表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/66

第五十二話 ガッツの塔1階

 草原にガッツの塔はたたずむ。

 外壁には光の走るラインが通っており、どこか近代的なふんいきだ。

 光を取り入れる部分があり、中も暗くはなさそうだ。


「誰が。なんのために。どうしてこんな場所に建てたんだろうな」

「さー」

「しかも、二本も。不思議じゃのう」

「あっ。そうです、そうです。ムゴワの中身をヤキソバさんに渡さないとデス」


 テッシちゃんは、魔輪ムゴワを取り出した。


「また、箱を使うことになるとは……」


 預けにくい物も、持ってきているから。

 それを入れるために、箱は持ってきていた。

 中身は、ほぼカラだったが。


「活動不能かいふく薬は五本わたすよ。こっちも五本。足りるか?」

「どっちかのパーティだけ、沢山つかうとかになったら、五本じゃ足りないのう」

「まあテレポあるし~。いざとなったら、帰ればいいよ~」

「相手が飛んで逃げるの前提なら、片方だけでも塔に登るの失敗したら、クエ失敗なんだからね? 絶対失敗しないでねお兄ちゃん」

「できるだけ頑張るわ」俺は言った。


 自分は、絶対成功すると思ってるのが、妹らしいな。

 妹は左の塔、俺は右の塔に入ることになった。

 スタートダッシュといわんばかりに、妹は走っていった。

 続くテッシちゃん。


「俺たちも行きますか」

「了解じゃ」

「は~い」


 俺たちの方も塔の中に入った。


「ちょっとステータス確認したいので、武器を抜いてもらって良いですか?」


 みんなは武器を抜いた。


 ヤキソバ LV二六 ショウニン

 HP 五九六〇/ 五九六〇 BP三四六〇


 カゲヤマ LV二六 オンミョウジ LV二六 ニンジャ

 HP 五七〇〇/ 五七〇〇 BP三二〇〇


 ウェイブ LV二五 デリーター

 HP 五五〇〇/ 五五〇〇 BP三五〇〇


 デリーター?


「すいません。デリーターってどんなクラスです?」

「説明するのめんどくさい~。戦闘になれば分かるよ~」

「それもそうじゃのう」


 おいおい。

 カゲヤマさん納得しちゃったよ。

 いきなり強いやつが、出なきゃいいけどな。

 歩きながら話す俺たち。


「ウェイブさんふつうにレベル高いですね。SP高くて、セレクターだってバレなかったんですか?」

「なんで知ってるの~? まあいっか~。SPを非表示にしてたんだよ~」


 そうなのか。

 ついでにギルドに誘ってみるか。


「俺のギルドに入りませんか? 全員セレクターで、バレても安心ですよ?」

「入る~」

「入っちゃった!」

「よろしくなのじゃ」

「よろ~」

「ウェイブさんって冒険者長いんですか?」

「五か月前にこの世界にきたんだよ~」

「わしもそうじゃ」

「俺もですね」


 みんな、俺と同じ時期か。

 異世界からきたってのは、ガイドブックの情報か?

 角を曲がると前方に敵。


 たかさ二メートルほどの樹木が、服を着て歩いていた。

 むこうはこちらに気が付いたようだ。


「ヤキソバって冒険者協会で、全然スキルチェックしないけど。新しいの覚えてるよ?」フェリリが言った。

「早くいえよ……今いうのかよ。っていうか。冒険者協会で、そういうことできるのかよ」

「ヤキソバ殿は、ほんとうに抜けてるのう……」

「いっちょ、やってみますか~」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ