23話 侵入と戦闘②
ほんと遅くなってすいませんでした!!
リアルが忙しくてなかなか書いてる時間が取れなかったんです!
次から更新早くしますから許してください!
一先ず後衛を先に倒してからだな。
そう思った俺は、ガルロッソを無視してまたしても小林の真後ろに転移する。
「ぬん!逃がすか!!」
ガルロッソはこれにも反応して、攻撃を防ごうとしてくるが、俺の狙いは攻撃じゃない。
転移は、俺が触れているものも一緒に移動させることが出来る。
だから俺は転移したと同時に小林に触れ、そのままガルロッソから離れるように大きく転移する。
佐々木は純粋な物理アタッカーなので、遠距離攻撃は持っていない。
怖いとすればガルロッソの【結界魔法】か【水属性魔法】だが……
俺は小林を連れて転移してすぐに小林の腹に向かって刀を振る。
「ハァ!!!」
……しかし、小林に当たる瞬間、刀と小林の間になにか見えない壁のようなものが現れ、俺の一撃を防いだ。
俺が刀を小林に当てるよりも早く、ガルロッソが何かをした。
多分これが【結界魔法】なんじゃあないだろうか?
ほんとにあのおっさん、守ることに関しては最強レベルに強いなぁ……
自分の身だけじゃなくて、人の身をここまで守れるとか、ステータス差なんて気にならないくらいに技術が高いんだろう。
俺は最初にガルロッソにやったように、力任せに刀を振り抜く。
力は俺の方が圧倒的に強いので小林は垂直に吹っ飛んで行って、壁に激突した。
その頃には佐々木が近くまで迫ってきていて、俺は刀を振り抜いた体勢だったので佐々木の攻撃を防ぐことができない。
ガルロッソは俺よりもレベルが高かったし効かないだろうからやらなかったけど、佐々木は俺よりもレベルが低いからな。
やっと【神重圧】のスキルが生きる。
ドンッと音がするくらいに濃密な威圧をぶつけると、佐々木の動きは明らかに遅くなる。
俺はその間に体勢を立て直す。
しかし、佐々木の動きが悪くなったのも一時的で、またガルロッソが結界を張ったのか、さっきまでと同じくらいのスピードで接近し始めた。
——キィン!
俺が刀を引き戻すのと、佐々木が攻撃してくるのはほぼ同時だった。
俺の方が不利な体勢からだったが、そこは地のステータスの差とでも言おうか……間一髪で佐々木の攻撃は受けることが出来た。
一息付く間もなく、佐々木は俺に蹴りを入れ、少し距離をとってから、一瞬で近づいてきて切り上げる。
俺は刀を斜めに傾けることで、その斬撃を逸らした。
瞬間、真上からたくさんのレーザーのようなものが降り注いだ。
佐々木には当たらず俺だけを狙ったその攻撃は、ガルロッソが行っているものなのだろう。
鉄をも貫くほどの威力の水が俺に降り注いできた。
今更ながらに、なぜガルロッソのステータスを奪っておかなかったのか後悔してる。
ガルロッソの攻撃は全てを避ける、なんてことは出来なく、いくつかかすってしまっている。
かすった場所の装備は鋭い刃物で切り裂かれたかのような破れ方をしていた。
これ普通に当たったら俺のステータスでも死ぬんじゃねぇの?
そんなことを思わせるような威力に、戦慄していると、さらに攻撃は激しくなった。
今や隙間などほとんどない程に多くのレーザーが打ち込まれ、少しずつ避けるのが困難になってきた。
「ちっ……」
先程までは服に少し掠る程度だったのが、今では体にも当たり始め、だんだんと俺の体は傷付いていく。
いい加減どうにかしないとまずいと思い、俺は水のレーザーが降り注いでいた場所から離れた場所に転移する。
「賊相手にいつまでやっているのですか!早くしとめなさい!」
これからどうしようかと考えていたその時に、今まで静観していたゲーテが急に大声を上げた。
騎士団長と勇者がいつまでも俺を倒せないでいたのが癪に障ったのだろう。
ガルロッソも今ばかりは反応せずに、俺の行動を見逃すまいと睨みつけてくる。
……いや、まてよ?
佐々木と小林がなぜゲーテなんぞの言うことを聞いていたのか謎だったんだが、もしかしたらあいつが隷属させるためのアイテムか魔法かを使ったんじゃないか?
こいつら戦闘中に何度か接近したから俺の顔は見えてると思うけど、俺のことをなんとも思っていないかのように攻撃してきたからな……
普通、クラスメイトに攻撃なんてそう簡単にできる事じゃないだろう。
まだまだ憶測の域を出ないが、隷属状態の原因がゲーテにあると仮定すると、先にゲーテをどうにかした方がいい事になるな。
そうと決まれば即行動。
まずは鑑定でゲーテに厄介なスキルなどがないか確認する。
【鑑定】
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name「ゲーテ・ルッコマーノ」
Lv 27
種族【ヒューマン】
HP:1,360
MP:400
STR:240
DEX:420
AGl:350
INT:425
LUK:37
ATK:276
DEF:428
スキル
【計算 Lv5】【火属性魔法】【挙術】
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うん。弱いな……
レベルもステータスも低い。
隷属させられるようなスキルも無いし、マジックアイテムで従わせてる説が濃厚だな。
俺はゲーテのステータスを覗いていたが、その間にもガルロッソや佐々木、小林は攻撃の手を緩めない。
四方八方から襲いくる魔法や斬撃を避けたり受け流したりしながら冷静に対処していく。
ステータスを見ても分からなかったので今度は身につけている物などを鑑定していく。
頭から、ピアスやネックレス、腕輪などはただのアクセサリーだった。
次に鑑定したのは指輪で、これが当たりだった。
名前は『隷属の指輪』で、それとクラスメイト達が付けられていた首輪、名称は『隷属の首輪』がセットであり、『隷属の指輪』の装備者は『隷属の首輪』の装備者に絶対的な命令権を有するというものだった。
指輪の鑑定結果に首輪のことも書かれていたので念の為、佐々木と小林がつけていた首輪も鑑定してみたが、こちらも説明は指輪とほとんど同じだった。
ただ一つ違かったのは、『隷属の首輪』を無理やり外そうとすると反逆の意思ありと首輪に判断され、装備者を死に至らしめる能力があることだ。
鑑定しておいて良かった……
知らずに首輪だけ切ったりなんてしてたらもしかしたら2人とも死んでたかもしれないからな。
ともかくクラスメイト達を何とかするにはゲーテが装備してる指輪を破壊しないとダメだな。
「ふっ!」
俺が考えをまとめていると二方向から佐々木とガルロッソが攻撃してきた。
佐々木が右斜め前、ガルロッソが左斜め前から斬りかかってくる。
佐々木の斬撃は受け流し、そのままの流れでガルロッソの斬撃を弾いた。
少し時間差をつけて、小林が炎の魔法を放ってきた。
それはまるで小さな太陽のような熱量を持っており、ほかの冒険者が使っていた火の玉よりも圧倒的な大きさだった。
「ちっ」
このままでは佐々木まで巻き込まれてしまう。
ガルロッソはこの国の人間で、しかも佐々木や小林が命令を聞いていることになんの違和感も持っていないようだったのでこの隷属にも関わっているのだろう。
このままガルロッソがやられてくれると助かるんだが、きっとそんなことはないんだろうなぁ……
なんて思いつつも佐々木を連れて小林の後ろに転移する。
それと同時に大爆発が起こったが俺は気にせず佐々木を置いてゲーテの方へ飛び出す。
するとゲーテは焦ったように魔法を放つための呪文を唱え始める。
どんな魔法を放とうとしているのか分からないが俺はそれよりも早くゲーテの腕を落とせばいいだけ。
俺は光のような速さでゲーテに近づき、刀で肘から下を切り落とす。
「ぐわぁぁぁぁあああ!!」
俺は切断されたゲーテの腕を瞬時に回収し、バックステップでその場を離れる。
俺が離れたのとゲーテの魔法が放たれたのはほぼ同時のことだった。
俺に腕を切られ、魔法の制御が出来なくなったのか放たれた魔法は不安定で少し飛んでから爆発を起こし、ゲーテはその爆発に巻き込まれ吹き飛んでいった。
いつまでもゲーテの腕を持っているのも嫌なので、俺は指輪を外し、腕を投げ捨てた。
その頃やっと佐々木達は俺の行動に気づいたのかこちらに向かってきていた。
佐々木達とはまだ少し距離があったので改めて指輪を見てみる。
大部分は鉄なのか分からないが何か銀色の金属で出来ており、赤色の宝石のようなものが埋め込まれている。
「止まれ。」
俺は指輪に魔力を込めながら命じてみた。
すると赤い宝石が紫色に光り、佐々木たちも同時に動きを止めた。
「隷属の解除。」
最初はこの指輪も壊そうと思ったが、もしかしたらなにかに使えるかもしれないと思い隷属状態を解除してからアイテムボックスの中に収納しておくことにする。
俺が解除と言うと、佐々木と小林の首輪が外れ、金属音を鳴らしながら地面に落ちた。
「……あ、あれ……?」
「……俺たちは一体」
どうやら隷属状態はちゃんと解除されたようだ。
一応ステータスも確認してみたがそこに隷属の文字はなく、大丈夫だということが確認できた。
「よう、久しぶりだな。詳しい説明は後でするからちょっと待っててくれ」
「っ!!わ、分かった……」
「……」
返事を返してきたのは佐々木。
小林は学校にいた頃から無口だった気がする。
まぁ、それよりもだ。
さっき火球に巻き込まれていたガルロッソだが、あの盾やら【結界魔法】やらを使えばあんな火球どうにでもなるだろう。
未だ爆発の影響で煙が視界を遮っているが、【天網恢恢】で確認してみたところあの場にたしかに反応がある。
つまりガルロッソは全然生きているってことだ。
この世界に来て、魔物を殺して、俺はなんの感情も抱かなかった。
生き物を殺すのが辛いとか、可哀想だとかそんな気持ちには一切ならなかった。
これが人として異常なんだってことは分かってる。
だが、この世界で生きていく上では、絶対に生物を殺すことになるんだよな……
今までは魔物だったからよかった。
人型と言ってもオークとか確実に魔物だと分かる姿をしていたから抵抗がなかった。
だがこれが本物の人だったらどうだろうか……
地球に比べてこの世界は命が軽い。
魔物なんてものが蔓延ってるんだ。当たり前といえば当たり前だが……
それでも盗賊や犯罪グループなど、人間であっても俺たちの命を奪いに来る奴らは必ずいる。
魔物は躊躇なく殺せても人になった途端怖気付いて逆にこちらが殺されるなんてありそうな話だ。
だから俺はここでガルロッソを殺す。
言い方は悪いが今の俺にとってはガルロッソはちょうどいい相手なのかもしれない。
明確な敵だからこそ、なんの躊躇いもなく殺せる相手。
殺せないなら殺せないで手足を切るなど、行動できないようにすれば俺はクラスメイトたちと転移で脱出できる。
一番の問題は、人を殺してしまったら俺は人ではなくなってしまうような気がしてならない、ということだ。
人の身でありながら同じ人を殺す。
禁忌であり、罪であることは分かっている。
しかし躊躇った結界、俺の大切な人が傷つくというのなら……俺はどんな罪でも背負おう。
覚悟は決まった。
俺は今までは抑えていた力を全て解き放つ。
さすがにそのままのステータスで戦えばいくら技術が高かろうと一瞬で殺してしまいかねない。
最初は善人かどうか、確認のために力を抑えていた。
途中で佐々木と小林が乱入してきたから誤って殺さないためにも力を抑えざるを得なかった。
だからあんなにも苦戦した。
ステータス上では俺の方が少し高い程度で、そこを数の差、技術の差で越されていたに過ぎない。
煙が晴れた。
同時にガルロッソは縦を正面に構え、こちらに突っ込んでくる。
俺は刀を1度鞘に戻し、 腰を低くして構える。
所謂、居合の構えだ。
「はぁ!」
ガルロッソが刀の間合いに入った瞬間抜き放つ。
一の太刀で盾を受け流し、俺とすれ違い、ガラ空きになった背中を二の太刀で一閃。
ガルロッソは横一文字に切り裂かれ、その場に倒れた。
背中からはおびただしい量の血が流れており、もう長くないことが分かった。
ガルロッソは死ぬ最後の瞬間まで俺のことを睨み付けている。
数秒睨みつけていたがついにガルロッソは息絶えた。
人を殺してしまった。
どこか虚しさが溢れて、心が摩耗していくのが分かる。
敵であった人間を殺したときですらこんなにも虚しくなるんだ。これが一般人であったり大切な人であったら俺はどうなってしまうのか……
考えただけでゾッとした。
ガルロッソは俺が殺した。
俺はこれから先この罪を背負って生きていく。
いや、必要ならばこれからも罪を重ね続けるだろう。
それでも背負わなきゃいけないんだ。
戦闘描写どうですかね?
練習したりとかしてちょっとは上手くなったかなぁ?なんて思ってるんですけど……
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