第8話 【フレイムカッター 応用編】
こんにちは、作者です。
敵キャラの名前が間違っていたので修正しました
ゴブリンキング× キングゴブリン〇
これからも是非応援よろしくお願いします
ー第1風扉ボス部屋ー
キングゴブリン。第1風扉ボスで、見た目はゴブリンを巨大化させて王冠をかぶせたモンスター。武器は木の棍棒である。
「おい、ど、どうするんだよこれぇ...」
「どうするって、言ったって...戦うしかないだろ...」
みんな、恐怖に怯えている。
俺が、俺がなんとかしないと......
この状況を覆す何かをしないと......
このWGOは、現実を忠実に再現している。自然原理はもちろん、五感などもしっかりしている。
現在俺が、他のプレイヤーと違うことといえば、このスキルか武器だろう。武器?このWGOに属性が存在しているなら!
「俺が奴を倒す。」
「ヵ、カナタさん?」
俺は1人、ボスの方へ歩いていった。ボスもその気になり、走ってこちらへ向かっている。他のプレイヤーと、ある一定の距離が取れたので、俺は立ち止まり両手で剣を握った。
キングゴブリンは、俺の手前まで走り、そして木の棍棒を振りかざしてきた。俺は木の棍棒を受け止めるように剣を振り、こう言った。
「【フレイムカッター】!!」
すると、剣に火がまとい、まさにフレイムソードと呼べるものになった。キングゴブリンの攻撃は重かったが、なんとか攻撃を受け止めることは出来ていた。
「ハァァァァーーーーーーーーー」
その時、フレイムソードの火が、木の棍棒に燃え移った。キングゴブリンはそれに気づいたかのように一旦後ろに引いた。キングゴブリンの木の棍棒は完全に燃えてしまい、炭となり消えてしまった。
「よし!今だ!一気に攻め立てるぞ!」
「「「「おぉーーーーーーー」」」」
「すげぇ...」
キングゴブリンは武器がないため素手で立ち向かおうとした。俺達はさっきの陣形で挑んだ。盾装備が攻撃を受け止め、その間に他のプレイヤーが攻撃。そして...
「【フレイムカッター】!!!!」
この技でトドメを刺した。
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congratulation!
G:12000
ドロップ:なし
ラストアタックボーナス:MP増幅結晶(大)×2
ボス戦クリアボーナス:HP回復ポーション×10
レベルが3上がりました。HPとMPが6ずつあがり、スキルポイントを6P獲得しました。
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「「「よっしゃぁぁぁぁ!!」」」
奴を倒した直後、さっきまでの恐怖が嘘のようになくなり、一気に力が抜けた。
「勝った......のか...」
すると、1人の少女がこちらに向かってきた。
「カナタさんお疲れ様です。フレイムカッター、凄かったです!」
「君だってあんな技を使えるなんて、少し驚いたよ。そういえばエミリンのレベルってどのくらい?」
「今は34になりました!」
「そっか...やっぱり凄いな。多分君がいなければ勝てなかったよ。」
現在俺のレベルは35、ほぼ俺と互角だ。俺は2日間没頭してレベリングしたから、同じくらいのレベルの人を見るのは初めてだ。
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その後俺達はボス部屋の奥の転移結晶から【二グルス】に戻ってきた。すると、第1風扉は、ロックがかけられ、タッチしてみると【攻略済み】と書いてあるだけであった。
そしてその夜は、打ち上げということで酒屋で宴会をした。他のプレイヤーの人達から一緒に酒を飲もうと誘われて、これでも俺は一応中学生だから酒は飲めないと言ったが、警察や年齢制限のないこのWGOでは酒を飲んでも大丈夫だった。
ある人は、芸をしたり、この世界について話したりしていた。
「あの、カナタさん。お願いがあるんですが...」
「どうした?エミリン。」
「えっと、その...」
「ん?」
その時、その少女は俺の手を両手で握りこう言った。
「一緒のパーティになってくれませんか?」
少し冗談か何かかなと思ったが、彼女は真剣にこちらを見ていた。
「え?あぁ、いいよ。」
「ほ、本当ですか?」
「あぁ、そろそろ誰かとパーティ組むのもいいかなと思ってさ。それに君と組めるのなら光栄だよ。」
彼女は少し恥ずかしくなったのか、急いで手を離し、後ろを向いてしまった。
「ぁ、ありがとう...ございます。」
彼女の耳が少し赤くなっていたのは気のせいだろうか。そんなこんなでこのWGOでの3日目が終わった。