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第11話 妹(魔王)のデスクワーク
「お帰りお兄ちゃん!」
俺はリザリア王国を支配して城に帰った来た。最後の最後にちょっと間違えて、国民の人気も持って帰って来てしまったけどな・・・
「ただいま。これが報告書だからあとで読んどいて」
いくら魔王と言っても、遠隔で監視する魔法は使えない。そんな魔法は神話の領域だってシュバリエが言ってた気がする。
「マリエ、読んどいて~」
「いや、自分で読まないと意味がありません」
マリエというのは、俺が魔王軍の大臣になる前にシラが拾って秘書にしたスライムの女の子だ。
人化の魔法が使えるらしく、今は人間になっている。
「別にいいだろ。シラはデスクワークが苦手なんだからさ」
「ミラ様も、魔王様を甘やかさないでください」
◇
「やっと終わった~。マリエ、これでいいでしょ~」
「ええ、完璧です」
シラは350枚に渡る報告書をマリエの監視のもとで全て読みきった。今までは目を離した隙に逃げ出すなんてことがよくあったらしく、マリエが監視することになったらしい。