8話 買い物と依頼
日常回的なものを書きたかったんですが、慣れてなくてただの駄文になってしまいました……
これからは楽しめるようなものを作っていきたいと思うので今後ともよろしくお願いします。
「いらっしゃい!食事かい?それとも泊まりかい?」
ひまわり亭の中に入るとすぐに女将さんらしき人物が話しかけてきた
女将さんの見た目は全体的にふくよかで、年はだいたい30後半くらいだろうか
何となくだが、優しそうな印象を与えてくる
「泊まりで、取り敢えず一日だけ」
「あいよ!風呂と食事はどうする?」
「両方とも頼む」
即答だった
しょうがないんや……日本人だもん、風呂のない生活なんて耐えられないよ……
「それじゃあ、料金は銀貨3枚と、銅貨5枚だよ!風呂と食事は今からでも大丈夫だから必要になったら言っとくれ」
俺は銀貨4枚をおばちゃんに渡してお釣りの銅貨5枚を受け取り、すぐに風呂に入ることを伝えた。
今すぐにでも入れるそうなので、すぐに入ることにする
案内されて風呂へ行くとそこは——
日本と同じ様な銭湯に似た、見た目をした大浴場だった。
床一面にはタイルが敷き詰められており、等間隔を空けてシャワーがついていて、湯船が奥にあるんだがその壁には富士に似た山が描かれている
いやもう日本じゃん……
ほんとになんでこんな銭湯みたいな感じなの?
異世界なのに日本の風呂というミスマッチ感を我慢しながらシャワーの所で体と頭を洗い、湯船に浸かる
「あぁ〜……生き返る……」
めちゃめちゃ気持ちよかった
魔法的な要因があるのかは謎だが日本の風呂より気持ちいいまである。
△▽△▽△▽△▽△
それから30分後——
とんでもなく気持ちのいい風呂に後ろ髪を引かれながら長湯しすぎても、という気持ちがあり風呂を出ることにした。
最初に渡されていたタオルで体を拭き、服を着ていざ飯へ。
ちなみに、服や下着は水魔法で洗い、風魔法と火魔法の合成で乾かした。
明日服とかも買っとかないと……
風呂場を出て、食堂に行くとそこは多くの人が飲んでは食ってはの大騒ぎだった
「お、風呂から出たのかい。随分と長い風呂だったじゃないか、もう飯は出来てるよ!取りにおいで」
あまりの騒ぎ様に驚いていると、横から女将さんが声をかけてくる
「分かった……それにしても随分と賑やかなんだな」
女将さんについて行く途中にそんなことを呟く。
女将さんはそれに気づいて……
「ここはひまわり亭だからね、皆が笑顔で生活出来る場所を目指してやってるんだよ」
そう答えた。
笑顔が咲くひまわり亭ね……
いい宿じゃないか
そんな会話をしながら歩いていくと女将さんは厨房の方へ行って飯を持って来た。
「はいよ、ビッグカウのステーキ定食。温かいうちにお食べ!」
そう言って大きなステーキなどが乗ったお盆を渡してくる。
「ありがと」
俺はそれを受け取り、空いている席に座る。
「いただきます」
ボソッと呟き、食べ始める。
ビッグカウのステーキと言っていたがこれがまた美味い。肉が柔らかく、ナイフを入れるとスっと切れる上に肉汁が多く、でもさっぱりした味なのでいくらでも食べられそうだった。
△▽△▽△▽△▽△
美味しすぎてすぐに食べ終わってしまった。
「ごちそうさまでした」
またボソッと呟いて席を立つ。
食器を持って女将さんの所へ行き、「美味かった」とお礼を言ってから部屋へ向かう
部屋へ戻った俺はベットに飛び込み、やがて眠気が襲ってきて、そのまま意識を落とした。
△▽△▽△▽△
次の日——
「ふぁぁ……んん……知らない天井だ……」
目を覚ましてすぐにそんな定番ネタを言う。
少し硬いベットに痛む体をほぐしながら立ち上がる
「さて……朝飯いくか」
昨日の夕飯は美味かったから朝飯も期待できる。
今から楽しみだ
食堂に移動して厨房にいるであろう女将さんに声を掛ける
「おはよう、朝食を貰えるだろうか」
「はいよ!出来たら持ってくから席座って待ってな」
厨房の奥の方から叫んでくる
まぁ、持ってきて貰えるらしいから大人しく座っておくか……
ちょうど暇だし、今日やることを決めるか
動きやすいように服とかを買って、ギルドで依頼でも受けるかな……
俺の能力的に魔物の討伐系クエストがいいんだが、あるだろうか……
まぁ、無いようならクエストが受けずに魔物を狩ってきてもいいんだが、どうせなら金も欲しいしなぁ。
「お待ちどうさま、朝食の卵サンドだよ!」
そんなことを考えているうちに女将さんがサンドイッチを持って来てくれた。
朝食はサンドイッチなのか……美味そうだ。
それじゃあいただきます!
△▽△▽△▽△
食べ終わって、食器を片付けてから女将さんに
「これから出かけてくるんだが、宿泊の延長お願いしてもいいか?」
と聞くと……
「いいよ?何日だい?」
「取り敢えず1週間頼む。昨日と同じで風呂と飯付きで」
「じゃあちょっとまけて料金は銀貨15枚だよ」
「じゃあこれで、取り敢えず行ってくる」
「行ってらっしゃい、気をつけてね!」
俺は言われた料金を払い、宿を出た。
まずギルドに行って討伐系の依頼を探して、依頼だけ受けて服とかを買いに行こう
どっちにしろ今日中に依頼は達成するんだ、早いか遅いかの違いだろう。
と、ギルドに着いた訳だが朝ってこともあって受付がどこも混んでるな……
シーナさんの所は1番並んでるし。
空いてるところでいいか
「おはようございます、依頼の発注でしょうか、受注でしょうか?」
少し並んで、自分の番が回ってきた時に受付嬢がそう質問してくる。
「受注だが、魔物の討伐依頼はあるか?」
「すいませんが、ランクは……」
「あぁ、Fだ」
「Fランクの討伐依頼ですと、ゴブリンや、スライムの討伐などがお受けいただけますが、如何致しますか?」
ゴブリンやスライムか……
ゴブリンはいいが、スライムはどこか“眼”と分かるような器官は存在するんだろうか?
まぁ、実際に見てみれば分かるか
「両方とも受けさせて貰えるか?」
「はい、ですが失敗となった場合報酬の3割が違約金として発生しますがよろしいでしょうか」
「あぁ、構わない。」
「それでは頑張ってください」
意外と依頼の受注って簡単に終わるもんなのな
それより、早く服とかを買いに行こう。
正直学生服は目立ってしょうがない
おすすめの服屋とか道具屋を受付嬢に聞くか
「すまんが、おすすめの服屋とか道具屋ってあるか?」
「服ですと、ギルドを出て左にまっすぐ行った所に服の看板が出てるお店があるのですが、そこがオススメです。道具に関してはギルド内でそこそこのものが揃えられると思いますよ。一番右の受付が販売窓口となっております」
「助かった。それじゃあ行ってみることにする」
そうして、販売窓口なる場所でMP回復薬とHP回復薬を各銅貨3枚で購入して、服屋へ向かった。
ギルドを出て、左にまっすぐ歩いたところに助かに服屋らしき店はあったのだが、なんか店全体がピンク色をしてるのはどうなんだろうか……
そんな疑問を持ちながらも店の中に入ると
「いらっしゃい、何をお探しで?」
という可愛らしい声ともに12、3歳に見える女の子が出てきた。
「取り敢えず一式服を」
俺がそう返すと、「しばらくお待ちくださいな」と店の奥へ戻って行った。
2分くらいで再び現れた女の子は手に、黒色の服を抱えていた
「ここら辺がお兄さんに似合うんじゃないですかね?」
そう言って女の子は俺に服を差し出してくる。
その服を広げて見てみると、黒がメインで1本の紅いラインが走っているTシャツのような服と、黒色のズボン、剣を吊るす用のベルトが巻きついており、こちらも1本の紅いラインが走っている。
仕上げに黒がメインで所々に金色の刺繍が施されたローブ。サイズは俺よりも少し大きいかな?と思うレベルだからあんまり気にならない
すっげぇ好きなデザインだ
なんかこう、昔に封印したはずの中二心をくすぐられるような見た目をしている
一応と思い、鑑定もしてみた所、これらが凄い物である事が判明した
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
name『愚者の服』
属性【虚無】
付与【魔法反射】【自然治癒】【物理攻撃緩和】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
name『愚者のズボン』
属性【虚無】
付与【魔法反射】【自然治癒】【物理攻撃緩和】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
name『賢者のローブ』
属性【全】
付与【魔力消費緩和】【魔法威力増加】【魔力操作補助】【魔法反射】【物理攻撃緩和】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
チートかな?
特に『賢者のローブ』よ……
属性【全】って何だよ。おかしいとは思わないのか……
見た目も性能も良い、買わない選択肢があるのだろうか?
「気に入った。買わせてもらおう、いくらだ?」
「そうですねぇ、お兄さんかっこいいから、1着金貨1枚で、合計金貨3枚でどう?」
「じゃあこれで」
そう言って俺は金貨を3枚渡して、外へ出る
「ありがとうございましたー!また来てくださいね」
そんな声を聞きながら宿屋へ向かう
今しがた買った服を着て依頼に向かおうとかんがえたからだ。
宿屋に着き、自分の部屋に戻った俺は早速着替え始める。
(())着替え終わったので、いざ、依頼達成に向けて街の外へ
主人公が何故そんなにお金を持っているのかと言うとレナちゃんを助けて、護衛した時のお礼が金貨10枚だったからです。(お礼を貰った後に貰った額を追記するように修正しました)
それと、前回では主人公の言葉使いが安定しなかったのですが今回でしっかりと固めました(修正済み)
今回は日常風景を書いたので、次回は戦闘などを入れていきたいと思います。
面白いと感じて頂けたら評価やブックマークの方、よろしくお願いします