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光の勇者と光の巫女  作者: プフル
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修行&勉強

ブレア「さて、コル爺のおいしい夕飯も頂いてお風呂も済ませたことですし、少しだけでもお勉強会といきましょうか」


レナード「うっす」


エル「はい!」


ブレア「部屋は…居間は騒がしいですからやめたほうがいいでしょうね」


レナード「俺の部屋でいいのなら使っていいですよ」


ブレア「ではそうしましょうか」


マーガレット「あ、わたしも行くわ」


ハイドン「じゃあ俺も。どうせ暇だし」


ブレア「…邪魔だけはしないようにしてくださいね」


マーガレット「はいはい」


ハイドン「うぃうぃ」


ダンテ「いってら~」



レナード達三人は何故か着いてくるマーガレットとハイドンと共にレナードの部屋へと移動した

レナードとエルは昼間の買い物で紙とペンを大量に買い込んでおいたので、それを使って勉強することになっている



ブレア「さて、では何から始めましょうかね。文字の読み書きはお二人共大丈夫ですか?」


レナード「俺は大丈夫っすよ。親父から最低限のことは出来るようになっておけと叩き込まれていたので」


エル「私も大丈夫です。流石に貴族の娘ですし」


ブレア「そうですか。では…」


マーガレット「はい!先生!」


ブレア「……。なんでしょうか?」


マーガレット「まずは国のことについての講義がいいと思います!」


ブレア「…まぁ確かに国の成り立ちなどは必要なことですが…」


ハイドン「はいはい!俺もマーガレットちゃんに同意します!」


エル「ちゃん付け…」


マーガレット「え…きも…」


ハイドン「何でか女の子って大概俺の敵だよなっ!」


ブレア「はいはい、そこまでです。ではこの国、シャガール王国のことについてまずは勉強しましょうか」


エル「はい」


レナード「お願いします」


ブレア「ではお二人はこの国についてどこまで知っていますか?」


レナード「800年前に当時の王であるカラヤン王が周囲の小国を束ねて建国」


エル「当初は大きな力も領地も持たなかったものの、圧倒的なカリスマ性を誇ったというカラヤン王の下、豊かな土地に努力をたゆまない民、そして精鋭ばかりと言われた騎士団によってめきめきと国力を伸ばしていき、100年あまりで三大国の一つとなるまでになった」


ブレア「そうですね。大雑把にはそんな感じです。絵本などでもそう書かれていることでしょう」


マーガレット「詳しく言おうとしたらキリないしね。そんくらい知ってればまぁいいわ」


ハイドン「騎士団なんかはさらに力をつけて今でも存在してるがな」


ブレア「まぁそうですね。では三国戦争のことは?」


レナード「それ俺あんまり知らないんすよね」


エル「今からおよそ400年前、精鋭の所持者ホルダーを数多く有する、最大の国シャガール王国、魔術を開発し、力を大きく伸ばしたゼノン王国、人族以外の種族も多種多様に住み、他の2国に比べれば小さいが戦闘力は高いゲバラ王国。この三国の間で起きた史上最大にして最も長期に渡った戦争」


ハイドン「戦争が起こった原因は資源の奪い合いと言われているが、実のところは未だハッキリしていないという謎の大戦争だな」


ブレア「はい。最も有力な説としては、土地の性質上資源の少ないゼノン王国が魔術を開発したことで資源を求めてシャガール王国へと侵略。2国の争いに乗じて漁夫の利を得ようとしたゲバラ王国もそれに参戦。しかしゼノン王国もゲバラ王国も予想以上の力を持っていたシャガール王国に苦戦。戦いは泥沼と化します」


レナード「魔術…。噂でしか聞いたことがないな…」


ブレア「魔術は我々所持者ホルダーとは違い、努力と才能次第では究極的には6属性全てを扱うことも可能です。さらに所持者ホルダーが大気中のマナを取り込み、それを使って能力を発動させるのとは違い、魔術は大気中のマナに直接干渉して発動させます。なので魔術師がマナ切れになることはまずありません」


エル「何それ…。めちゃくちゃ強いじゃないですか…」


マーガレット「ところがそうでもないのよ。魔術ってのはそもそも1属性の修得ですら膨大な努力と時間を必要とするらしいわ。凡人では1属性の修得に何十年とかかるって言われてるの。加えて、光と闇はさらに修得が難しい。だから、そもそも魔術を扱えるようになること自体が相当に大変なのよ」


ハイドン「さらには1属性単体の出力は所持者ホルダーよりもかなり低い。だから、火の所持者ホルダーと火の魔術師が戦ったら、熟練度も影響はするだろうが、まぁまず所持者ホルダーが勝つだろうな」


ブレア「とまぁそんな感じで良いところもあれば悪いところもあるのです」


レナード「とすると、その魔術師ってのはかなり少ない…のか?」


マーガレット「そうよ。確かこの国、シャガール王国では100人ほどだったかしらね。彼らは王都にしかいないわ。魔術は突発的に使えるようになるなんてものではないから、修得しようと思えば王都にある魔術協会に入るでもしないと無理だもの」


エル「そうだったんですね…」


ブレア「少し話が逸れてしまいましたね。話を戻しましょうか」


レナード「そうっすね。状況から見て戦争はシャガール王国と他2国の間で起きてたってことなんすか?」


ハイドン「いや、そうでもねぇ。ゼノン王国とゲバラ王国も幾度と無く衝突していたって話だ」


ブレア「これは様々な文献にも残ってるので事実でしょう」


エル「ゼノン王国は大陸の北一帯、シャガール王国は中央から南にかけて、ゲバラ王国は東一帯を領地としているので、シャガール王国は挟まれる形となる。これが地力では圧倒的な力を持つシャガール王国が攻めに出られなかった要因だって聞いたことがあるのだけれど…」


ブレア「その通りです。流石のシャガール王国も三大国の一つを制圧しようとすれば相当な戦力を一方に集中的に投下せざるを得ません。しかしそんなことをしてはもう一方の国に自国がやられてしまいます。なのでシャガール王国はひたすら守りに徹し、資源の豊かさに物を言わせて超長期間による消耗戦に移りました」


エル「なるほど…」


レナード「確か戦争は50年続いたって話だけど…その泥沼状態が50年も続いたってことなんすか?」


ブレア「膠着状態が続いたのは正確には40年ほどですね。最初の5年はまだ激しく争っていたので。そして最後の5年は…」


エル「三英雄の台頭、ですね」


ブレア「その通りです」


レナード「それなら俺も知ってます。シャガール王国の闘神・アムンゼン、ゼノン王国の賢者・ヒルベルト、ゲバラ王国の巫女・モネ。戦争を終わらせた英雄達ですよね」


ブレア「彼らは他者とは隔絶した圧倒的な力を持っていたと伝えられています」


マーガレット「戦争が始まって45年、三英雄の一人、熟練度100『闘神』を扱う光の所持者ホルダー、アムンゼン・ディバーの台頭」


ハイドン「それに続くように賢者と呼ばれる6属性全てを扱う天才魔術師、ヒルベルト・ヒッチコックも名をあげる」


エル「そして…光の所持者ホルダーにして唯一『浄化』の力を持っていたという光の巫女、モネ・メルセンヌの名が全大陸に知れ渡った」


ブレア「彼ら3人は最初は出身国の違いもあり、最初は敵同士でした。そして戦争が始まって48年、当時既に最強と謳われていた二人、アムンゼンとヒルベルトの直接対決が三国の境界にて遂に起こりました」


マーガレット「二人の戦いの爪あとは今でも残ってるわ。あの悲劇の戦争を忘れないためにってね」


ブレア「二人の戦いは丸一日続いたと言われています。そして、最後は二人同時に倒れた、と」


エル「…」


ブレア「しかしその後、その場にモネが現れました。二人は既に満身創痍で身動きも取れないほど疲弊していました。これならば戦闘力を持たないモネでも殺せてしまいます。しかし…モネは『浄化』の力を使い、彼ら二人の傷を癒しました」


レナード「『浄化』ってのは治療の能力なんすか?」


ハイドン「いや、治療は『浄化』の能力の一つだと言われてる。『浄化』の力についてはまだ不明なことが多い。なにせ、モネ以降『浄化』の力を持ったやつは現れたことがねぇからな」


ブレア「モネは治療を済ませた後、二人に訴えました。私達でこの愚かな戦争を集結させよう、と」


レナード「それが…三英雄の起こり…」


ブレア「はい。そして彼らと共に戦う道を選んだ十数人ほどの精鋭もそれに加わり、彼らは自らを『終わらせる者達エンディーズ』と名乗りました。かれらエンディーズの活躍により、50年続いた戦争は遂に戦争は幕を下ろしたのです」


エル「それが三国戦争なんですね…」


ブレア「…さて、今日はこのくらいにしておきましょうか。まだ二人は疲れが残っているでしょう。明日のためにも今日はゆっくりお休みになられてください」


エル「ありがとうございます。そうさせてもらいます」


マーガレット「私も寝ようっと。ふぁーあ」


ハイドン「金無くなってきたから明日は俺も働こうかな~」


ブレア「あなた達ももし手が空くようでしたらレナードの修行に付き合ってやってくださいね」


マーガレット「おっけーおっけー」


ハイドン「暇だったらな~」


レナード「よろしくお願いします」


ブレア「ではおやすみなさい」



初日の勉強会はこれにて終わり、皆解散となった

自室に一人残されたレナードはベッドに横たわり、眠りに落ちつつも、これからの日々に期待と不安を募らせずにはいられなかった


―――――――――――――――――――


ダンテ「おっし、やるぞ」


レナード「うっす!」



翌朝、レナードとエルの修行が始まった

エルは屋敷内でコルトの指導の下家事に勤しみ、レナードは庭で能力の修行である



レナード「初日はダンテさんなんですね」


ダンテ「俺以外誰もいねぇからな。全員仕事だ」


レナード「ハイドンさんやマーガレットさんも?」


ダンテ「二人共金がねぇとか言ってな」


レナード「は、はぁ…」


ダンテ「さて、まずお前がやるべきことは『まとい』の練度を上げることだ」


レナード「なんでですか?」


ダンテ「『獣霊』を修得するためだ。そもそも『獣霊』が何なのか、どうやれば修得できるのかとかは教えてもらったか?」


レナード「いえ、まだです」


ダンテ「ったく…まずそれを教えてやれよ。仕方ねぇ。まずは『獣霊』がどんなもんなのか説明してやる」


レナード「うっす」


ダンテ「『獣霊』ってのは自らの肉体に獣霊と呼ばれる精霊を宿すことを意味する。んで、その獣霊を宿すにはとある場所に行かなきゃなんねぇ」


レナード「とある場所?」


ダンテ「聖地フォレストクローク。ありとあらゆる死者の魂が集結すると言われてる大樹のある森だ。精霊ってのは強い個体が死してなおその強力な力を魂に宿し、存在していることを指す。そして、その魂を使役することを『獣霊』と呼んでいる」


レナード「つまり、『獣霊』を扱えるようになるには…」


ダンテ「その聖地に行くことが条件になるな」


レナード「なるほど…。だから一人で修行してても限界があるのか…」


ダンテ「まぁごく稀にだが、精霊の中でも一際強い個体は聖地から離れることもあるらしい。可能性は限りなく低いが、運よくその精霊と出会い、使役することが出来れば聖地には行かなくても『獣霊』を修得することは出来る」


レナード「ちなみにそうやって『獣霊』を修得した人は何人いるんすか?100人に一人とか1000人に一人とかって感じですか?」


ダンテ「俺が知る限りでは三人しかいねぇ。三英雄の一人のアムンゼン、6代目騎士団団長、それと14代目騎士団長、つまり、現騎士団長のジークっていう爺さんだけだ」


レナード「確か騎士団長って…」


ダンテ「歴代全員熟練度100だ」


レナード「つまり全員熟練度100到達者ってことか…。そりゃ聖地に行かずに『獣霊』を修得するなんて可能性、無いにも等しいっすわ…」


ダンテ「ま、聖地には結構簡単に行けるから心配すんな。それよりも、獣霊を使役するにはそれ相応の肉体が必要となる。精霊ってのは元々強い肉体を持っていたやつらばかりだからな」


レナード「そのための『まとい』の修練ってことか…。じゃあ、具体的にはどうやって…?」


ダンテ「簡単だ。ひたすら『まとい』を使って戦う。それだけだ」


レナード「え…」


ダンテ「戦い相手は俺がやってやる。明日以降は他の誰かだな」


レナード「わかりました。ではお願いします」


ダンテ「おう。で、お前は剣を使うんだな?」


レナード「あ、はい。まぁ一応っすけど」


ダンテ「俺も剣使いだからその方が武技も教えられて丁度いい。さぁ、剣を抜け」


レナード「武技…?」


ダンテ「後から簡単に説明してやる。時間は有限だ。詳しいことが知りたかったら夜にブレアに教えてもらえ」


レナード「…うっす!」


ダンテ「いくぞ!構えろ!」



修行内容はいたって簡単なもので、レナードは拍子抜けしてしまった

なんだ、そんな簡単なものなのか、と


しかし、レナードはすぐにこの考えを正すことになった

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