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アナザーライン-遥か異界で-  作者: 伏桜 アルト
a dream of beginning [始まりの夢]
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再会ヘの歩み-18

 仮拠点まで戻ってきた。

 トレントの根っこ対策で石を敷き詰めて、その上に切り倒した木をスライスして並べて残りでてきとーに壁(廃材を地面にぶっさして土砂をかけただけのやつ)作っただけの場所。

 この十数日、何層かぶち抜いて降りてきたが変な階層に降りるとかなり状況が厳しいんでいい感じのとこで一度まともな拠点作ろうと言うことになったからここがある。


「さーてと」


 座り込んだクロードの膝の上に当たり前のようにハーピーが着陸。

 なんで俺は頭の上でクロードは膝の上?

 なんでよ。

 ……まあ頭の上で汁こぼされながらなんか食べるってことされたくないから、あっちに行ってくれるのは嬉しいんだけど。


 そんでもって、クロードが手を広げてバチバチと光が……。


「魔法使えたのかよ」

「だーめだ形になんね」


 今のバチバチしたやつなんだ。

 すごいノイズが出てたけど……。


「そ、それは」

「あぁこれか。重力崩壊」


 そういやこいつそうだった。

 ってことは……ん?

 重力って星の引力と遠心力の……あっれぇ?


「クロードほんとに重力使いか」

「正確には斥力と引力の操作」

「…………。」


 ガンマ線とか原子から陽子叩き出してぶつけたりとか……中性子で気づかないうちに――いやまて、重力崩壊つったなさっき。

 空間ごと消し飛ばされるな、下手なことしたらほんとに消される。


「この世界じゃ思うように使えねえな」

「異世界初めてじゃないパターンですかい」

「お前もだろ?」

「え?」


 ……いや?

 俺はこんなことになるのは初めてだ。

 記憶にない。


「お前一人で攻め込んで……やっぱいい」


 いったいどこの怪物と勘違いしてらっしゃるのでしょう、この死神様は。

 一人で攻め込むだって?

 俺は戦場で迷子になって殺されかける程度だ。

 不可能だねそんなことは。


「それよりどーすっかだな。ぶち抜いて降りるのは面倒だし、横ぶち抜くのは何でか出来ないし。お前焼けよ、最大火力なら太陽くらい余裕だろ」

「ムリムリムリムリ!」


 最大火力は……まあ、アレですよ。

 やった瞬間に気絶&蒸発で消滅コースですわ。

 デッドエンドのフラグを全力で取りに行くことになる。

 ほら、レイズとかあの辺の怪物クラスがやるなら別だけと、俺が太陽なんて……自殺でしかない。


「じゃあどーすんだ。下ぶち抜いても安全なとこに落ちる保証はねえぞ」

「えーっと……」


 どーっすかなーっと。

 思いついたのが爆破だけど……俺が思いつくことはデッドエンドのフラグを取りに行く行為だからなぁ。


「爆破……とか」

「よしやれ」


 一人離れたところに飛んで手を前に。

 空間が歪んだ……障壁魔法か。


「俺も入れろよ」

「悪いな、これ一人用なんだ」


 いやいやハーピーが入ってますけど。

 全然一人用違うよねそれ。


「……何でだよ」


 まあいい。

 遠隔起爆か時限式にすればいいだけのこと。

 ユグドラシルに触れて指向性爆破魔法を設置。

 すぐに木の壁の裏に隠れて起爆。

 ボッと音がして木っ端が飛んでくる。


「やれるじゃ――」


 と、壁から出て見ると瞬く間に砕けた場所に樹液がしみ出しながら再生していく。

 駆け寄ってもう一度設置する頃には完全に元通り……というか、さっきよりも頑丈になってる。


「…………。」


 これ、どうしろと?

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