6-1 龍の道(ドラゴンロード)
お待たせ致しました。再開致します。
ガウス編。楽しくなるように頑張って書いていきます。
朝起きる。昨日のお楽しみは濃密だったと反芻する。皆が裸で寝ている。いつものようにテラスの拘束を解き、身体を起こす。服を着て、ビビを起こす。ビビの寝坊は珍しいが、昨日の刺激が強かったからだろう。
「おはよう。」
「おはよう、ございます。」
まだ、寝ぼけているビビ。その綺麗な裸体に心がときめく。またその柔らかな肢体に身体を預けたいが、それを我慢する。
「鍛練するよ。」
「はい。わかりました。」
裸のまま外に出ようとするビビを止め、服を着させる。
朝の鍛練で、身体をしっかりと起こす。汗をかいて、活性化させる。ビビも同様だ。
「そろそろご飯よー!」
マリアも起きたのだろう。小屋から聞こえるその声に、鍛練を止め、小屋に戻る。
風呂で汗を流しす。テラスも起きて、一緒に風呂に入る。マリアもだ。朝からありがとう、と思うのは俺が男だからだ。朝食をとり、レンとイトの朝食だ。久しぶりの世話に、二頭も喜んでいる。
レンとイトに荷台を繋げる。これからもお仕事お願いします。
その作業をしていると、誰か来た。
「よう、もう行くのか?」
バルバが声をかける。
「はい、お世話になりました。」
「何々、東は大変だろうから、注意するんだぞ。」
「はい、わかりました。」
ビビに行者を任せ、俺達は出発をする。目的地は東の龍の道。
揺れはあるが、ゆっくりな歩調で、東の関所に向かった。
★
東の関所は、人で溢れていた。冒険者に商人と、龍の道の開通を心待ちにした人達で溢れていた。
実は、このドワーフ国と、東の街ガウスの流通は盛んだ。ケルト家以上にだ。
それを知って、納得する部分はあった。
武器防具は、東の大陸に需要がある。東の大陸は自然が豊富で、ドワーフ国が買い付ける。といった具合だ。
流通を制限しているケルト家とは対称的に、ガウスとはかなり盛んに公益を行っているのだ。
これはケルト家も黙認しているのだろうな。ケルト家としては、ヒトにドワーフの技術をあまり流出させないのが目的だ。希少性を上げて、価値を倍増させるのが目的だから、東の大陸との公益は誤差の範囲内だろう。というか、そうしなければ、ドワーフ国は潰れるだろう。
さて、龍の道に話を戻す。
人で溢れているその関所を通るのには、時間がかかるのだが、そこは貴族特権。ケルト家に連なる者なので、別の空いている道を進む事が出来た。
だが、他の有力者がいない訳ではない。2組程はその専用の関所で、並んでいた。
がめつい者は、その馬車に乗り込もうと、必死になって交渉をしている。俺達の馬車も同じだ。平身低頭で頼むのだが、俺はそれを弾く。ちゃんと並べば、順番は来るのだから、ちゃんとやって欲しい。ずるはいけない。
出国に辺り、行き先はガウスの街だ。それ以外はない。
検閲を受け、出国料金を支払い、龍の道を進む。
★
龍の道は道幅は広く、悠々に通行が可能だ。道は安定していないため、揺れはある。だが、これは許容範囲内だ。灯りは全て光苔とランタンだ。道は暗いが、行けない訳ではない。
さて、この道が安全かはどうかは疑問と思おう。魔獣の出現や盗賊行為があってもおかしくはない。闇夜に紛れて、なんてあるだろう。注意に越した事はない。
人が歩く横を通り抜ける。速度は出していないが、それでも歩行者よりは断然に速い。レンとイトの足取りの軽さはなんなんだろうか?馬って夜目が利いたっけ?
さて、ある程度進んで、休憩を挟む。レンとイトの食事に、俺達も休憩だ。馬車にいるからといって、楽という訳ではない。身体が固まるかのような症状になる。
荷台をもう少し改良すれば良かったと後悔する。今度落ち着いたらやることにする。
一休憩して、また出発をする。今度は俺が行者をやる。ビビが隣に座り、フォローしてくれる。
洞窟内は時間の流れがわからないので、感覚で休憩を挟まなくてはいけない。体感と実際は結構差が出るが、今まで時間を気にして行動はしていない。疲れたら休み、回復したらまた出発を繰り返す。
ガウスまでは馬車で2日と聞いた。歩いて5日か。かなりの距離の洞窟だ。
さて、やはりだが、予期した事が起こるのは、俺がフラグを建てた訳ではない。
休憩をしている時だった。腹も空いたので、食事の準備をしている時だった。
冒険者の一行が、俺達に目をつけた。
「へっへ!良い女だな。一晩相手しろや。」
「荷物も置いて良いぞ。貴族だか何だか知らねえが、死ぬよりはましだろ。」
と、まあ、テンプレだ。
「ビビ、任せた。」
「お任せを!」
あっという間に、複数の冒険者をなぎ倒す。これ以上悪さをしないように、装備は全部外し、下着だけにした。ボロの装備品。更に臭い。それを棄てたいがそのまま、馬車の荷台に放り込んだ。無限保管?入れないよ。生理的に嫌だったから。
休憩中は見張りが必要と事がわかったので、俺とビビの二交代にする。時間感覚がわからないが、それでもそうした。
休憩をして、しっかりと体力を回復させる。ビビがこの龍の道を通った時は、魔獣に襲われた話を思いだし、気をつけて見張りをした。
それを何回か繰り返す。ずっと続く暗闇に、少しの不安が生まれるが、それは洞窟の出口を見て、解消される。
2日ぶりの日の光に、俺達は歓声を上げる。程よい暖かさが、不安をかき消してくれる。
洞窟を出て、すぐに関所がある。
行列が出来ているが、別の道を進み、大口専用の検閲へ。
「検閲終了です。入街税は銀貨一枚となります。ようこそ、ガウスの街へ。」
入街税を払い、街へと入る。ようやくの別の街に心が踊った。




