1話 日常との別れ
会話のシーンってなかなか書くの難しいですね…
これからも精進して行きたいと思います。
改行後の文は最初にスペースを挟んだ方がいいと意見を頂いたので修正していきます。
これからもよろしくお願いします
「起立、礼。」
長かった4時間目が終わる。教科書とノートを何をするわけでもなく眺めていた作業から解放されて俺、新崎 晴斗は少し長い欠伸をする。
窓から差し込む日差しとたまに流れ込む心地よい風に煽られ眠気が襲ってきた。
いっそここで寝てしまっても良いかもしれない。
現在は少し長い昼食の時間、購買でパンを買う奴や仲の良い友達との会話を楽しむ奴らの声が最早俺には環境音として聞こえてくる。
「おにぃ。」
そして俺はそのまま夢の中に——
「起きて、おにぃ!」
「なんだよ、静奈。俺は今寝ようとしてるしてるんだ邪魔しないでくれるか?」
「ダメだよ、おにぃ。今日は私と美咲さんとお弁当食べる約束でしょ。忘れちゃったの?」
そう言って俺の顔を覗いてくる美少女。
新崎 静奈は俺の妹だ。成績は優秀で友達付き合いも良く、そして可愛い。
そのため入学当初から惚れてしまう男子が急増、もちろん告白も山のようにきたがどれも断っているという。理由は「気になる人がいるから」だそうだ。
断るためにとっさに出た理由だろうけど今もその相手が誰だか騒がれてたりするらしい。
そんな学年を超えて学校中で愛されてるうちの妹だが、入学してからこの時間になると毎日のように俺と弁当を食べようとしてくる。
何が好きで俺なんかと一緒に弁当食べようと思うのだろうか。
「晴斗くん、静奈ちゃんもこう言ってることだし一緒にお弁当食べようよ、ね?」
静奈の話に合わせ、自然に入ってきた彼女椎名 美咲は彼女も成績優秀、容姿端麗と絵に描いたような天才でおり、静奈と同じようにこの学校内でも一、二を争う美少女だ。
彼女とは同じクラスだったけど会話もあまりしたことがなかったし、こうやって突っかかってきたのもつい数ヶ月前にからの話である。
始めは静奈と仲が悪かったようだが最近はむしろ仲が良くなり、休日は2人でショッピングに行くぐらい仲が良くなったらしい。
俺にとってはギスギスした雰囲気の美少女2人に挟まれて、それを見るクラス中の視線、特に男子が非常に痛く、高校生なのに胃がマッハのような生活を繰り返してた身からは仲良くなってくれて本当に感謝しかない。
「あぁ、そうだな。」
さっきまでの眠気がくだらない妄想で吹っ飛んでしまった。俺は静奈からお揃いの弁当箱を貰い机に並べる。
この光景ももうクラスの中では見慣れた景色と化していたようで、以前のような視線はほとんど向けられなくなっていた。
「「「いただきます!」」」
ありきたりないつもの昼休みが始まった。
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「晴斗くん、その春巻き美味しそうだね」
美咲が俺の弁当に入っていた春巻きを見ながら言ってきた。
「そうか?一個食う?」
そう言うと……
「えっ、いいの?ありがとー!」
と、弁当箱から春巻きを攫っていった。
「あっ!美咲さんずるい!おにぃ、私にも頂戴?」
「お前は俺と同じ弁当だろうが……」
「それでもおにぃの所から貰うのがいいんだよっ!」
そんなことを言われてしまえば俺は言い返すことが出来ない。
俺たち兄妹は小さい頃に両親を亡くし、施設に引き取られた。
親族が誰もいなかったというのもあって、俺はたった一人の家族である静奈にはあまり強く言うことが出来ない。
「仕方ねぇな……」
こうして俺の春巻きがもう1つ攫われていった。
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「ん?なんだこれ?」
昼休みも後半に入ったところで青白い光が床から湧き出ていることに俺は気づいた。
一瞬見間違いかと思ったが何度見ても光は途絶えないどころがさらに輝きを増している気がする。
「 ? どうしたの、おにぃ?」
静奈が心配するようなに声をかけてくるが今の俺は床の光から目が離せない。
何処からか現れた一本の線はだんだんと円や何かの文字を形成させていき、次第に形が露わになってくる。
しかし、この模様はまるで——
「まるで魔法陣の———ッ!」
考えが纏まりそうだった瞬間、カッ!と一気に光が強くなり、耐えきれず目を瞑った。
眩い光に包まれながら今までの日常はしばらく戻ってこない事を察した俺は目を閉じたのであった。
次回からもう少し長くなります。
少しだけ書き直しました。
△▽△▽△▽△
で区切っていた所を
▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷
で分けるようにしました。
これから全部これに直していく予定です。
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