運命の出会い
初です
拙い文章になるかと思いますがよろしくお願いします
レナード「おい待てって!また領主様に怒られるぞ!」
エル「大丈夫よ!森に入らなければ問題ないわ!」
「あらあら、またやってるわね」
「エル様に翻弄されるレナード、もはや日常の一部だな」
「ふふ、微笑ましいことじゃないか」
エルは毎度毎度こうだ
俺の話を全然聞こうとしない
あいつも俺ももう17で立派な大人
いい加減大人の女性としての慎みを持ってもらいたいものだ
とレナードは心の中で文句をたれる
エル「早くおいでー!あんたの両親に言いつけるわよー!無理やりわたしを連れ出したって!」
レナード「はぁ!?お前が俺を無理やり連れ出したんだろうが!」
エル「わたしの言葉とあんたの言葉、どっちを信じるかしらねー?」
レナード「ぐぬぬぬ…!この性悪女め!」
エル「あはは、性悪で結構よー」
くそ、さっさと捕まえて領主様の家に蹴り込んでやる
俺はまだ家の仕事が残ってるんだ
レナード「光よ…!」キィィン
エル「あ!ちょっと!それズル…」
レナード「ふっ!」ダッ
先ほどまでとは倍ほども違う速度でエルに迫り、すぐに捕まえる
エル「あーもう、ずるいわよ!『まとい』使うなんてー!」
レナード「はっ、何とでも言え!俺はこれを習得するのに5年もかかったんだ。文句は言わせん。さぁ戻るぞ」
エル「わたしだって光のホルダーなのにぃ…この卑怯者ー!」
レナード「だったら『まとい』が使えるようになるまで修行するんだな。俺は5年も修行してようやく修得したんだ。てか卑怯者とかお前に言われたくないわ!」
数十人に一人、生まれながらにある特殊能力を持つ者がいる
彼らは俗に所持者と呼ばれる
彼らはそれぞれ火、水、風、雷の基本4属性か、闇、光の上位2属性のどれか一つを持つ
それらの力をある者は日常生活に役立たせ、ある者は戦闘に使う
大気に含まれるマナを目をゲートとして取り込み、体内に溜め込む
そのマナを今度は目のゲートから放出させる要領で能力を発動させているのだ
これによって能力を使用時は目に様々な変化が現れる
例えばレナードの使った『まとい』では目に光が宿る、などだ
能力は鍛えれば鍛えるほど強力になり、レナードが使った『まとい』ようにマナを目から身体に流し込み、身体能力を上げることも可能
ただ、日常生活では特に鍛える必要もないし、修得するのに時間がかかることもあってほとんどの人は火が少し出せる・それを操れるとか、小さな風を起こせるとかの域を出ない
「お、レナードがエル様を捕まえたようだぞ」
「今日はあんまり時間がかからなかったな」
エル「レナードが『まとい』を使ってきたのよ。みんなずるいと思わない!?」
「『まとい』ねぇ…」
「この村で使えるのはレナードだけだしな」
「ずるいと言われれば…まぁずるいのか?」
レナード「ずるくない。5年の努力の賜物だ」
「ははは、それは違いない」
「エル様、どうやら今日は堪忍した方がいいみたいですぞ」
「ですな」
エル「むー!」
「そういえばまた物をなくしちまってよ」
「またか?ここ1ヶ月で3度目じゃないか。流石に無くし過ぎだろう」
「自分で自分に呆れるよ…」
膨れっ面で領民達を睨んでいるエルをよそに領民達は会話に戻ったようだ
レナード「俺はまだ家の仕事が残ってるんだ。それが終わるまで待てって」
エル「…それが終わったら遊んでくれる?」
レナード「お前も勉強しろよ…。領主様から言われてるんだろ?」
エル「じゃあレナードが仕事してる間は勉強する。終わったら遊ぼうよ!」
レナード「はいはい。終わったらなー」
17になってこの有様だ
本当子供っぽさがいつまでも抜けない
領主様、育て方間違ったんじゃないっすかねぇ
まぁ、それがこいつの可愛いところでもあるんだが…
憎めないやつだ、とレナードは無意識にエルを見つめていた
エル「…なに、こっちずっと見て」
レナード「ん…なんでもねぇよ。ほら、いくぞ」
オレンジ色の短髪に見て分かるほどに鍛えている身体、身長は170cm強といったところだろうか
そんな17歳の青年、レナード・シルダはここシャガール王国ウェーバー領のダフト村に住む一村民だ
そんなただの平民であるレナードとは違い、服装や気品が明らかに上級のものと見て取れる身長160cmほどの少女、エル・ウェーバー
もう察せるだろう。そう、彼女はここら一帯を治めているスウィフト・ウェーバー領主の娘である
何故身分が大きく異なるレナードとエルが一緒に遊んでいられるのか、と言えば一重に領主のスウィフト様とその妻であるサティ様がいい人過ぎるからであろう
ウェーバー家は両親と息子、それに娘の4人家族だ
みんながみんな勤勉で頭がよくまわり、人望も厚い
それは領主であるスウィフト様は当然のことながら、妻のサティ様や長男のボルタ様も例外ではない
だがエル、こいつだけは違う
はっきり言って馬鹿だ
んでお転婆娘だ
だが妙なところで頭の回るやつでもある
とレナードはエルのことを評している
ボルタ様がいる以上、跡取りという点ではまず心配ないだろう
ボルタ様はとてもしっかり者で、この人に任せておけば心配ないと思えるほどだ
今も勉強のために他の領地や帝都などを飛び回っているらしい
だが、だからこそだろうか
スウィフト様とサティ様はエルを甘やかし過ぎた
俺とエルが5歳の時に始めて会って以来、勉強が疎かになっても咎めず、俺と遊ぶことを許可している
俺の両親なんかは初め領主様の娘様と遊ぶなんて恐れ多い、とまぁ普通の反応を示していた
だがスウィフト様は
「どうかエルと一緒にいてやってほしい、この村で同年代の子はレナード君だけだ。エルは家にいるといつも寂しそうにしている。私も妻も、ボルタも忙しい身だから構ってあげられない。親として不甲斐ないが、どうかエルと仲良くしてあげてほしい。レナード君といる時のエルはとても楽しそうだ。だから、どうかお願いいたします」
と、俺の両親に頭を下げる始末だ
領主様にそこまで言われて断れるはずもなく、現在に至る
―――――――――――――――
エル「勉強つまんないなぁ…」
ウェーバー邸の2階、階段から3つ離れた部屋で一人机に向かうエルはため息をつきながら窓の方をボーっと見ている
勉強すると言ってこれである
地頭はそれなりに良いのにも関わらず、ほとんど勉強をしてこなかったので機転や発想はいいが基本は馬鹿というなんとも残念な仕上がりになってしまったのである
エル「レナード仕事が終わるのは3時頃って言ってたな…あと2時間もある…はぁ」
「――、―――?」
「――!?―――――!!」
「―――。」
エル「ん?なんか庭が騒がしい…」
お客様だろうか?
とエルは机に突っ伏していた顔をのろのろと上げる
スウィフトを訪ねるお客さんは結構いる
1週間に1度来るか来ないかの頻度だ
領主の大事な仕事の一つが客人もてなしにあると言っても過言ではない
エル「ちょっと気になるけど…どうせまた難しい話してるだけなん…」
そう言いかけてまた机に頬を近づけようとしたその時
バァーン、とものすごい音がして思わずエルの全身が驚きで跳ね上がる
「こんちわーっす!!!『暴王の城』でーっす!依頼を受けて参上しましたよーっと」
「ダンテさん!!礼儀とか以前の問題です!人の家のドアを蹴って開けるとかあんた人として最低だ!」
「おう、自覚してる」
「あぁ、もう!」
エル「な、なに…?なんなの?」
大きな音のあとはこの部屋まで届く大きな声が二つだ
ま、まさか客人じゃなくて強盗…!?
と不安がエルの頭をよぎる
エル「ど、どうにかしてお父様とお母様と逃げないと…!」
ここで一人で逃げようとしない辺りがエルという少女の人の良さを表している
だがそんなエルの心配はすぐに杞憂に終わる
スウィフト「お待ちしておりました、ダンテ様、ブレア様。王都からの長い道のりお疲れでございましょう。お茶を用意しておりますので、どうぞ中へお入りください」
とスウィフトがいつも通りの声でそう言うのが聞こえた
ブレア「申し訳ありません。このような登場の仕方で…。この馬鹿にはきつく言っておきますので…」
ダンテ「お前は俺のお袋か」
ブレア「アンタは今は黙っててください!」
と、先ほどの二人の声も続いて聞こえる
お父様の反応を聞く限り強盗でなく、普通に客人であるらしいと理解したエルは安堵の息をもらす
だがそうなると次はどのような人物が来たのか、と気になってしまうのがエルという少女だ
エル「勉強なんてしてる暇はないわ…!」
レナードが聞いたら憤慨しそうな発言の後、エルは物音を立てないように自室のドアを開け、廊下へと繰り出す
目標は玄関ホール
ふっ、余裕だぜ
と、わけの分からない余裕を感じてエルは忍び足で1階に続く階段へと向かう
ダンテ「あー、そういうもてなしとかはいいや。さっさと仕事の話をしようや」
ブレア「そのためにも話し合う場が必要でしょうが!んでそのためにわざわざスウィフト様がお茶を用意してくださってるですよ!察せよ!」
スウィフト「は、はは…」
珍しく父親の困惑したような声が聞こえる
これは面白いことが聞けそうだ、とエルは興奮度を増していく
ブレア「とにかく行きますよ。せっかくおもてなしをして下さっているのにそれを断るなんて…無礼もいいところです」
ダンテ「へいへい、分かりましたよー」
スウィフト「で、ではご案内いたします…」
階段中腹、玄関ホールを見渡せる位置まで来たエルは下を見下ろす
後ろには大きな窓があり、そこから差し込む光で玄関ホールは明るく照らされている
下には父親の他に、黒髪で細い剣のようなものを腰にぶら下げているおじさん臭さがにじみ出ているような人が一人、そのすぐ傍で疲れた様子の長い剣を背中に携え、銀髪に眼鏡をかけた好青年といった人がもう一人
エルは彼らを見てほー、と意味もなく息を漏らす
彼らはどうやら応接間に案内されるようだ
客人が来ると決まってまずその部屋に案内していることはエルも分かっているので、ばれないように身を隠しながらついていく
ブレア「ん?」クルッ
エル「やばっ…!」バッ
ブレアと名乗った男性が突然エルの方を向くので慌てて身をかがめ、下からは見えないようにする
まさかばれた…!?とエルは緊張感に包まれる
スウィフト「どうされました?」
ブレア「…いえ、なんでもございません」クルッ
…どうやらばれてはいない様子
緊張から開放されたエルはその場にへなへなと力なく転がる
エル「あ、危なかったー…!でもわたし足音とかなんも立ててなかったはずなんだけどなぁ…。なんであの人気付いたんだろ?」
疑問は解けないが、エルは今はそんなことはどうでもいいかと頭を左右に振り、応接間の扉に張り付いて中の声を聞こうとする
スウィフト「妻のサティです」
サティ「この度は依頼を受けていただき感謝いたします」
ブレア「いえ、領主様の依頼、引いては騎士団からの依頼でもありますからね。報酬に加えて騎士団に借りを作れたと思えばお釣りが出るほどですよ」
スウィフト「早速ではございますが依頼の内容を…」
ダンテ「なー、ブレア。お前らもうちょい騎士団と仲良くできんのか?」
ブレア「無理ですね。やつらはいつも私達の邪魔ばかりしてくる。ふっふっふ、今回の借りは何倍にもさせて返させますよ…!」
ダンテ「おーこわ。俺知らねーっと」
サティ「えっと…」
スウィフト「…あ、あの、よろしいでしょうか?」
ブレア「あぁ、申し訳ありません。今回の依頼内容ですね」
両親が揃って戸惑う様子など久しぶりに聞いたな、とエルは少しにやっとする
1年ほど前にいたずらをした時以来だろうか
また今度久しぶりにいたずらを仕掛けてみよう、と到底17歳に思えぬ思考をはしらせる
ブレア「私達が聞いている依頼では活性化した魔物の討伐、ということでしたが…」
スウィフト「はい。ここ1ヶ月ほど何故か周囲の森の魔物が活性化しており、村の自衛団だけでは対処が間に合っていないのです」
サティ「既に村の作物や家畜、人的被害も出ております。幸い大怪我を負ったものは出ていませんが、それもこのままでは時間の問題かと」
ブレア「魔物の活性化…」
ダンテ「基本的に魔物は夜になると活性化するが、それとはまた別ってことだな?」
サティ「はい…。村の自衛団が調査しているのですが、理由はまだ判明しておりません」
スウィフト「こんなことは初めてでありまして…。正直、混乱しているのが現状で…」
ブレア「無理もない。魔物の活性化などそうそうあるものではありません。それこそ、マナの暴走や意図的に誰かが介入でもしない限りは、ね」
スウィフト「村の自衛団だけでは魔物を追い払うのが精一杯でして…。そこで帝都の騎士団に依頼をしたのですが…」
ダンテ「騎士団は今忙しいからなぁ…」
サティ「はい。返事は決して良いものではなく…」
ブレア「そこで私達に声がかかった、というわけですね」
ダンテ「騎士団としても領主からの依頼を簡単に断るなんてことができるわけがないからな。代わりに俺らを向かわせたってことか」
ブレア「こう言ってはなんですが、私達はさほど忙しいわけでもありませんしね」
ダンテ「ギルドとしていいのか、それ」
ブレア「アンタが言うな!誰のせいだと思ってるんですか!!アンタやハイドン、マーガレットが各方々で問題起こしまくってて印象が最悪だからでしょうが!!!」
ダンテ「まぁまぁ。そんな怒んなって」
ブレア「あー、もう!!!」
これは何かのコントだろうか?
エルすらも困惑した表情となっていた
だが聞き逃せないことも聞いた
森の魔物が活性化している?
そんなこと聞いたこともないことだった
だから先日森に入った時に厳しく怒られたのか
スウィフト「あなた方には魔物の討伐、及び沈静化を依頼したい」
ブレア「ん、んん!はい、承知いたしました。その依頼、正式にお受けいたしましょう」
サティ「あ、ありがとうございます!」
ブレア「報酬は依頼書の通りでいいとして、他に何かありますでしょうか?」
スウィフト「我々としては特に何もございません。報酬もきちんとお支払いいたします」
ブレア「結構。では私共は早速調査に向かいますので、一旦これで失礼いたします」
サティ「宿の方は村で一番のものを用意させましたので…」
ブレア「あぁ、いえ大丈夫だと思います」
サティ「え?」
ブレア「恐らく今日中に片付くと思うので」
スウィフト「きょ、今日中…!?」
今日中…!?
エルは玄関ホールの時計を見る
既に時刻は昼を過ぎており、太陽も徐徐に傾き始める時間だ
今日はもう残り半日しかないと言うのに…
村の自衛団が1ヶ月かけて解決できなかった問題をたった二人で、しかも数時間で解決するなど本当に出来るのだろうか?
と、足音が近づいてくるのが聞こえ、エルは思考を一旦やめて急いで2階の階段へと向かう
応接間から出てきた二人はそのまま玄関へと向かい、外に出て行ってしまう
ダンテ「取り合えず村を見て回るか」
ブレア「そうですね。私達の考えが正しければ恐らくどこかに―――」
二人の会話が聞こえなくなり、エルも一度部屋に戻った
これはすごいことを聞いてしまった
レナードに今すぐ伝えなきゃ、とすぐに着替えと支度を済ます
両親に見つからないように玄関を出てすぐにレナードの家へと向かい、走る
―――――――――――――――
エル「レナード!私すごいこと聞いちゃった!!」
レナード「うおっ!?エル…!はぁ、俺はまだ仕事があるって言っただろう…」
デニソン「おや、エル様ではないですか」
エル「こんにちは、デニソンおじさん」
デニソン「はい、こんにちは」
レナードは村唯一の鍛冶屋の一人息子だ
父親のデニソンから技術を教え込まれ、現在は簡単な道具や剣ならば作れるほどに成長している
なにより目利きでは父親にも劣らぬものがあり、本人の武器趣味もあって剣などの知識は既に父親を超えていると自負している
ただこんな村では剣など作っても使う場面がほとんどなく、主に作っているのは包丁や斧などの日常生活で使うものばかりだ
それでもレナードは文句一つ言わずに仕事をしている辺り、真面目さがよく分かる
レナードの両親も自慢の息子だと村で言いふらすほどだ
本人は恥ずかしいから辞めろと言っているのだが…
エル「ってそれどころじゃないの!今ね、この村にギルドの人が来てるんだって!!」
レナード「は?ギルド?」
エルは家で盗み聞きしたことを全てレナードに伝える
レナード「お前盗み聞きなんてすんなよな…」
エル「えへへー、好奇心には勝てなかった!」
レナード「はぁ…。で?それを俺に伝えてどうしようってんだ?」
エル「見に行こ!」
レナード「は?」
エル「魔物も、ましてやその討伐なんて始めて見るじゃん!」
レナード「だからって…はぁ…」
レナードは呆れの溜め息を吐く
そんなもん危険だから駄目に決まってるだろ、と言おうとするが
エル「ギルドの人達、なんか見たことない剣もってたよ」
レナード「」ピクッ
エル「一人は細い直剣みたいなやつで、もう一人はなんか長い剣を背負ってたを」
レナード「」ピクピクッ
エル「あー、気になるなぁ…とっても気になるなぁ…」
レナード「ぬ…」
よし、もう一押し、とエルはさらに追撃を加えようとするが
デニソン「レナード」
エル「!」
レナード「親父…」
デニソン「危険だ。辞めなさい」
く、ここで伏兵か!
とエルはまずいと思ったのか慌てだす
デニソン「エル様もお止めになってください。スウィフト様とサティ様がご心配されます。先日森に入った時も怒られたでしょう」
エル「う…」
レナード「そう…だな…。エル、今回は諦めろ」
レナードもすっかり反対派になってしまったようだ
レナード「今森に近づくのは危険すぎる。最近自衛団のみんなを見ないと思ったら、そんなことになっていたとはな」
デニソン「子供達には内緒にしていたが、大人たちはみんな知っていた。お前もエル様も年齢では大人だが、まだまだ子供のうちだ。だから、教えなかった」
レナード「ああ…分かってる」
エル「…私、帰るね」
レナード「エル…」
もはやレナードを同行させるのは無理だと判断したエルは素直に退散するのが吉だと踏み、扉へと向かう
エル「お邪魔しました、デニソンおじさん」
デニソン「気をつけてお帰りください。レナード」
レナード「ああ。家まで送るよ」
エル「いや、いいよ。そんくらい一人で帰れる」
そう言い残してエルはレナードの家を駆け足で出て行く
今家に戻って両親に捕まれば十中八九今日はもう開放してくれないだろう
レナードが着いて来れば捕まる可能性も高い
こうなったら一人でも行く、とエルは決心した
そして夕方
事態は動きだす
感想乞食してもいいですか?w
感想いただけたら嬉しいです^^