第10話 【ウルフ狩り】
ー二グルス付近 森ー
俺達が森に入ってきた途端、ウルフの群れが襲いかかってきた。腰から【フレイムソード】を抜き、思いきり横に振りながらこう言った。
「【フレイムカッター】!」
瞬間、赤い斬撃がまっすぐ飛び、見事にウルフ達5体に命中した。「キュン」と犬の弱ったような声を出し、燃え上がり、煙になって消えていった。
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congratulation!
G:2500
ドロップ:ウルフの皮×3
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「あれ、Gのドロップ量が上がってます!」
「おぉ!多分一緒のパーティだから俺のSupport skillが反映されたんじゃないか?」
「そのようですね。そしてドロップがウルフの皮3つ。」
2人はそれぞれアイテムでウルフの皮を探した。俺はしっかりウルフの皮を3つ持っていたがエミリンの方はどうだろうかと思い、エミリンを見てみたところ、彼女は...
「私はありましたがカナタさんはありましたか?」
と言ってきたので俺は「うん」と返した。つまり二人合わせて一気に6つもゲットしたということだ。
パーティを組む時、説明であったがパーティの最大数は7人まで、8人以上になるとギルド扱いになってしまうようだ。そして昨日の木の棍棒がドロップした時、他のプレイヤーに確認してみたが、俺しかそのアイテムはドロップしてなかったようだ。つまりギルドだとGとドロップした物は別々だが、パーティだと報酬は同じ数のGとドロップで、スキルも反映されるということだ。
「なるほど...」
「どうかしましたか?」
「あぁ、ちょっと分かったことがあってだな。」
俺はエミリンに今考えてたことを説明した。エミリンは少し難しそうな顔をしつつも理解したようだ。
「なるほど~、ん?じゃあSupport skillって同じ類のを数人が持ってたら効果は倍増するんですかね?」
「どうだろう...ちょっとやってみるか。エミリンってスキルポイントいくつか残ってる?」
「はい、いくつか残ってます。」
「ならSupport skillから【Gブースト(小)】を選んでくれ。」
「わかりました。」
エミリンがスキルを習得したのを確認して、メニュー欄からパーティ→パーティ情報→効果を見てみると、
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パーティ効果
ドロップするG×100
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になっていた。そして俺も【Gブースト(小)】を習得してみて、もう1度確認すると、
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パーティ効果
ドロップするG×200
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「おぉ、同じスキルでも他のプレイヤーなら倍増するんだな!」
「本当ですか!?良かった~」
「それで【Gブースト(小)】の効果は多分2倍だから50×2×2で今は200倍になってるよ。」
「おぉ、凄いですね!」
そんな事を話つつ、俺達はウルフをひたすら狩り続けた。茶色のクエストは3つ全て達成し、報酬が送られてきた。緑色のクエストは一つ目のウルフの皮は集まってもう大丈夫だけど、もう一つのウルフのボスの牙はまだゲット出来ていない。
「ウルフボスの牙ってやっぱりレッドウルフを、倒さないとダメなのか。」
「レッドウルフってどこにいるんですかね。」
「もしかしたら洞窟か洞穴あたりにいるかもな。洞窟とか洞穴は狼の住処だったらしいから、意外といそうなんだよなぁ。」
すると、エミリンはマップを開き何かを見つけたらしく指を指しながらこう言ったこう言った。
「私たちの現在地はここです。そしてここから5分ほど行くとゴツゴツした岩山があります。なのでここら辺に洞穴があるんじゃないでしょうか。」
「おぉ~なるほど。」
というわけで俺達はこの岩山に向かって歩き始めた。
「それにしてもウルフの数が尋常じゃないな。さっきからどんどん出現率が上がってるような。まぁそれはそれでレベル上げになるからいいんだけど。」
「ですね。それに出現率が多くなっているという事は、どんどんレッドウルフに近づいている証拠ですよ。」
「やっぱりそうなるのか。」
ー4分後ー
「洞穴は見つからないな」
「か、カナタさん!こっちに来てください!」
「どうした?」
エミリンが慌てた様子で俺を呼んだ。そして俺達は見つけてしまったのだ。
第2の風扉を...