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ロックリザードの討伐

ヤタという山の麓に着いた私達は、そのまま近くの同じくヤタという名前の町に向かった。

ヤタはなかなかに広く、通りにも多くの人が歩いている。

その理由は、ヤタ山の麓に湧く温かいお湯。

すなわちヤタは温泉街として共和国でも人気の観光地らしい。

ここら辺は今回の同行者であるアーウィン達からの情報だ。

やはり前世で日本に住んでいた身としては温泉は気になるものだ。

家族で行った温泉旅行が思い出される。


「とはいえ寄っていく時間はないけどね。」

残酷な事実をテオが突きつける。

いや、まあ分かってはいたが。

私が肩を落としていると、余程気落ちしているように見えたのか、ユニが横に来て、

「大丈夫?」

と問いかけてきた。

「ああ、大丈夫だ。まずは仕事を終えないとな。」

確かに残念だが、落ち込んでばかりもいられないな。

そんなやりとりを見たダイさんが声をかけてくれる。

「なんだ。ルークは温泉に寄りたかったのか?なら、依頼が終われば入れるさ。ここにもギルドはあるからな。報告を済ませてゆっくり楽しめばいい。」

確かに言われてみればその通りだ。

「ありがとうございます。そうですね。急いで行きましょう。」

我ながら現金なものだが、そうと決まれば俄然やる気が湧いてくる。

そんな私を見て仲間たちが笑うのだった。


そんなこんなで、現在私達はヤタ山の中腹に来ている。

ここに来るまでに三体のロックリザードにあった。

ところで、コモドオオトカゲというトカゲを知っているだろうか。地球では実在するドラゴンとも呼ばれている最大級のトカゲだ。

ロックリザードは、その名前にぴったりの姿で、先程言ったコモドオオトカゲが岩の鎧を着込んだような大型のトカゲの魔物である。

全長は約1メートル50センチと言ったところか。小柄な人間程度の大きさだ。


「まあ、こんなもんだな。」

そう言って汗を拭うダイさん。

ロックリザード自体は特に問題なく対処出来ている。

出会うのが1匹ずつだからというのもあるが、私達側もそれぞれに実力があり、出てくるたびに瞬殺している。

特にミカさんの弓の腕前は、高い。

弓に詳しくない私からするとテオと互角に見える。


更にしばらく歩くと、ダイさんが声を上げた。

「おかしい。」

「どうしたのかしら?ダイ」

相棒のミカさんが問いかける。

ちなみに彼女は服装を除けば、女武士という雰囲気だ。弓を構える姿がとても様になっている。

美人なんだが、格好良さの方が印象に残る。

そもそも私はユニ一筋だしな。

「だから、耳を引っ張るのはやめてくれ、ユニ。」

「ミカさんを見てた。」

本当にユニは勘が鋭い。

満足したのか直ぐに手を離してくれて助かったが。

幸い当のミカさんとダイさんは、こちらのやり取りに気付いた様子はなく会話を続けていく。

「ロックリザードが少な過ぎる。ギルドが大量発生の可能性を考えていて、これだけの人数を揃えたんだ。これだけ歩いて三匹ってのはありえねぇ。」

そういうダイさんに、意外なところから声が上がった。

「もしかしてビビってんじゃないすか?」

そう指摘するのは、キース。アーウィン達の仲間で、ハンマーを担いでいる。

「ビビる?」

ダイさんが首をひねる。

「冒険者の先輩から聞いたんすけど、ロックリザードって根は臆病らしいんす。だから、こうやって大勢で歩いてるとビビって出てこないんじゃないかなって。」

ダイさんはアゴに手を当て頷いている。

「なるほど。確かにありそうな話だな。クマなんかも実は臆病だと聞いたことがある。…よし。それじゃあ、3組に別れよう。見たところ、それぞれのメンバーでも少数なら対処できるだろうし、いざとなれば逃げることも出来るだろう。」


そういうわけで私達は別れて探索を行うことになった。

ある程度見て回るか異常があればここに戻ってくることになっている。


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