女神とアラサーと復讐と
女神とアラサーシリーズ第三弾
今回は復讐と旅行の話になってます。
俺の名は江崎幸太。いつもハードな仕事をしている介護士だ。
いつもいつも無茶振りを言う上司にたえ、仕事をしてるが、
今日は楽しい。なぜなら、今日から三連休だからだ。
最近仕事ばかりで、連休がなかったからすごい嬉しい。
何をしようか楽しみになった。今は昼間だ。なにもすることない。よし、寝よう。
「せっかくの三連休をそれに使うとはお前は相変わらずクズだな。」
この上から目線で言ってくるこの喋り方と声。間違いなくあの人だ。
「女神さんいるんでしょ。」
「呼んだか?」
いきなり隣に現れた、へそだしのタンクトップにショートパンツ、そして、ロングストレートの美しいお姉さん。これが女神さんだ。俺のことを幼い頃から見てきた神様みたいだが、ホントにそうなのか?
「寝るくらいだったら片付けをしろ! こんなに重ねちゃって。これじゃ倉庫だな。」
「いいじゃないですか! 俺のもの勝手に片付けないでよ!」
俺の部屋は本がたくさん積み上がってて、片付けないとどんどんものがたまる。女神さんが勝手に片付けようとする。俺は止めたが、勝手に片づけられると困るので片付けることにした。
俺はいらない書物を段ボールにまとめ家から離れた倉庫に置く
「いらないんだったらさっさと捨てればいいのに。」
そう言う女神さんは漫画を読みながら俺の片づけただ見てるだけでしょう。
と、考えていたら思い出したくないものを見つけた中学2年の頃転校した学校の卒業アルバムだ。
思い出したくないから捨てようかと思ったその時。
「これがお前が休んだ学校の卒業アルバムか」
いつのまにか女神さんがとっていた。
「返してくださいよ!」
「どうせ、捨てるのであろうならいいだろう。だが、捨てる前に面白いことをしたくてな。」
部屋に戻った俺。女神さんはシャワーをしている。勝手に風呂場使って、後で母さんになんて言えば。
「待たせたな」
戻ってきた女神さん。ええっ!
そこには女神さんではない女の人がいた。がっつり日焼けして金髪で十字架のネックレス、薄めのキャミソール、ショートパンツは変わらない。
「あなたは?」
「何を言っている。さっきまでそこにいただろう。」
「女神さん! なんですか?その格好!」
「今からやることに必要だ。」
女神さんはアルバムを開き、俺に聞いた。
「どいつが、一番憎い?」
「えっ?こいつとこいつ。」
「一番と聞いたのに二人選ぶとは、お前も相変わらずだな。」
俺の返しに腹立つ言い方をした女神さんは俺にビデオカメラを渡した。
「何をしている。早く私を撮れ!」
分けもわからず俺はビデオカメラのスイッチを押した。
「はーい! 皆さんこんにちは。私、マリア。
今から皆に会いたいから住所言うね。住所は○○県○○市○○区○○-○番地よ。電話番号は●●●-●●●●-●●●●
固定電話は△△△-△△△-△△△よ
じゃあね待ってます。はい、もう止めていいぞ」
俺はビデオカメラの電源止めたけどいろいろ突っ込んだ。
「何をしてんすか! 」
「何って、いじめっこの一人の住所と電話番号をいい、それを動画サイトに送るということだ。」
「それって犯罪ですよ。早速削除しなきゃ。」
「あー、それ、今動画サイト見てみぃ。」
「えっ?」
すると、俺はパソコン開き気になる動画を再生した。
すると、さっきの動画が映っていた。
「女神さん! やりすぎですよこれは! なんで?どうして?」
「そのビデオカメラ撮ったと同時に動画サイトに送られるようになってるんだ。心配するな化粧は終わったらすぐ落とす。
その動画の人物は存在しないからな。
画像も特定されないように壁際でわざわざ撮った。
これで、向こうは困る。」
「でも、アルバムと住所違ったらどうなるんです?」
「馬鹿だなお前は。よく見ろ!」
すると、女神さんの言った住所と対象者の住所が違っていた。
「私は神だ。下々の人々の住所など手に取るようにわかる。」
「じゃあアルバムの必要ないのでは。」
「お前は、いじめっこが憎いんじゃなかったのか。死んでほしいと思ってるのであろう。だが、死より恐ろしい恐怖を与えてやる。生き地獄をな。フハハハハ。」
この人、神じゃなくて悪魔じゃないと思うような勢いだった。
「いじめっこの顔を知るためにはアルバムが必要だ。さぁ、つべこべ言わずやる。」
そして、俺と女神さんは片っ端からいじめっこへの復讐を行った。住所や電話番号を他者にばらす。いじめっこの住所に出前をたくさん頼む。女神さんの知り合いに頼み罠にかけ、人生をめちゃくちゃにする。
もう犯罪だよ。これ。
「心配するな。電話は中古で買ってきたもの。使い終わったら処分する。証拠は残らん。」
「そういう問題じゃないでしょ。だいたい、いじめっこだけでなくその家族を巻き込むのはどうかと思いますよ?」
「気づいたか。そうだ。お前の言うとおり家族には罪はない。
だが、いじめっこは死ぬべきだ。そう思ってるお前はいじめっこの家族さえも死んでしまえばいいと思ってる。
悪いのいじめっこだが、一方的な善を考えてるお前も間違ってるわけだ。」
とまた、女神さんの説教が始まった。
「だが、お前はいじめっこを許さない。だから、こうして復讐をしてるのだ。やつらの人生はもう、つんでる。なら、文句ないだろう。」
「女神さん、いいんですか? そんな悪いことして?」
「お前のためだ。私は神だから、何をしても、私を裁くものはいない。」
いいのかこれで? と俺は思う。
ある程度いじめっこに復讐をすると、女神さんは
「次は転校前の学校のいじめっこの粛清だ。」
「転校前のはいいです。未練があるのは転校後ですから。」
「そうか。なら、直接行くか?」
「えっ?」
「お前、今日から3日間休みなのだろう。なら、転校前の学校に行くんだ明日の朝に。」
「そんな! いきなり。」
「心配するな。チケットはある。」
新幹線のチケットを出してきた。女神さん。
しょうがなく俺は寝た。
そして次の朝。俺は母さんに2日間。転校前の学校がある地に行くことを伝えた。学校に行くことは内緒で。
そして朝7時。駅で待ち合わせをしてると女神さんは言ってた。
「遅いぞ!」
集合時間10分前に来たのに怒られたことはあえて突っこまなかった。
女神さんはいつものタンクトップに白のカーディガンをかけてて、ズボンは普通のジーンズをはいてた。もちろん髪は黒のロング。
「さぁ、いくぞ。時間がない。」
俺たちは新幹線にのった。俺は聞いた。
「女神さんは神様なのに何故、ビデオカメラや新幹線のチケットといった、安くない買い物ができるんですか?」
「いい質問だな。私の周りには天使がいる。その天使が人間の姿をして生活している。その天使たちに買ってもらってるんだ。」
完全にパシりだ。俺は再び聞いた。
「女神さん俺のことに肩もちすぎでしょう。そんなことしたら
他の方は不幸になっちゃうんじゃ。」
「お前がクズの中のクズだからだ。お前が立派になれば、私はお前から姿を消す。」
女神さんといろいろ話をしていた。
そして目的地についた。
「じゃあ早速学校に。」
「待て! まず先は遊園地だ。」
ええっ! まさか女神さん最初からこれが目的だったのか。
俺とデートし、俺のことをからかう。なんだか嬉しいような。
悲しいような。
俺たちは様々なアトラクションに乗った。ジェットコースター、コーヒーカップ、お化け屋敷、そして観覧車。
観覧車はドキドキする。
「どうだ私と二人きりは」
「め、女神さん。これはどういうことです?」
「決まってるじゃないかお前とのデートだ。」
「デートって、いいんですか? 神様なのに。」
「お前が望んでいることだからな。だからこうしたのだ。
だが、まだ終わりではない。」
そのあとは疲れた。水族館、スイーツの店、ショッピング、
完全にデートがしたかったんじゃん。
でも、俺もこんな綺麗な人とデートできるなんて。
いや、この人は神様だ。
と思い、俺は気を許さず彼女に付き合っていた。
「さて、時間か。」
「えっ?」
現在夕方5時俺と女神さんはバスを伝って例の目的地の学校へ来た。
やっとかと思い、俺は学校の門の目の前にいた。
「どうした? 入らないのか?」
「いや、関係者意外入っちゃいけないって。」
「意気地無しだな。お前。」
といい女神さんは俺の背中を押し、俺は学校の中にはいった。
後ろを見ると女神さんはいなかった。
辺りは小さな子供がいた。
俺はここには用はない。帰ろうとしたとき。
「幸太くん? あなた江崎幸太君よね。」
誰かが俺の名を呼ぶ。あれは間違いない。
面影が残っている。小学校の頃、俺に対し優しくしてくれた
数少ない同級生の一人。
「小林さん? あなた小林紗綾さんですよね。」
俺は、小林さんに近づくが小林さんは俺を避けた。
「あっ、ごめん。つい。」
俺は昔、人前で鼻をほじったり、爪を噛んでたりして、周りから避けられていた。まぁこれに関しては俺が悪いのだが。
「あっ大丈夫だよ。ほら、アルコールと、滅菌手袋あるから。」
「あはは。用意いいんだね。」
避けたくせにドン引きすんなよと俺は思ったが、
久しぶりに会い、むこうが俺のこと覚えてくれて俺は少し嬉しかった。
場所は変わり、ベンチにて。小林さんが聞く。
「転校したって、風の噂で聞いたけど、ホント? 今なんの仕事してんの?」
「ああ、引っ越ししたよ。今、介護士してて、こないだ介護福祉士とったばかりだよ。」
「ええ。すごい!」
資格をとったことを誉めてるな。
「働いてるんだ!」
そっちかい! なんの仕事をしてるか聞いといてなんだその返しは。どんだけ俺をバカにしてるんだ。やっぱり許しておけん。今ここで……と俺が思った時、向こうから子供の声がする。
「ママ!」
子供は小林さんのもとへ来た。どうやらこの子は小林さんの子供で、名前は蒼太というらしい。俺は気になり、こう言った。
「結婚相手はクラスの人?」
「なに言ってんの? そんな長くみんなと付き合ってないわよ
会社での同僚と結婚したの。それで、寿退社。」
俺は、少しほっとしたが、少し寂しさも感じた。
俺はもう30近くだがまだ小学生の頃の記憶が数年前のような感覚になっている。
少し自分が現実からおいてけぼりになった気がした。
「今度からここの小学校に入るんだ。私高校までこの学校にいたから、子供にもここに入れさせたくて。まぁ旦那は否定的だけど。」
この学校はカトリックの学校で高校まである。俺はその小学校にいたわけだ。中学校からは10年前まで女子校だったから
俺は地元の中学へ進学した。そこや中学では先生もよく見てくれて、生徒ともなかは悪かったが、なんとか続けていけた。
だが、その後転校した先の学校がろくに服装も定まっておらず、
生徒が不良でない人も不良と付き合っててよくわからず、
先生に相談しても効果がなくどうしていいかわからずそっから登校拒否になり、通信制の高校に行くことになったのだ。
思えばそれから、10年近く立つ。俺はその時のことを、
父親が病気で倒れたことを機に、後悔したのである。
「ねぇ、幸太くんはここに何をしに来たの?」
俺はそれに答えられなかった。その時、後ろから誰かが声かけてきた。
「コータ!」
女神さんだ。
「めがっ、いや、神代さん今までどこに?」
俺は偽名の神代という名字で女神さんを呼んだ。
「何を言ってる? お前が私とはぐれたのだろう。」
「ハァ! 違いますよ。勝手にどっかいったのあんたでしょ。」
女神さんとこう言う会話をしてると小林さんは
「幸太くん。もしかしてその人……」
そう言うと小林さんは写メを俺に向かって撮り始めた。
何を勝手に撮ってるんだ! 女神さんもちゃっかり決めポーズとってるし。
その後小林さんはグループトークに俺と女神さんのツーショットを送ったそうだ。そしたら小林さんは
「いま、幸太くんが彼女できたって小学校の頃の友達に送ったら、幸太って誰って返ってきた。ドンマイ。」
どうやら他の人にとって、俺は忘れられてもいい人のようだ。
現在夕方6時半。俺は小林さんと別れ、女神さんと一緒に泊まりの宿に向かって行った。歩きながら女神さんはこう言う。
「そうクヨクヨするな。時代もう何十年もたってるんだ。
あの女が覚えてるのが逆におかしいくらいだ。
ひとりでも覚えてくれて嬉しいことは他にないと思うぞ」
そう慰める女神さんだったが俺は校思ってた。
「女神さん。俺は小学校の頃なんてどうでもいいんです。
別に成長してて、時間の流れを感じて、現実に少し戻っても
別に構わないんです。
でも中学を休み、働くまでのやく8年の時は止まってるんです。
外の人から何か言われるのを避け、家に引きこもり、親に怒られる毎日が今も俺の頭の中にはあるんです。親に認められるために努力してもわかってくれず、他の人は過去と思っても俺のなかでは……」
俺は泣きながらこう言うが女神さんは俺をなで、
「幸太、お前はいつもそれが、自分だけだと思い、嘆くだろう。
だが、その考えをもつ者は他にもいる。例え相手にわかってもらえず、不満と思うことがあるだろう。そんな時は死ぬつもりで
何かをするんだ。
自分はもう死ぬしかない。そう思ったとき、恐れは消える。
例え回りが認めてもらえなくても、死ぬつもりで何かをし
成し遂げれば周りだって認めてくれるはずだ。
それを認めぬ者はそういうやつと思え。例えコロコロ話変えてきたら、問い詰めるのではなくこちらが相手に合わせる。
話したくなければ最初から話を互いにするな。もし相手が一方的にしつこければこちらは拒否をする。
自分の思ってることはすべて過去なんだ。相手にとっては。
お前がやることは現在の自分がどう生きていけるか。
その答えを見つけることだけを考えるんだ。」
珍しく神様らしいことを言った女神さん。俺はこう聞いた。
「確かに皆にとっては過去です。でも俺にとっては昔言われたことが、離れず、今考えが違うことを言ってるやつが気にくわないんです。」
「お前も同じ事をしているはずだ。人はそういう生き物だ。
相手が自分の気にくわないことを言ったらもう無視しろ。
お前は気が晴れないと思うがな。それしかないのだよ。
世の中矛盾だらけだ。お前への試練はハードにしなければならないといつも言ってるだろう。」
女神さんとそんな話してたら俺たちは旅館へついた。
俺は早速風呂へ入った。広い露天風呂。ここにはだれもいない。
……と思ったら誰か来た。それは
「め、めめ女神さん!」
女神さんがタオルをつけず、一糸乱れぬ姿で現れた。
タオルをつけず、胸を手で隠しただけだった。
あっ、今ちょっと見えちゃった。ごめんなさい。ごめんなさい。
俺が慌てふためていたら女神さんは機嫌悪そうに
「お前。30手前でそんな慌てて、これからどうするつもりだ!
もういい! 男の姿になってくる。もう、お前なんて一生独身だ。 バーカ。バーカ。」
機嫌を悪くした女神さん。俺は女神さんを止める。
「わかった。そのままでいいから。」
女神さんは少し笑い。
「そうでなくてはな。」
俺は女神さんに聞いた。
「結局今回の旅の目的ってなんなんです?」
「お前とのデートだが」
「デートなら都内でもできるでしょう。本当の事をいってください!」
「お前と旅行がしたかった。且つお前が現実に向かい合うきっかけを作ろうとした。」
「俺は、現実に向き合ってますよ。」
「それならば、くだらん過去は捨てろ!」
「わかってますよ。でも俺は。」
「お前は私が、いじめっこにイタズラをした時、こう言った。
いじめっこの家族まで巻き込んでしまうのは申し訳ないと。
だが、お前は学生時代、自分をいじめるやつは全て敵と思っていただろう。相手の家族の事も考えずに。しかもお前はそれを自分で解決せずに親任せにしていた。それはずっと昔からやっていたのを知っている。
相手の家族も人間だ。すこしは周りの事も考えるべきだ。
結局お前は現実に向き合わず、自分のわがままだけを突き通そうとしただけだ。」
こう女神さんが言うが俺は反論し。
「悪いのはいじめる方なんです。いじめてる家族なんてろくな家族ではない。それに今では母さんに悪いことをしたと思っている。でも、自分ではどうしようもなくてだから頼んだだけなんだ!
それに八つ当たりばかりして。
俺はしょうがなかったんだ! 悪いのは俺じゃないあいつらが悪いんだ。
先生も生徒も。誰に従えばいいか、信念を持てばこうはならなかった。中1まではよかったのに。俺はなにも悪くない。」
俺の反論に女神さんはあきれた様子で
「わかった。本来禁止されてるが、お前に私直々から人生のヒントを授けよう。お前のクズさにあきれたのと、今言ったところでどうだっていいことだから言おう。
いいか、お前は自分以外のことはなにも考えず、ただわがままに
自分の意見を周りに言いたかっただけだ。
いじめっこの家族なんて知るかといったお前だが、これならどうだ。
お前、先輩で親しい人がいたろ? やめたけど。借りにそいつと
お前が同じタイミングで、結婚し、子供を生む。そうするとその子供はお互い同じ学年だ。そして同じ学校に行ったとする。
そこで、もし、お前の子供がその先輩の子供にいじめられたらどうする?
それでも同じ事を言えるか?」
「そんなこと当時の俺にわかる分けないでしょ!
他の人だって親になってやっとその立場を知るのです。
だけど、俺は真面目だ。あいつらが……」
「真面目だったら学校行けよ! いいか、クズは私が消す。
お前は自分の生活だけを考えるんだ。守りたいものとか、やりたいこととか、誰に言われようがやりとげるんだ! それが身近な人でもな。」
興奮してこう言った女神さん。俺と女神さんはこの後、風呂から上がった。
俺と女神さんは卓球をしたり、豪華な料理を食ったりした。
そして、俺と女神さんは同じ部屋で寝ることになった。
俺は聞いた。
「女神さんはいつまでもそばにいるんですか? こう、女の人の姿をして。」
「お前から迷いが消え、立派になったら姿は消す。だが、存在は常にいる。お前が食べてるときも、家や職場にいても、風呂に入っても、トイレにいても、夜にこそこそ……」
「それ以上言わないでください! とにかくそばにいるということですね?」
「ああ、だが、姿は消す。そのうちにな。お前が母親といつまでもいられないのと同じで私もお前一人の面倒は見れないのでな。」
「でも、それだと、女神さんと別れることになり少し、寂しくて……」
「なら今夜私とスるか?」
俺は慌てた。
「な、何をいきなり!」
「冗談だ。何を想像したか知らんがお前が想像したことを私にしたら、お前は灰と化し、存在自体が消滅する。」
俺は、安心したが少し、恐怖を感じた。
「だが……」
女神さんは俺に近づいてきた。
「今回だけ、特別にこれだけはしてやろう。」
女神さんは俺の目に手をかざし、俺は眠くなり、寝てしまった。
それからのことはよくわからない。だけど、寝てる間、唇に不思議な感触が……
おそらく女神さんは俺に……
朝起きたら女神さんはそこにはいなかった。最初会ったときと同じく。
俺は一人家に帰っていった。
女神さんはなぜ突然いなくなったのか。俺は今度は会えないかと思っていた。でも、俺のそばに女神さんはいる。どんな辛くても、俺のそばには女神さんがいて助けてくれる。彼女はそれが言いたかったのだろう。
俺は明日の仕事に備え寝た。
次の日俺はいつもより早く起きた。母さんの作ったご飯を食べ、テレビを見ていた。するとニュースでは。
「一昨日から◯○市市議員、的場誠一氏の家にイタズラ電話や
不特定多数の訪問、空き巣が多発。警察は住所を流したと思われる。動画投稿者の女を捜索中とのこと。」
と、こんなニュースが流れてた。
間違いない。俺の憎んでたいじめっこの住所だ。そしてその父は間違いなく市議員だ。俺は大変なことをしてしまった。
俺は仕事へ向かうため、外へ出る。
「いってらっしゃい。」
後ろから声がした。この声は……もしかしてと思い後ろを振り向くと。
「女神さん!」
女神さんがいた。俺は女神さんに問い詰めた。
「女神さんもしかして突然いなくなったのは、責任のがれのために逃げたんですか!?」
「何をいきなり言う? 私に会えて嬉しいのだろう。」
「それはそうですけど……でも、これ、どうすんです?」
「安心しろ! 時が立てば、騒動は終わる。それに私はそいつの家族が次どこへ引っ越すか予測し、その住所を流した。
これで、あいつの人生も終わりだ。ハハハハハ」
「でも、女神さん!」
「アーッ! あれは何だ!」
女神さんが指を指す。その方向を俺は向くがなにもない。
女神さんの方を向いたら女神さんはいなかった。
「もう! 女神さんっ!」
俺は仕事へ向かった。
俺は正直不安だった。いつまで母親と一緒にいれるか。
仕事はクビにならないか。でも、俺には女神さんがいる。
彼女が例え、人の姿をして現れなくても、女神さんが俺のそばにいてくれることを信じて……
最後まで読んでくれて有難うございます。
これでしばらく女神さんシリーズを一旦くぎることにします。
しばらくしたら、新キャラを迎え、シリーズ再開しますのでお願いします。