3-3 ソーイチの試案
何故でしょう?目が覚めると、テラスが左腕に抱き付いている。裸で。何故裸?
俺が寝るときは服を着ていたのに?
いつもの事だが、暖かさと柔らかさに腕が幸せだ。もう少し堪能したいが、朝なので起きる。ご飯を作るのだが、食糧は無限保管の中。起きなければいけない。
いつもの拘束を解き、欲情に駆られるが、ポニョポニョ、うん、満足!外にでる。
ビビは、俺が教えた型をしていた。
「おはようございます。」
「うん、おはようう。」
彼女は汗で光っている。体はしっとりと濡れ、布は張り付き、胸や腰巻きが透けている。
朝から美女達のエロさに負けそうです。
気を取り直し、風呂を焚き、ビビに汗を流すように促す。遠慮していたが、そんな訳にはいかない。着替えは、貰った布を巻いてもらおう。下着?どうしよう・・・
「別にいりません。腰巻きが長ければ、気になりません。」
こっちが気になります!
服は洗濯しなければいけないので、乾くまでは仕方ない。無限保管に入れても、乾くわけでもないし。何故か水分だけを入れる事が出来なかったのもある。
兎に角、ビビは風呂。俺は食事と洗濯だ。
魚を捌き焼く。もう手慣れたものだ。お風呂の残り湯で悪いが、お湯をもらいに行く。
何でテラスもお風呂に入っているんですか?
彼女達の素晴らしき裸体は知っているが、お風呂というシチュエーションが、濡れた肌が、その魅了にやられそうになる。いや、2回やられたか・・・
「あ、ソーイチ、おはよ。」
「あ、うん、おはよう。」
テラスはお湯をパチャパチャさせながら挨拶する。
多少視線をそらしながら、風呂のお湯をもらう。
テラスが何かを言っているが聞かない。直ぐに風呂場から退散し、ビビの服を洗う。
下着で思ったが、なぜ、こんなにも小さいのか?隠す場所は最小限でTバック。テラスのもだ。テラスのは貰い物だからちょっと違うか。兎に角小さい。
裸よりエロいよね。お風呂シチュも相当です。
朝御飯は気まずい。いや、俺だけが。テラスは湯上がりで寄り添い、ビビは腰巻きの丈は長いがノーパン。スリットがいやらしい。
彼女達は俺の挙動不審に首をかしげている。
「どーしたの?」
「どうかされましたか?」
貴女方がエロいのです!なぜわからないのですか?
エッチをしない。という約束を後悔しながら、俺は魚を食べていた。
「ねぇソーイチ?」
「ん?」
唇を食べられた!
「お魚さんがいっぱい着いていたよ。朝のキスもしてなかったし。えへへ。」
えへへって!のーみそとけます!
テラスの微笑みに理性の崩壊を起こしそうになったが、踏みとどまる。
俺のほうが欲求不満になりそうだ。
青い空を見上げ、脱力してしまった。
★
旅路は順調だった。天然エロスは多々あるものの、夜盗や獣の襲撃はなく、平和だ。対向する人もいないのが気になるが、至って順調だった。
昼間に移動、夜は製作と決め、日々を過ごす。たまにビビが石を投げ、小獣を捕らえるのには驚いた。
狩人恐るべし・・・
途中、丘に登り、風景を見渡しながら昼寝をし、時間があれば、ビビの稽古をつけ、また、二人の天然誘惑を振り払いと、旅路を満喫していた。
さて、夜の作業にも変化が欲しくなったので、違うものを造ってみよう。
焚き火を見ながら考える。
木炭・・・
圧縮、乾燥で備長炭とか出来るかな?
久々に創造を使ってみる。
水分を抜き、炭素を圧縮させる。
良質の炭が出来た。
何かが足りない?
備長炭は熱で水分を抜き、乾燥させる。足りないのは熱か?
火を見る。
まさかね・・・
火を掌握するように、焚き火に手を突っ込む。
熱くない。
手に赤いモヤがかかっている。火か?熱か?
これを使って、先程と同じように、木炭に創造を使う。熱を込めるのも忘れない。
黒い塊が出来た。
なんだこれ?
木炭が溶けて固まったみたいに見える。感触は固いが、備長炭のような感じはしない。カーボンの塊だろうか?
なかなか上手くいかないな・・・
能力はチートだが、使いこなしていない。機械音痴がハイスペのPCを使っているようだ。
常識に捕らわれすぎか?
黒い塊を黒石ナイフで割り、少しくりぬいて中に黒石を入れる。
木炭を増やし、同じように圧縮と熱を加える。今回は超圧縮、超高熱で創造を使う。ゆっくりと、真ん中の黒石が融解するイメージで。圧縮し、炭素が強く結び付くようにイメージする。
周りが明るいが気にしない。兎に角、超圧縮超高熱だ。ゆっくりと確実に、集中する。
長い時間の作業で、気力が全部手の中に持っていかれたのか、チートを使いすぎたのか、かなり疲れた。手応えもわからない。ただ疲れた。
黒石を使ったのは、変化を求めてだ。何かが起こればいいな位にしか考えていない。
手の中の炭は、黒い塊のままだった。その塊を割ってみた・・・。
中の黒石は透明になっていた。火の灯りに照され、乱反射する。屈折率とかはわからないが、多分間違いない。
金剛石
俺は一瞬の歓喜と、深い恐怖に堕ちる。
これは封印しよう。
間違いなく高級品。だが、今の状態は間違いなく分不相応だ。これが王族や貴族に知れたら、泥沼に突き飛ばされる。それは嫌だ。
俺は貴族や金持ちには興味が無い。ただ、生活の安定と僅かな余裕で良い。
まあ、せっかく創った物だし、身内専用にしよう。
金剛石は硬いが、衝撃には脆い。蚤で簡単に割れる。だが試しに、専用の黒石ナイフで切ってみる。スパスパ斬れる。これもヤバイな。どんどんチートアイテムが増えていく。
金剛石は八面の菱形にした。削りカスは砥石で成形する。
ビビが来たので、今日はここまで。無限保管に入れる。
「御疲れ様です。先程、眩しい光が見えたのですが?」
やべ!そんなにか!?
「ちょっと実験をしてた。睡眠の邪魔になったかい?」
「いえ、大丈夫です。」
「これからは気を付けるよ。」
俺は頭を掻き、ビビと夜番を交代しよう。今日は疲れた。稽古は勘弁してもらおう。
「今日は休ませてもらうよ。」
ビビはしょんぼりしてしまった。尻尾でわかる。だが、
「お疲れでしたら、ゆっくりお休み下さい。あと、朝食の食材を渡していただければ、私が準備をしますので。」
「ありがとう。甘えるよ。」
俺は途中で創った小麦粉と黒糖、干し果物を渡す。
肉類は痛むのでこれにした。粉を水で練り、黒糖を混ぜる。丸くして枝に指し、焼く。シンプルで味も今一だが、たまには良いだろう。ビビには1度作らせた事がある。
「おやすみ。」
ビビの唇に軽くキスをする。お詫びと言えば図々しいが、俺に出来る感謝はこれだけだった。そういえば、ビビには久し振りか?テラスには毎日だが。
「はい、おやすみなさいませ、ソーイチ様。」
喜んでくれたようだ。尻尾でわかる。
小屋に入り、直ぐに寝る。風呂に入る気力も無い。
テラスの横に寝そべり、目を閉じる。テラスの良い香りが安心感をくれる。
今日は甘えよう。
テラスの胸に顔を添え、柔らかさに身を委ねた。暖かさが身に染みる。落ち着く。良い香りだ。
直ぐに俺は、深い眠りに堕ちた。




