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挙止進進に異世界旅譚  作者: すみつぼ
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3-34 想いと思い その3

 イチャラブ回です。苦手な方はご注意下さい。

「凄い・・・、恥ずかしい。」

「そうだな。」


 小屋。俺とマリアの二人きりだ。


 告白の後、身内でお祝い。時間も遅くなり、一緒に就寝する事にしたが、テラスとビビが、居住区のベットで寝ると言い出した。


 まあ、つまり、あれだ。


「テラスちゃんとビビさんにお願いしたの。初めては、その、二人きり、がいいなって。」


 気をきかせたのだ。


「無理、してないか?」

「無理じゃないの。凄く恥ずかしいだけ。」


 目線を合わさないマリアは、耳を真っ赤にしている。

 小屋の灯りは、囲炉裏の火だけなので、薄暗い。目の前にいるマリアは、シャツ1枚の姿で俺に抱き締められている。膝をかかえ小さく丸まりながら、気持ちの整理をしていた。


 マリアのタイミングを待っている。無理矢理や急な行動はしたくない。ただでさえ慌てやすいマリアだ。特にHには免疫がまるでない。混乱や錯乱されたくないのだ。


 頭を撫で、額にキスをする。小さく屈むマリア。背中を擦る。動きに合わせ、小さな反応をするマリアが愛らしい。



「ソーイチさん・・・。」

「ん。」



 唇を重ねる。震えるマリアは、更に身体を硬くする。重ねる度に、反応を示す。吐息は息切れのように荒くなっていた。マリアの服を脱がせ、抱き締める。緊張やら羞恥やらで、マリアは細い腕で身体を隠そうとしている。それも落ち着くと、腕は俺の胴に回していた。


「胸、小さくてごめんね。」

「?俺はちっパイも好きだぞ。」

「馬鹿ぁ・・・。」


 そこまで小さくもないのだが、比較対象がテラスとビビでは仕方もないか。

 唇から下に添って愛撫する。マリアは感度が敏感のようで、1つ1つの愛撫に小刻みな痙攣で応える。吐息や艶声にも余裕はなく、指を噛みながら声を圧し殺している。

 胸を撫でると、腕を握り返し、抱き締めながら背中を撫でると、力強く抱き締め返す。そして・・・、俺の愛撫にマリアが大きな痙攣を起こした。呼吸が止まり、身体が強張る。そして、脱力。


「す、すごい、死んじゃうかと、思った。」

「死んじゃ駄目だよ。」

 比喩なのはわかっている。だが、やっぱり言葉にしてほしくないのは、俺の我儘だ。


「マリア。」

「う、うん。怖いからゆっくりね。」

「あぁ。」


 俺はマリアに招かれる。すんなりと受け入れられたのには拍子抜けしてしまったが、マリアの挙動が大きい。


 言葉にならない声を発声し、マリアが快楽という苦痛に身を満たす。


 抱き締めや抱擁の域を超え、羽交い締めのように俺にすがり付く。全身が強張り、力を弛める気配はない。


 ゆっくりの動きに合わせ、マリアは苦悶の表情を浮かべる。息は粗く、時より貯めた息を無理に吐き出す。呼吸は乱れ、気道狭窄したかのようにヒューヒューと発していた。


「大丈夫か?辛いなら辞めるぞ?」

「大、丈夫だ、から、やめな、いで、お、ねが、い・・・。」

 明らかに声に余裕がない。このままでは、精神に影響を与える結果になるかもしれない。


 女性の快楽感は男性の数倍。絶頂で気絶すらある。つまり、身体の負担が大きい。


 俺は力を弛める。だが、マリアがそれを拒んだ。

「おねが、いよ、やめない、で。」

 目から涙が溢れ、口からは唾液を滴らす。痙攣が断続的に続く。限界が近いのに、俺を求めた。

 マリアを抱擁する。やさしく、優しくだ。


「もう少しだから。」

「うん、きて。」


 ゆっくり、マリアの感触を集中して確かめる。暖かく、柔らかく、漏れる吐音に滴る汗。マリアの香り。総てに包まれるように、マリアを求めた。



 俺がマリアに想いを渡した時には、マリアは意識を失っていた。慌てて頬を軽く叩き、呼吸を調べる。呼吸は正常だった。


 頬を軽く叩き、目覚めを促す。ゆっくりと目蓋を開いていく。


 意識が回復し安堵する。


 マリアは確認の後、手で顔を覆い隠す。

「すごい、恥ずかしい。」

「大丈夫か?」


 俺はマリアを抱き締める。


「うん、大丈夫。」

「良かった。」


 意識に問題は無いようだ。


「でも、あんなに凄いと思わなかった。私、変な顔してたわよね?それに声だって。変じゃなかった?上手くできた?」

「綺麗だったよ、マリア。」

「馬鹿、恥ずかしい。・・・でも、良かった。嬉しい。」


 胸に埋もれるマリア。頭を撫で、褒める。


「なんかね、幸せなの。気持ちもそうなんだけど、お腹もね、なんか暖かいの。それが嬉しいわ。」

「うん。」

「私、幸せよ。」

「うん。マリア、愛しているよ。」

「私も、ソーイチさんを、愛しているわ。・・・、恥ずかしいわね。」

 胸をペチペチ叩くマリア。可愛い。


「それにしてもあれだったな。」

「ん?何が?」

「こんなにデレると思わなかった。」

 マリアに出逢った頃に感じた、ツンデレ要素。デレに期待したが、この展開は予想していなかった。

「馬鹿。・・・そうよ、貴方にデレたわ。だから、責任とって、ちゃんと幸せにしなさいよ。」

「約束するよ。」


 唇を重ねる。小刻みな痙攣をするマリアだが、お互いがお互いを求め合った。







 暖かい。


 目覚めると、右隣にマリアがいる。小さく寝息をたてている。愛おしくなり、右手で頬を軽く撫でる。眠りを邪魔され、その手を払う。

 そして気がつく。テラスとビビも寝ていた。裸で。その様子に微笑んでしまう。


 いつもの通りだ。


 テラスは俺の左腕を抱き締め、ビビはマリアに寄り添っていた。

 テラスの拘束を解き、頬を軽く撫でる。その手をそっと掴むテラス。


「おはよ、ソーイチ。」

「おはよう。」


 微笑み合う。


「ん。」


 唇を近づけるテラス。そのまま唇を重ねる。絡め合う。


 ん?長いな?


「ソーイチ、もっと・・・、ね。」


 テラスから求めてくる。テラスの手は俺の頭を支え、愛情を求めるように、絡めてくる。


 離れた唇は、頬や首筋に場所を変え、俺を刺激する。


「テラス?どうした?」

「お預けやだ。ガマンできないよ。」


 最近、忙しすぎて行為はしていなかった。まぁ、マリアがいたからもあるが、テラス的にはお預けを喰らった気持ちなのだろう。


「お願い、ソーイチ・・・。」


 テラスは俺を求めてくる。艶かしい吐息に高揚した頬。俺の腕に絡まり、擦りつける。


「おいで。」


 テラスを抱き締める。香りが鼻を擽り、柔らかな感触は、感情を高揚させる。




 俺を迎え入れたテラスは、微笑みながらその愛情を全身で取り込んでいた。沢山唇を重ね、沢山抱き締め、言葉と想いでお互いを絡め合う。そして、想いを届けると、テラスは放心してしまっていた。

「ソーイチ、すごかった。」

「やり過ぎたか?」

「ううん、嬉しいの。」

 テラスの返事にキスで返す。


 テラスを抱いている時に気が付いていた。ビビも起きている。マリアも寝たふりをしていた。顔が真っ赤だ。


「ビビ、おいで。」

「はい、ソーイチ様。」


 ビビは激しく求めてくる。重なる唇が、絡む舌が、俺の愛撫に合わせ、吐息と艶声で応える。迎え入れた後も、それは変わらない。ビビには少し強めにしている。ビビの希望だ。それに応えている。

 俺が痙攣した時、ビビも大きな痙攣をしながら、その快楽により放心していた。


「ビビ。」

「貴方様ぁ・・・。」


 ビビにキスをする。まだ足りないようだが、長めのキスで納得してもらう。


「マリア。」

「ひゃい!」


 唇を重ねる。長く、濃く。マリアの痙攣を感じる。感覚が鋭いマリアに、刺激は身体の負担が大きい。夜に愛し合ったばかりだし、接吻だけにしておいた。

「今はこれでお仕舞いにしよう。」

「馬鹿ぁ・・・。」


 痙攣で身体を震わせるマリアは、涙目で抱擁を求めてきた。それに応える。



「風呂にしようか。みんなで入ろう。」

「うん!」


 風呂を沸かし、皆で入る。


 脚の間にテラス、右にビビ、左にマリア。なんて天国!甘える俺の妻達がお互いに、その幸せを確かめるように寄り添っていた。

 

 石鹸さんの大活躍に、マリアは終始照れており、ビビの豊満な胸や、テラスの綺麗な肌を沢山堪能したのだった。


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