第四十三話 マヤの自宅
「これ、セレクトアイテムなんですか?」
普通の腕輪に見えた。
「秘密にしてごめんなさいデス……実はいえなかった理由あるデス……」
「……なんですか……?」
「それは――説明書をなくしちゃったから……使い方がわからないんデス!」
「へーそうなんだ――って……えぇ……」
「本当にごめんなさいデス!」
テッシちゃんは頭を下げた。
「っていうか、説明書とかあったのかよ……」
「……ヤキソバ殿もそうなのかのう。困ったもんじゃ」
「いや、まだ、なくしたとは確定してないですよ――フェリリさん説明書どうしました?」俺はフェリリにたずねた。
「すてたナノ」
「なんでだよ! フェリリさん!」
「……なんでって『セレクターのひとく情報をまもるため』って、ヤキソバが捨てるよう指示したから……もう読んだのかと思って……ガイドブックと一緒に……」
「――そうでしたっけ……」
「――仕方ないなあ、生命力つかって調べるナノ」
「ありがとうございます」
「いや、調べるのは『テッシちゃんの方』ナノ……ヤキソバのはふつうに使えるからね」
「……わかってますよ!」
「いっとくけど、わしは説明書をなくしてないからのう……」
フェリリは巻物でしらべ、「出たナノ! あれー……?」
「……どうしたんですか?」
「なんか『編集中……』って出てるナノ……」
「……なんだよそれ……だれが編集してるんだよ……?」
「きっと、フェリリさんと同じ妖精さんデスよ」
「……埋めあわせに、カゲヤマさんの説明書みせてくださいよ!」
「なんでじゃ……しかたないのう。ちょっとだけじゃぞ」
みせてくれるのかよ。
カゲヤマさんはそでの中から、説明書をとりだす。
「わー、カゲヤマさんのそでの中、いろいろ入ってるっ!」
マヤさんはカゲヤマさんのソデの中に、頭をつっ込んでいる。
「あんまり見ないで欲しいんじゃがのう」
「いやー、ほんとすごいよ。これー」
「マジかよ」
俺はカゲヤマのソデの中を見ようとした。
「お、おぬしは見るんじゃないっ! スケベッ!」
「す、すいません……」
なんでだよ……。
「カゲヤマさんのセレクトスキル、すごいですよ。サブの成長率二倍ってあるデス」
「実はしってる」
「なんでデスか?」
「路地裏のときに調べたんだよな」
「そうだったデスか。あと潜在能力+二五ってあるデス」
えっ……嘘だろ!
「テッシちゃん、ちょっとみせて」
マジだ。
潜在能力+二五。
マジで書いてありやがる。
なんてこった……
「カゲヤマさんが、俺のアイデンデンティティをパクった……」
「なんでじゃ! 何のはなしじゃ!」
「俺、転生のときのステふりで、潜在能力に二〇ふったのに……」
「よくわからんけど、なんかすまんのう……」
「わたしはちゃんと、MP+一万に合うように、魔力と知力にふったもんねー」
「マヤさん、抜け目ないですね――、え?」
あれ?
ちょっとまて、今なんていった?




