4-1 道草、草だけに。
ヴェルケスから出てはや数日、俺達四人はケルト市に向かい進んでいる。街道は舗装されている訳ではないので、多少悪路だが、俺が改良した荷台は振動を吸収しているので、快適な旅路となっている。この街道を東に進めば、ケルト市に到着する。
速度はゆっくりと進んでいる為に、到着予定より遅くなるだろうが、それは問題ない。元より気ままな旅だ。移動も堪能させてもらおう。
足りない物や必要な物が出来た場合は、その場で対応、もしくは俺が造っている。
女性3人がいるお陰で会話メインの賑やかな旅だが、広大な草原がほんの少しだけ殺風景に感じるようになったので、多少のアクセントとして、無限保管にある材料で楽器を造った。ギターだ。本来、楽器は製作者の熟練した技術や長年の勘が必要だが、俺にはチートがあるので、本体強度や音の反響を壊すことなく造ることが出来た。
「あんた、ギター弾けるの?」
マリアがギターを担ぐ俺を興味深く見る。
「若い時にかじった事があるんだよ。若気の至りさ。」
思春期あるあるの1つ。親父のアコースティックギターを借りて練習したのも、今では良い思い出だ。まあ、コードを抑えジャカジャカ弾くだけだったけどな。
「ふ~ん、何でまたギターを造ったのよ?」
「テラスの鼻唄に合わせられないかと思ってな。旅に歌は付き物だろ。」
「確かにね。」
微笑むマリアは、テラスに目線を移す。
テラスは時々、歌を歌ってくれる。歌詞は無く、ラララ~とだけだが、それはとても穏やかなリズムや透き通る声色で、俺達に安らぎを与えてくれていた。そのイメージを壊さないように、耳に残るテラスの歌に伴奏をする。
それは、快感だった。ギターの音色に併せ、テラスは微笑みながら歌い始めた。歌詞があるそれは、この世界が様々な色で満たされている喜びの歌。辛さ、悲しみから乗り越える勇気の歌。世界は全てを優しく包み込んでいる愛の歌。テラスの心の唄。
「ソーイチ、楽しいね!」
「あぁ、そうだな。」
手を叩きながらリズムを刻むマリア、尻尾を振りながら操車席で聞き入るビビ。馬達も軽快な歩みになっている。皆が、テラスの歌声に魅了されていた。
テラスは凄いな。
心地よく魅了された俺は、その快感を反芻する。
「テラスちゃん、もう一回歌って!」
「いいよー。」
マリアのアンコールに応え、テラスは歌う。楽しく歌う。
それは楽しい時間を過ごした。
★
旅の道中、テラス、ビビ、マリアには役割と共に、能力向上の努力もしてもらっている。家族会議を行い、皆に俺の意思を告げる。用意周到という訳ではないが、折角の能力をそのままにするのは勿体ない。修練とまではいかないが、裾野を広げる事は悪くない筈だ。
マリアは弩の練習と、鑑定の強化。
マリアには俺の特製弩を渡し、射撃練習をしてもらっている。引き絞り、装填、照準を緻密に考えた傑作だ。
「操作に慣れる事が大事だから、毎日練習する事。命中率もそうだけど、今は取り回し最優先で。」
「またトンでも造ったわね。」
呆れた顔のマリア。弩の鑑定をしたのだろうが、結果を聞く気は無い。
「それにこれさ、なんか仕込んであるでしょ?」
「仕込みはマリアが弩に慣れたら教えるから。馬達の休憩時間と、夕方の空いた時間に練習して、取り回しを軽快に出来るようにしてくれ。」
「わかったわ。折角だから名前でも付けようかしら?弩だし、アルシシュシバティーヌとか?長いからアリスかな?」
射出後に五体四散するような不吉な名前は勘弁して欲しい。因みにそれは弓兵であって、弩兵ではない。
「あと、鑑定の強化って何をするの?」
「それは、これさ。」
無限保管から虹色の石を出し渡す。以前は鑑定不能だったが、絶対不可能ではない筈だ。
「これの鑑定を毎日するんだ。突き詰めれば何かが視えるかもしれないだろ?」
顔をひきつらせるマリアだが、強引に手渡す。腫れ物触るように虹色の石を持つマリアは微かに震えている。
「やらなきゃ、駄目?」
上目使いはとても魅力的だが、能力向上は今後役に立つ筈だ。
「金銭価値にこだわるから、恐怖感があるんだよ。俺は金銭よりも、別の所を視てほしい。」
「別の所?」
「本質、かな?光虹櫛のような付加能力でもいい。なにかしら視れたら、マリアの鑑定に幅が広がると思うんだよ。」
俯くマリア。
「視るって、勇気いるんだよね。自分は見たくないのに視えた時、あまり良いことなかったから。」
何となくだが、気持ちはわかる。詐称や心の闇を連想するのは容易い。だが、今回は心を鬼にする。
「辛くなったら支える。勇気が欲しいときは励ます。マリアは独りじゃない。苦労は皆で分かち合おう。」
諭す言葉に語彙は無いが、言いたい事は伝わる筈だ。マリアが寄り添ってきた。
「そうね。私の能力を知って、尚且つ側にいてくれて、今も優しさを分けてくれて。あなたは、本当に変わらないわね。」
マリアから俺はどのように見えるか、それは問題ではない。俺がマリアに真摯で居続ければ良いだけだ。
「わかった。頑張るから、勇気を頂戴。」
俺に抱きつくマリア。俺は優しく抱擁する。微かに震えているマリアはゆっくりと深呼吸をしているようだ。
「うん、大丈夫。頑張る!」
「あぁ。頑張れ。」
笑顔のマリア。だが、目には熱い眼差しを見せるていた。
ビビは教養、すなわち勉強をしてもらう。
「修練も続けるけど、先ずは、文字、だな。読み書き出来るように頑張ろうか。」
「あの、私に必要でしょうか?」
「必要!」
この言葉にビビが萎縮してしまったが、俺の気持ちの重さは伝わっただろう。
文字。情報のやり取りに必要な記号。文字の読み書きが出来るのは、大きなアドバンテージになる。
「私に覚えられるでしょうか?不安です。」
「大丈夫。ゆっくりと覚えれば良い。」
カルタのような文字板を渡す。裏面には絵を描いた。マリアが。肩揉みで手を打ってくれた。
「毎日これを見て覚えるんだ。夜には、地面に書いて覚えるのも良い。反復が大事なんだよ。」
「そう、ですか。」
浮かない顔のビビ。得意の体術ではなく、知恵の修練に戸惑っているのかもしれない。
俺は地面に文字を書く。
「これで、ビビ、と読む。」
「私の名前ですね。」
興味深く見るビビ。
「この後ろにこう書く。」
「はい、何と読むのですか?」
「アオバ。ビビ・アオバ。」
恥ずかしいが、一言ラブレターを書いた。これにどんな意味があるか、そして、文字の大切さがわかると思ったからだ。
震えるビビ。顔を赤らめ俯いている。まあ、俺も恥ずかしいが。
「ありがとう、ございます。とても、嬉しい、です。」
泣かせる気はなかったのだが、刺激が強すぎたようだ。ビビを抱き締め、落ち着くのを待つ。この手の話題はビビの心に響くのが気になるが、過去の人生観、若しくはトラウマがあるのだろう。多用は避けよう。
「はい、文字の素晴らしさ、わかりました。文字に今の私を現せるのですね。」
「それだけじゃないさ。テラスやマリア、俺も書く事が出来るぞ。」
文字。先人の偉大な知恵。言葉を記号化した視覚の道具。
「覚えます。すぐにでも覚えてみせます!」
「その意気だ、ビビ。」
大丈夫、ビビならすぐに覚えるさ。
俺はやる気をみなぎらせるビビの姿に応援した。
テラスは、皆の手伝いをお願いした。
快諾するテラス。正直、テラスの本質がわからない以上、能力向上とか出来なかった。
白テラスに記憶や能力が封印されている以上、残った能力は不思議な物しかない。
以前あった回復や防御壁は、切羽詰まった状況からの能力であり、自身で自由に制御していた訳ではないようだ。器の回復に至っては、俺の行動が起因するようだし、あまり期待してはいけないようだ。無いものとして対策をした方が良いだろう。
ならば、テラスにはいつものように、皆を元気にしてくれれば良い。士気を上げる、場を和やかにする、これはこれで大きな能力でもある。
テラスは、マリアと一緒に弩の練習をする。ビビと一緒に文字を覚える。和やかではあるが、テラスの介入は、ビビやマリアに充実をもたらしているようで、目に見えて修得が早かった。
こんな不思議な光景も、
流石はテラス。
の一言で済ませるあたり、俺もテラスの不思議ぶりに染まったみたいだ。
「ねえ、ソーイチは何をするの?」
「俺は、道具を造るよ。」
「手伝う!」
「ありがとう。助かるよ。」
「えへへ。」
テラスには敵わない。笑顔のテラスと一緒に、必要な道具を造る事にした。
★
無限保管にある材料に、牛革と飛竜革で馬具を造る事にした。馬達とはコミュニケーションがとれるために、意見も知る事が出来る。会話をするわけではないが、察する事が出来る。不思議だ。購入時に付随していた馬具は馬達から不評だったので、仕立て直しをすることにした。
先ずは轡が煩わしい様なので、轡を外す。そうなると手綱も外れてしまうが、鞍、腹帯に連動させる形にした。鉄蹄も造り足回りを補強する。鞍も体型に合うように調整、二人乗りも可能にする。腹帯も太くして、安定性を増やす。
馬達の反応は、轡の煩わしさから解放され喜んでいる。確かに、轡とはいかないが、ヒトもマウスピースや歯科矯正装置を入れると、煩わしい感覚があるから、それに近いのだろう。
手綱が轡や無口に連動しなくなった結果、馬操作に支障が出そうだが、そこは馬達の察する能力の出番となる。言うことを聞かせるのではなく、お互いを尊重し協力しあうようにしたため、今まで以上にコミュニケーションが必要になるが、テラスがいるし大丈夫だろう。
「良かったね、レン、イト。」
馬達の顔を撫でるテラス。いつの間にかに名前を付けていた。
「この茶色がレン、白いのがイトよ。」
鹿毛がレン、芦毛がイト、か。
「良い名前だな。これからもよろしくな。レン、イト。」
「「・・・・・・・。」」
無言ではあるが、優しい目で顔を擦り付けてくる。馬は優しく、臆病な動物。だが、力強いのも確かだ。レン、イトは大きな体躯の良馬だ。馬達の意思で俺達に協力してくれるのならば、頼もしい限りだ。
「折角だし、少しだけ走らないか?」
レンとイトに聞いてみる。頭を下げ、背に乗せる仕草をする。
「ビビとマリアを呼ぼう。少しこの草原を疾走しようか。」
「うん!」
広大な草原。レンとイトに跨がり疾走すれば、さぞ気持ちいいだろう。
ビビとマリアを呼ぶ。小屋と荷台は無限保管に入れる。
「私は一緒に走りたいです。体を動かしたいです。」
ビビは、並走が希望だった。まあ、ビビの走力なら置いていかれる事はない。
「ちょっと怖いかな?」
「大丈夫。俺が随伴するから。」
「でも、テラスちゃんは大丈夫なの?」
「あぁ、イトが気を使うだろう。テラスもイトを信じるし、大丈夫さ。」
「そう?ならいいけど。」
マリアは俺と一緒となる。レンにマリアを乗せ、俺も跨がる。俺の背にマリアがいる。腰に手を回し、足を俺の脛に引っ掻けるようにする。
テラスは、ビビの介助を受けイトに跨がる。
「さて、行きますか。」
軽くレンの首筋を擦り合図をする。
ゆっくりの歩は、次第に速くなり、かなりの速さで草原を駆け巡る。
風になる。良い表現だ。
心地好い速度、抜ける風、川を抜け、丘を抜け、草原の香りを感じつつ抜けていく。チートでは味わえない心地好い感覚。テラスはイトに全て委ねている。イトが細心の注意を払っていた。ビビは笑顔で駈けている。やはり、ビビには運動が良く似合う。素敵な胸の動きは眼福です。ありがとうございます。マリアは俺にしがみついている。余裕が生まれたのか、景色を鑑賞しているが、しがみつく力は弛めていない。これもありがとうございます。大きくはないが素敵な感触です。
何故か腹をつねられた。顔は見えないのに。
俺達は、草原を駈け巡る感触を堪能していた。
★
休憩。
疾走中に鹿の群れを見かけたが、今回は鑑賞だけにした。ビビは狩りをしたそうだったがを食糧はまだ余裕がある。乱獲する必要はない。ビビには今回諦めてもらった。気落ちするかと思ったが、そうでもなかった。
「狩りは必要な数、若しくは調和を乱す驚異と感じる物にせよ。と教わっています。」
それは大事な教えだ。自然の生態系を崩さず、調和をもたらす。存続の教え。
「誰から教わったんだ?家族か?」
「いえ、メゴ様という男性のヒト族の方に教わりました。森の生き方、狩りの仕方や心構え、急所の位置など、生きる術を教わったのです。」
ヒトか。メゴ。東の森にもヒトがいるんだな。
「強かったか?」
「それはとても。巨大熊を一撃で仕留めておりました。」
強いな。俺はチートがあるから倒せるが、素の実力では一撃は無理だ。ビビの反応からして、大人物のようだし、興味がある。
「会ってみたいな。そのメゴってヒトに。」
「はい、私もお会いしたらお礼がしたいです。ここまで生き抜けたお礼を。」
大山脈抜けた東の森、ウィズ大森林。ビビの故郷。獣族や亜族が住み着く地域で、ヒト族からは危険地域となっている。だが、機会があれば行ってみたいものだ。
テラスとマリアはお昼寝中。俺の膝枕で寝ている。ビビは俺の肩に寄り添っていた。
暖かい陽射しと、温かいぬくもりが俺に微睡みを呼ぶ。だが、遠くにある不思議な物を見つけてしまった。
「なぁビビ、あの砂漠何だと思う?」
草原にある不自然な砂漠。南に延びている。
「はい、砂漠ですね。それが何か?」
「いや、砂漠は空気の乾燥でもたらす自然現象だ。だが、辺りは草原で、少なくとも木々もある。土の乾燥もない。川すらあった。なのに砂漠がある。どういう事だ?」
草原の面積に比べたら、砂漠の面積は少ない。だが、広いという意味では変わらない。
砂漠はある種の病気とみる事もできる。乾燥が土を殺し、植物を殺す。それは新たな乾燥を呼び、砂漠を肥大化させる。自然現象ならば致し方ない事もあるが、これは不自然な現象だ。何か原因がありそうだ。
「ちょっと様子を見てくる。」
「私も行きます。レンとイトには避難してもらいましょう。」
「そうだな。テラス、マリア、起きろ。」
「うん?どうしたの?」
「あと5分・・・。」
テラスは起きたが、マリアは寝ぼけている。ならば、
モミモミ。
「あん!ち、ちょっ!どこ触ってるのよ!」
「起きたな。向こうに不自然な砂漠があるから、そこに向かう。レンとイトは待機。チートで向かうから、準備してくれ。」
「馬鹿!もう少しまともな起こし方があるでしょ!」
そんなこと言いながら、右腕にしがみつくマリア。左はテラス、背にビビだ。
「行くぞ!」
俺は跳躍で、砂漠の端に向かった。
砂漠の端。風に乗って砂埃が舞う。だが、乾燥を感じられない。そして土と砂の境がはっきりとしている。このまま放置すれば、土の水分が砂に吸収されて砂漠の肥大化を進ませる。
「やっぱり、変だな。」
「はい、何も感じられません。」
ビビの意見、これは何も無いから変という意味だ。ビビの研ぎ澄まされた感覚や嗅覚ならば、何かしらの反応がある。だが、それが無い。疑念が確信に変わる。何かある。
知識を転らす。砂に纏わる事を探す。
直径200メートル程の円形の砂漠。上空から観察するが、何も見当たらない。
どうするか?
「テラスとビビは待機。砂には入らない。いいな。」
「うん、わかった。」
「はい、わかりました。」
「マリアは俺と上空。」
「え?何するの?」
「炙り出すのさ。」
マリアを抱え、上空へ。直上待機。弩を構える。
「引き絞ったら、脇のボタンを押す。」
「こ、これ?」
カチッ、キュイイイィィィー・・・。
「照準。ど真ん中に射出する。」
「ちょっ!何?何?」
「しっかり狙えよ。支えるから。」
「あ、うん。」
上空でマリアを支える。右手はマリアの右手を支え、左手は胸を支えている。腿でマリアを跨がらせている。
キイイイィィィン!
「良し!発射!」
「は、はい!」
引き金を絞るマリア。放たれた矢は、一直線に砂漠の真ん中に向かう。その光景たるや、弩では有り得ない閃光を放ち、突き進む。
着矢の瞬間、円形の砂漠が舞い上がる!内部爆発を起こしたかのように、砂の柱が建つ。
緊急回避。砂の柱に飲み込まれるのを防ぐ。テラスとビビも少し離れたようだ。
砂の柱の上部に奴はいた。放り投げられたソレを俺は蹴り飛ばし、砂から引き剥がす。
百足、いや巨大な砂漠百足だ。
地面に叩きつけられた砂漠百足はのたうち回る。
「ビビ、一撃!」
「はい!!」
砂漠百足の頭部に強烈な剛の一撃!反対側から体液が飛沫を上げる。だが、まだ生きている。
「マリア!次弾準備!」
「え?うん!でも、矢がない。」
「任せろ!」
無限保管から矢弾倉を出し、弩の下部に装着する。
「手前のボタンを押せ!」
「これ?」
カチッ、ヒュバッ!!
「照準。急所を狙え。」
「え?何処かわからないわ?」
「大丈夫。マリアならわかる。」
サイトを覗きながら、マリアは本質理解をする。
「見つけたわ!」
「良し!射て!」
「たぁぁ!」
上空からの連弩攻撃。秒間二発ではあるが、一撃で成木を貫通させる程の威力!次々と穴を開けていく砂漠百足はなす統べなく沈黙した。
★
「やったな!」
「うん!でもね、言いたいことがあるから、降ろしてもらって良いかしら?」
あれ?怒ってる?
マリアを降ろした後は、お説教が待っていた。
正座した俺は、マリアの長く続く説教を聞き続ける。弩の運用と説明がなかった事に腹を立てていた。要約すると、
危険なものを持たせて、説明が無いなんてシンジランナイ!
と言うことだ。
威力は確かに弩の範疇を越えているが、武器は使用者の心1つで変わる訳だし、マリアになら、際限関係無くても大丈夫と考えたんだが。
「そうじゃないの!先ず、説明!試射もさせてもらっていない!心の準備を無視とか、考えられないわ!」
はい、すいません、ごめんなさい。
「マリア殿、その位で。」
「いいえビビさん!この人には確り教え込まないといけないわ!」
ビビの助け船も効果が無い。これはマリアの怒りが収まるまで続きそうだ。
「いえ、先程の爆発で、何者かが此方を見ています。多分斥候でしょう。」
「何処だ、ビビ。」
説教タイム終了。ナイス斥候。
目線で方向を指すビビ。
「いるね。5人か?小さいな。子供か?」
「いえ、あれは小人でしょう。草原小人かと思います。」
新たな種族の出現のようだ。俺は気持ちを切り替え、草原小人に注目することにした。
五体四散する弓兵の名前は多少変えてあります。ご注意下さい。




