープをいれた部分は焼き色がつきやすいので焦げ茶、そこから茶、きつね色、白 とキレイな4色のグラデーションがついている、熱が上手く伝わっている証拠だ。


「これがあんたの作ったパンかい?」


「そうだ、フランスパンといわれる種類で、この場合は『ミニフランス』かな。」


「王様たちの朝食に並ぶようにしてくれ。」と給仕の人に頼む、彼らのパンも焼き上がっており一緒に食卓に並ぶことになる。食べ比べは朝食でしてもらえばいい。

そして、多めに作っておいたミニフランスを彼らと朝の休憩に食べることにした。



「ふうん、これが、、」

「香りがいいよ、全然ちがう。

なんでこんな香りが?」

「ああ、それにこのツヤはどうしたら出るんだ?」

「とりあえず食べてみようよ」

2人が物珍しそうに眺め、そして口にする。


パリッ、サクッ!


「「うんまあああ!!」」


「え、なにこれ!外はパリッと、さくさくしてて、中はもちっとしてるのにふわりともしてる優しい味だ!」


「それに口のなかでねちねちしない。

噛むと優しく甘味が出てそのあとにスルッと飲み込まれていくのよ!」


「あんた、これの作り方はどこで覚えたんだ!

こんなパンは食べたことがない、、おれっち達や師匠よりも上の技術と味だ、、、。

くっ、自分がまだまだだってわかってはいたけどここまでとは、、。

頼む、教えてくれ、いや教えてください!」


「すごいよ、他にも作れないの?

材料ならたくさんあるから使っていいからさ!!」


まるで子供みたいに彼らははしゃぎ、新しい味の感動に喜んでいた。

こうゆう素直なところがあるなら大丈夫かな。


「よし、じゃあ昼食も仕込むのだろうからそれは一緒にやろうか。

教えてくれ、問題点があれば適宜教えるから」




そして、数日を掛けてオレは仕込みの段階から改善すべき点を細かくチェックし、というか最終的には全てを見直した。

彼らは飲み込みと理解が早く、情熱的な意欲も合間って見違えるように上達していた。

ちょっと厳しめに教えた甲斐があった。

結果が目に見えると嬉しいもんだ。

これくらい出来れば十分だ、そろそろお役ご免だろう。


「アニキ、これでどうだ?」

「アニキ、こんなん試したんだけどどう?」


まあ、なぜか2人からアニキと呼ばれるようになってしまったのは不思議なんだが。

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