4-24 真実と神実
エクシリオス教への徹底追求が決定となった。
会議室にいる俺とロイド男爵、シュタイナー男爵の3人。質疑応答ともいえるシュタイナー男爵の言動に、俺は真実を伝える。
西の村で行われた傍若無人な振舞いをした、エクシリオス教と自警ギルド員。
この目で見た訳ではないが、村民の話に嘘はない。
状況的に嘘をつく理由がない。
エクシリオス教の僧と自警ギルド員は否定していたが、お互いを責め合っている時点で、否を認めたようなものだ。事実と確信している。
「さて、どこから切り崩すか?」
シュタイナー男爵は腕を組み、唸りながら思案する。
「事実として公表すればいいだろ?」
「それは無理だな。枢機卿の耳に入れば、王国側も介入し、混乱を起こす。」
「公表を控えるのか?」
「公表は、だな。賠償請求位はしなければ、今後もこんな事態を招くかもしれんしな。」
「なら、教会に奴等を突き出して、責任追求をすればいいじゃないのか?」
「かなり不利になるぞ。」
何故に?
俺はシュタイナー男爵と徹底追求の算段をしていた。
「数の暴力ってしってる?虚実も真実になる暴力。」
「つまり、数の問題か?」
心理的なものだ。同じ百分の1でも、百人に一人と、一万人に百人では、後者が圧倒的に大きい。そしてその百人が、虚実を繰返し浸透蔓延させれば、真実へと変わってしまう。
「権力はないが、権威はある。信仰という結び付きは、人の思考を狂わせるものだ。」
「エクシリオス教って、そんなにヤバイのか?」
「表向きは、平和的信仰宗教だけどね。裏では、権威を利用した横暴が横行してるよ。ま、ほんの一部の奴だけなんだけどね。」
宗教に関わらず、そういうのは何処でも一緒な訳だ。
「だが、これは好機でもある。信仰に陰りを植え付ける事が出来れば、エクシリオス教の拡大も阻害出来るだろう。」
「なあ、ここには名誉毀損はあるのか?」
「そんなものはないよ。」
でしょうね。不敬罪がある世界だ。名誉毀損のような弱者救済法なんかあるわけがない。
「やっぱり強襲するしかないんじゃない?」
「握りつぶされるのが目に見えている。」
「交渉力は兄様に任せるとして、護衛として俺とソーイチ君がいれば大丈夫だと思うよ。」
「人の話を聞いているか?」
「考えすぎだよ。事実を突き出して、言質を誘導させる。それだけだよ。」
脳筋みたいな事を言うロイド男爵。こんな事を言う奴ではないのだが?
「大丈夫。俺がそれとなくフォローするから、兄様は得意分野を遺憾無く発揮してくれれば、問題ないさ。」
何を考えている?
「勿論、ソーイチ君も協力してもらうからね。」
悪人面の笑みを浮かべるロイド男爵。まだ怒っているようだ。
「わかっているが、俺は交渉は苦手だぞ。」
心が読まれるからな。
「大丈夫。君の力はそこに使わないから。」
本当に何を考えているんだ、こいつは?
自信満々のロイド男爵。俺やシュタイナー男爵は怪訝な表情を現す事しか出来なかった。
「明日の朝、集会に乗り込もうか。その方が効率良いし。」
無謀な策だ。俺にもわかる。だが、ロイド男爵は譲らない。
「兄様は真実を突き出す。ソーイチ君は協力する。これで万事解決!はい、解散!」
マジか?マジなのか?何も決めずに終わらせたぞ。いや、役割分担と時間は決めたか。
「あ、ソーイチ君は泊まっていきなよ。明日の朝は早いから。あと、テラス君達はお留守番してもらいたいし。」
「何故だ?」
「危険を考慮、かな。特にテラス君は危ないな。」
「だから何故だ?質問に答えろよ。」
「それは明日話すよ。じゃ、明日。」
退室するロイド男爵。なんと言うか、傲慢な振る舞いに動揺してしまう。
「様子が変じゃないか?」
「そうだな。ロイドにしては、おかしいな。」
シュタイナー男爵も首を傾げている。
「二人で少し話を詰めようか?」
「そうだな。これでは、心もと無い。」
俺はシュタイナー男爵と話を続けた。事実を突き出すにしても、何処から責めるか。切り返しや状況予想を話し合う。
この会議は、日の出まで続いた。
★
次の日の朝。日の出より行動を開始する。
軽めに朝食をとり、出掛ける準備をする。今回、ロイド男爵の提案で女性陣はお留守番になった。
「テラス君は神の巫女として崇めたてられるかもしれないからね。」
エクシリオス教神典に、
銀髪、片眼の天使、黒き禍を還し、我等に繁栄をもたらす。
の一文があるのだとか。
「彼等にとっては、これから禍が起こるのだから、テラス君の介入は、常軌を逸した混乱を起こしかねない。」
「大袈裟な。単なる試練程度じゃないのか?」
「甘いよ、ソーイチ君。」
訂正をするロイド男爵。たしか、ロイド男爵はエクシリオス教の孤児院出身だったか。内情を知っていての発言ということだ。
「なら、天使の乱心?若しくは別離と捉えるのか?」
「離反、裏切り行為になるんじゃないかな?信じていた物に裏切られると、信徒は混乱から暴徒化するかもしれないし、天使を取り戻せ!って狂乱して、拉致されるかもしれないからね。」
「それは勘弁だ。」
正直、テラスを守ることは出来ると思う。本気を出して、相手を潰し、教会ごと吹き飛ばせばいい。
たが、そんな短気な方法は、今後の行動に支障がでる。当然だ。結果、貴族と教会に亀裂が生じるし、国王にも目を付けられる事にもなりかねない。そう、暴力で解決は出来ない。
エクシリオス教も悪い面ばかりではない。宗教は心に適度に生きる為の指針をしてくれる。生の恐怖や不満を薄れさせ、生きる糧を生み出す。弱い人もこれを理由に勇気を絞り出し、生き続けるようになる。また、病院や学校もあり、少なくとも慈善事業の側面を見せているので、悪いだけの宗教団体では無い筈だ。
ま、此方に危害を加えるならば、徹底的に相手をしてやってもいいが、まだ敵意を向けられてもいないのに、潰す算段はおかしいだろう。
「そんなわけで、テラス君はお留守番。いいね?」
「ソーイチ?」
「そうだな。悪いが留守番していてくれ。ビビとマリアも留守番な。」
「私も?」
驚くマリア。一緒に行くものと考えていたのだろう。
「頼むよ。今日はヒルリー婦人とお茶会でもしていてくれ。」
「む、わかったわよ。でも、ちゃんと帰って来なさいよ!」
「大丈夫だ。」
戦場に行くわけでもないし、生死の危険はないだろう。・・・多分。
「さて、行きますか。」
気合いを入れるロイド男爵。俺とシュタイナー男爵は睡眠不足のせいか足どりは重い。
「いってらっしゃいませ。」
「うん。セバス、後は頼んだよ。」
「畏まりました。」
ケルト家の馬車に乗り込み、協会へと向かう。麻袋に包まれたエクシリオス教の僧も一緒だ。猿轡をされているため、喋る事は出来ない。暴れないように、手足も縛ってある。
空の晴天とは違い、俺の心はどんよりと曇っているが、手伝うと言った手前、やる気を絞り出す事にした。
★
エクシリオス教会。
集会の終了を外で待つ。集会の邪魔をする野蛮な行為をするわけにはいかない。
格好よく登場するなら、邪魔をする方がいいんだがな。
「相手が相手だ。慎重に行動した方が良いだろう。」
シュタイナー男爵の提案であった。政治、特に法の管理を任されているシュタイナー男爵は、エクシリオス教との関係性も考慮しているのだろう。
少し待つと、教会の鐘が鳴る。
「終わったね。行こうか。」
ロイド男爵は足早に教会へと向かう。
俺は二人の僧を引きずり出し、後を追う。足の縛りはほどき、歩かせた。抵抗しないのは、助かると信じているのだろう。
教会内部へと入る。
門を護る騎士団数名にに行く手を阻まれたが、
「我はケルトの者ぞ!道を開けろ!」
ロイド男爵の一喝。騎士団の警戒は解かれてはいないが、道を開けてくれる。
一悶着あると思ったが、中々にケルトの権力は大きいようだ。
「これはロイド男爵ではないですか。」
大扉の前に立つ、大柄の男性。宗教礼装に長剣を携えている。礼服の中には、鎧も着込んでいるようだ。
「ダッド。今日は貴殿に用があるのではない。そこを退いてもらおう。」
「規則なんでね。理由を聞かせて頂こう。」
ダッド・ゾート。エクシリオス教の騎士団長。彼は大扉の守護をしているのだろう。
「犯罪者を連れてきた。祭司グランに事情説明をさせてもらう。」
「ほう、犯罪者、ですか。」
細目の眼光が鋭くなる。猿轡されている僧を見る。僧は涙目に首を降り、否定を主張している。それを見て何かを考えているようだ。
「教えに、背いた、と?」
「そうだ。」
唸りを挙げる僧達。睨むダッド。
「良いでしょう。扉の通過を認めます。」
道の脇にずれるダッド。簡単に大扉の通過を許してくれた。ケルト家の権力はここまで大きいようだ。・・・いや、何となく違うな。
ダッドには、ダッドの考えがあるのだろう。大扉の守護の理由で、問答無用で襲いかかるには、相手が悪いからかもしれないが、引き留める事位は出来た筈だ。それをしないで、通過を許す。何を考えている?
「さ、行こうか。」
我先に進むロイド男爵。後を追う俺だったが、僧が抵抗をし始めた。扉の通過を拒んでいる。
面倒だったが、無理矢理に歩かせ、扉を通過し屋内へと入る。
そこは広い聖堂。天井高く、窓からの陽の明かりが中を照らす。
「祝福を与えているところ邪魔をする。祭司グラン。話がある。」
ざわつく聖堂内。一人一人に祝福を与えていた祭司が手を止める。聖なる行為を汚されたのか、グランは笑顔ではあるが、眼には怒りが見えている。
グラン・ザズ祭司。太った体格に司教礼服を着た男性。印象では優しい笑顔で祭司としての威厳は感じられず、ヒトを優しさで導いているようだが、眼の力だけはそれを否定する。裏がある、と思わせるには充分だ。
「後は頼んだよ。兄様。」
「何を考えている!正気か?」
「さて、ソーイチ君の力を少しもらうよ。」
は?聞いてないぞ?
吸収で、俺の力を奪っていくロイド男爵。また、意識が朦朧とするかと思ったが、今回はあまり奪わなかったようだ。多少の疲労感を感じるだけだった。
「変換、言霊。」
俺の態度は気にせずに行動するロイド男爵は、奪った俺の力を変換し、シュタイナー男爵に渡しているようだ。言霊?なにそれ?
「さ、兄様。」
「・・・・・・!」
何かを言いたそうにしていたシュタイナー男爵だったが、目線をグランに移し、口を開く。
「ケルト家シュタイナーが、エクシリオス祓魔師二人の処断をここに決定とする。意義ある者は前に出よ!意義無し者は沈黙に答えよ!」
なんだこれ?
シュタイナー男爵の言葉は頭に直接響くような重さがあった。意思が強くないと、この言葉の重みに芯から屈伏しそうな力がある。
現に、エクシリオス教徒の数名は、不可思議な畏怖に震えている。気絶した者もいるようだ。
言霊とはね。言葉に力を加えたのだろう。
してやったりのロイド男爵。いい迷惑である。
苦悶な表情の祭司グラン。流石にこの不可思議な力に飲み込まれてはいないようだ。
「説明をしてもらおうか?」
祭司グランは前に出た。いや、出なければいけない。
指導力とは、行動で得られる信頼である。祭司グランはその立場上、二人の祓魔師を見捨てる事は出来ない。それが犯罪者だとしても。
経緯はシュタイナー男爵がこと細かく説明をする。一言一言に不可思議な力があるため、抵抗するにもかなりの精神力を削られていく。
「以上、この祓魔師の犯した罪だ。たとえエクシリオス教徒とはいえ、犯罪者を許す訳にはいかない!」
「そんな訳がない!我等がエクシリオス教徒が、神の子がそのような行いをする筈がない!西の村?そのような場所に我等が神の子が行ってはいない!」
「これは事実だ!証拠もあるぞ!」
シュタイナー男爵は手に持つ紙を広げた。
自警ギルドにあった依頼書。エクシリオス教の名が書き込まれてあり、押印もされている。つまり、エクシリオス教公認の証明だ。
「ならば、この者達は宣教である!我等がエクシリオスの神の教えを説きに行ったのだ!」
「貴様は先程の言葉を撤回するのだな!宣教?馬鹿馬鹿しい!小鬼族なぞいない土地に虚実で自警ギルド員を扇動し、あまつさえその村民に危害を加えたのだぞ!宣教である訳がない!」
「ぐっ・・・。」
「エクシリオス教の押印も押されている。つまり公認とされている。この場の責任者として、どう責任を取るか聞かせてもらおうか!」
誘導を試みるシュタイナー男爵。ここでグランが責任放棄をすれば、教徒への指導力が低下するし、エクシリオス教自体にも疑念を持つ者も出るかもしれない。また、処断を許しても、同じような結果が生じるだろう。グランを追い詰める。
「む・・・!」
発言をしないグラン。此方の意図には気づいたようだ。ヒトを指導する立場だ。気がつくのは当然と言えば当然だろう。だが、それでは事態は終息には向かわない。
「グラン祭司様。」
一人の老女性がグランに近づく。
「おお、ラフレ!知恵を貸せ!」
ラフレ・レス助祭。要注意人物。長年ケルト市のエクシリオス教を支えている者。
白の礼服に身を包み、その表情は穏やか。目に力があり、老齢とは思えないほどの力強さを感じる。背筋はのびており、見た目ほどの老齢とは感じられない。
「私が発言をしてもよろしいのですか?」
「あ、ああ、任せた。ここは貴様に任せよう。」
責任逃れをするグラン。多分だが、奴はラフレの行動を一時的に認め、不都合はラフレの失態にするのだろう。つまりは蜥蜴の尻尾にする気なのだ。ラフレもそれはわかっているだろうが、何を考えている?
「変わりまして、私、ラフレが立ち会わせていただきます。構いませんか?」
「む、グランに1つ問う。彼女の言は貴様のそれと同意であるか?」
「そ、そうだ。ラフレは私の代弁者だ。」
「よかろう。代弁を許可する。では、ラフレよ。今回の件、どう責任を取る?」
「その前に、そちらの要求をお聞かせ願いませんか?二人の処断だけではありますまい。」
ラフレも此方の意図に気づいているだろう。それなのに何故此方の要求を聞くのか?わからないな。
「良いだろう。二人の祓魔師は処刑、エクシリオス教には金貨百枚の罰金刑、西の村の立ち入り禁止、西の村への謝礼金金貨十枚が此方の要求だ。」
「お待ちくださいませ。祓魔師にお聞きしたい事があります。よろしいですか?」
「二人の発言件は認めんが、それでも良いか?」
「構いません。彼等の心情を確認するだけですから。」
ラフレは二人の祓魔師に近寄る。天の助けが来たかのように、二人の目は輝く。
「エクシリオス教の教えに基づき、嘘をつくことを禁じます。貴殿方はエクシリオス教の教えを棄てたのですか?」
首を横に振る二人。
「では、これからも人の為にエクシリオス教の教えをひろめ、世に平穏をもたらす努力を行いますか?」
首を縦に振る二人。
「わかりました。」
ラフレは二人から離れ、シュタイナー男爵に近寄る。
「彼等は自らの過ちを認めました。ですが、即処断はあまりにも慈悲がありません。生の中で、彼等に償いをさせてはいただけないでしょうか?」
驚愕する二人。いや、俺やシュタイナー男爵も驚く。彼女はこの質問だけで、二人の行いを見透かしたのだ。
「人の為に世に平穏をもたらす努力。」
この言葉には彼女の真贋が込められていた。二人が過ちを犯していなければ、この言葉に当然という態度を示す。だが、彼等二人は命乞いのように肯定をした。これが彼女が彼等の行いを見透かした要因なのだろう。
「む?貴様の要求を聞こう。」
「はい、彼等には生の償いであれば何でも構いません。殺生はあまりにも残酷でございます。」
「ならば、終身犯罪奴隷とし、一生涯鉱山で罪を償わせる事にするが?」
「二人の生を認めていただきありがとうございます。」
愕然とする祓魔師二人。楽な死より、苦痛の生を与えられてしまったからだ。
「生の中で、エクシリオス教の教えを持ち、安寧を与えるのですよ。」
犯罪奴隷の中で教えをひろめろとか。大した役者だな。だが、彼等に相応の罰を与える事ができ、エクシリオス教側からも反対がないのであれば、問題はないな。
「罰則金金貨百枚、承りました。また、西の村の立ち入り禁止は、謝罪したいと思いますので、それまでお待ちしていただきたいです。金貨十枚では不便もあるでしょう。十枚分の物資を送り謝罪したいと思います。」
青い顔をするグラン。金貨百枚と金貨十枚分の物資を支払う為に損失は大きいからだ。
「エクシリオス様は弱きヒトを安寧に導くのです。我等が子は主の教えに従いましょう。」
祈りの仕草をするラフレ。後方の教徒もまた祈りを捧げる。
まいったね。大した役者だ。いや、グランなんぞより格が違う千両役者だ。
此方の要求は全てを受け入れた。だが、エクシリオス教側もまたこの試練に結束を固め、より恭順に
信仰する事になるだろう。罰則金や謝罪物資も素直に支払うその姿勢は、あたかも懐の深さを見せつける結果になった。
引き分け、いや、負けだな。
ラフレは、罰則金や謝罪物資は損害ではなく、エクシリオス教の力を見せつける為に利用したのだ。
「では、書類にサインと押印を。」
「はい、私ので構いませんか?」
「いや、これはエクシリオス教責任者としての罰則だ。グランに行ってもらう。」
「はい、では祭司様。」
譲るラフレ。力を落とすグラン。手を震わせながらサインと押印を押す。
「大丈夫です。エクシリオス様は我等が子を見捨てたりはしません。」
怒りの表情で睨むグランだったが、ラフレはそれを微笑みで受け止める。
「さ、帰ろうか。後日また来るからそれまでに準備をしておいてくれ。」
「ロイド、立派になられましたね。」
「まだまだ、ですよ。」
「貴殿方にエクシリオスの御加護を。」
俺達は教徒の祈りを捧げられながら、帰路に経つのだった。
★
「ロイド?」
「はは、やっぱり敗けたか。ラフレは手強い。」
「それにしては嬉しそうだな。」
「そうかい?」
馬車に乗り、一路詰所へ。祓魔師二人を連行する為だ。力を落とす祓魔師達。彼等にはしっかりと罪を償ってもらおう。
馬車を中央へと向かわせる。
蹄の音が何故か俺の心を寂しくさせる。
敗けたからか?何に?裁きの結果?ちがうな。格の違いか・・・。
「ラフレ・レス。エクシリオス様助祭、か。」
俺は無意識に呟く。
その声を蹄の音が掻き消しながら、馬車は詰所へ向かって行くのだった。
リアルの職務が更に激しくなり、書く時間がありません。次の掲載は未定とさせていただきます。何卒御容赦を。




