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第12話 兄(大臣)の暇潰し?

王国を支配したことで他の敵対国とは冷戦状態になっている。こんなこといっちゃいけない気もするが、暇だ。

やることといえば、シュバリエに剣術と魔法を教わるくらいで、デスクワークすらない。

たまにスパイからの報告が来るが、たいした内容じゃない。

もう一度言う、暇だ。


(ミラ様、帝国軍が城に軍を進めております。命令を)


(親玉を捕まえて、連れてこい。)


(はっ!)


(これは面白い、いや、めんどくさいことになってきたな)


「シラ、久々に仕事が入ってきたぞ」


「本当!」



「くそっ!離せ魔物!」


すぐに親玉を連れてきてくれた。いい部下を持った。


「黙れ人間、魔王様の御前だぞ」


俺は前以て決めておいた台詞を吐く。よし、シュバリエにもOKをもらった台詞だ。破壊力は絶大だ。


「いいのです兄上。人間よ、我が家内が失礼をした。」


「そっちの嬢ちゃんはわかってるみたいだなぁ?どうだ?俺がイイコト教えてやるぞ」


「人間風情が、舐めた口を聞くな」


親玉デブ貴族を連れてきてくれた魔族、アウラが親玉デブ貴族の腕をへし折った。こういうことが素で出来るから魔族が怖がられてんじゃないか?打ち合わせにアウラはいなかったはず。


「次は左腕を折る」


「ひ、話す!話すから止めてくれ!」


この親玉デブ貴族、自分がこれからどうなるのかわかってたみたいだな。無能かと思ったら、少しは頭が回る見たいじゃないか。

・・・俺も人間辞めてね?誰かが種族変化の魔法をかけたのか?


「じゃあ1つめの質問だ。この進行はなんだ?ちょっとしたちょっかいなのか?それとも本気で俺たちに戦争を仕掛ける気だったのか?」


アウラが嘘感知の魔法を使ったのを確認してから俺は質問を始める。本当にいい部下を持った。俺のしてほしいことがよくわかってる。


「──前者だ。帝は魔王軍を消耗させるためにお命じになっギャ─!」


「ミラ様の問いには真実を述べろ。殺すぞ」


「う、嘘感知?!」


「そういうことだ。俺は人間が好きだからさ、殺させないでくれるよな?」


俺、まだ人間だよな?打ち合わせしてないところでもそれっぽいこと言えるんだが。


「わ、わかった、わかったから、この女を下がらせてくれ!そうしないと俺は喋らない!」


「ミラ様、どうします?」


「殺せ。他にも知ってるやつはいるだろ。それっくらいやつを連れてきてくれ」


「や、やめてくれ!」


「では、さようなら。下等で愚かな人間さん」


アウラの手を中心に黒い魔方陣が広がり、紫電が放出される。Sランク闇・電合成魔法《悪魔の所業 ダークネスボルテージ》だったっけ?

まあいいや、とりあえず親玉デブ貴族を殺したし、次の情報提供人を探してもらおう。


「では、いってまいります」


「おう、いってらっしゃい」


‥‥‥

‥‥


さて、誰も俺がほしい情報を吐いてくれないし、兵でも増やすか。


「低位アンデッド作成」


すると目の前に積み上げられていた死体のうちのひとつが禍々しいオーラに包まれ、姿を変えた。


「始めまして我が主。私は死霊王(エルダーリッチー)です」


「える、なんだって?」


なんか伝説的なあの魔物の名前が聞こえた気が・・・


死霊王(エルダーリッチー)でございます」


「まじか。んで、名前は?」


「生み出されたばかりでして、まだございません」


「そうか、なら──お前の名前はゾラだ。」


「有難う御座います。このゾラ、誠心誠意あなた様に仕えさせていただきます!」

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