表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
挙止進進に異世界旅譚  作者: すみつぼ
23/150

3-5 南に決定。

朝食前の風呂は、皆で入ることにした。


いやね、今までの平和ボケか、昨日の型の成果なのかわからないが、周りには外敵がいないとわかってさ。なら、たまにはスキンシップも必要だろうと。ラブイチャしたいし。イチャラブしたいし。いや、エッチはしないよ。・・・しないよ。



寝起きのテラスと、稽古明けのビビを風呂に誘う。テラスは飛び起き、満面の笑みで抱き締める。ありがとうございます。いつもの如く服は着ていないので、そのまま風呂に直行した。可愛いお尻がたまらん。ビビは淡々とした返事をもらったが、喜んでいる。尻尾で・・・。


風呂に入る際に、カチューシャをプレゼントした。風呂のお湯で髪を痛めてはいけないと思い、蔓の紐もあげる。テラスは両手を挙げ喜ぶ。前髪をカチューシャでかき上げ、紐で結う。ビビにも同じ様にしてあげた。恐縮しているビビが

「ソーイチ様にはいつも頂いていますのに、私は何も返しておりません。」

と言ってきたが、

「良いんだよ。気持ちだから。」

と返した。

俺は、男性は女性に貢ぐものだと思っている。この貢ぎは、無償の気持ち、の意味であり、知人、友達、恋人、夫婦、死ぬまでするべきものと思う。大切な人なら尚更だ。金銭ではなく、気持ちの問題だ。元世界では、金銭特化していたがね。


テラスもビビもとても綺麗だ。うなじのラインがたまらない。眼福です。


久々のスキンシップで、テラスの密着が半端ない。柔らかい胸を押し付ける。興奮もするが、なぜか安らぎを感じる。たまにはと思い、俺も頬から胸、肩、腰、お尻と撫でる。

柔らかい。とても良い。

感触を楽しんでしまう。艶かしい反応に漏れる吐息。

「ねぇ、ソーイチ・・・」

眼を潤めかすテラス。そのまま引き寄せ、唇を重ねる。舌を絡め、長めに互いを求め会う。久々の感触に酔う。


呆けたテラスを肩に寄せ、ビビを誘う。いつも少し距離を開けるのは、俺とテラスを考えての事だ。


ビビなりの気持ちだ。


右側に誘い、彼女にも触れる。お尻から腰、お腹、胸、肩、頬と撫でていく。吐息を出すビビの眼はとろけていた。前髪を上げているので、表情がよくわかる。ゆっくりと唇を重ねる。舌を絡める。ビビは舌が長く、情熱的だ。

唇を離すと、惚けたビビが小声で、

「ありがとうございます。」

と言って、肩にもたれた。



あぁ、幸せだなあ・・・



この一角だけが、イチャラブ空間になったかのように、俺は二人の暖かみに感謝した。



風呂上がりに櫛をあげる。嵌め込んだ金剛石にうっとりするテラス、ビビは嘆息していたが、気にしない。すいてあげ、綺麗にする。


「でもさ、入れ物ないし、壊したくないからソーイチ持っててくれない?お風呂とか食事に出してくれると嬉しいな♪」

テラス談

「私も、壊したり無くしたりしたくありません。お願いしても宜しいですか?」

ビビ談

プレゼントだったんだが・・・。まぁ良い、気持ちはわかる。無限保管に入れた。


次は、身に着けるのをあげよう。アクセサリーとかブローチとか、髪飾りも良いかも。


俺は二人の為に何を造るか画策した。








ようやく変化があった。昼間の移動だが、分岐があったのだ。

そのまま北東の街道、南の街道とある。多分、南はケルト領だろう。また、街道も馬車の車輪跡が北東と南にあるので、俺達が歩いた西の道はあまり使われていないようだ。


「南に行こうと思うけど、二人は?」

と聞くと、

「南~。」

「ソーイチ様とテラス様の意見に従います。」

となった。


南に決定。


歩を進めた。



人には会わなかったが、間違いなく人が通った跡がある。もしかしたら、近くに街があるかもしれない。俺は期待を膨らませていた。


日も暮れ始め、丘を登る。頂点に着いたら今日の移動は終了にしている。何か見えるかもしれないという期待を込めていた。


「おぉ・・・。」

「わぁ、綺麗!」

「・・・・・。」



丘の頂上。俺は溜め息が出た。二人も同様だ。



一面の麦畑。茶緑色の絨毯のように広がっている。夕陽の色も合わさり、黄金緑と言えば良いだろうか。美しい風景に、眼を奪われた。さらさらと揺れる麦が、また神秘的だ。



風景を堪能した後、俺は街道の先を見る。



遠くに集落らしきものが見えるな。もう少し歩けば到着しそうだが、確実に日が暮れるな。



俺は逸る気持ちを抑え、近くに小屋を出し休む事にする。

日が暮れ、身元不明の三人が集落に入れば、間違いなく不審と思われるだろう。なら、今日は近くで夜を明かし、明日訪れる方が良いと考えたからだ。


目立たない場所を探し、小屋を出す。いつものように夜の準備を始める。


食事の時だった。

「今日は3人で夜番しない?」

テラスの提案だった。


ほう?


確かに、明日は集落に着くし、落ち着ければよし。最悪、襲われても逃げれるだろう。集落の家にお世話になるわけでもなし、たまには良いか?


「俺は良いよ。ビビは?」

「はい、かしこまりました。」

愚問、というより予想通りだな。でも、聞く、大事だ。例え返事がわかっていても、存在を無視してはいけない。



「じゃあ、小屋から必要なのを持ち出そう。小屋はしまうから。」

「は~い。」

「はい、わかりました。」

テラスは嬉しそうだ。夜に3人一緒は防犯でしてなかったからな。寂しかったのかもしれないな。



今日は楽しい夜を過ごした。たくさん話し、たくさん笑った。テラスは俺の膝で寝ている。ビビも今日は稽古を休んでくれた。俺も作業はしていない。ビビを隣に誘い、寄り添わせる。


暖かい。


明日の集落に楽しみを胸に秘め、俺は先に寝てしまった。


「おやすみなさいませ。ソーイチ様。」


微かに聞こえたビビの声。



おやすみ。



そのまま眠りについた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ