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8/12

あっちを立ててこっちも立てる

 12月に入ると同時にさらに寒くなった。コートも一段と厚くなりこたつは全開、それにエアコンのスイッチを久々に握るようになった。それにしても、寒いとスイッチを入れるが少し暖かくなったと感じるとすぐにオフにしてしまうのは俺の貧乏性が悪いのか。


 さて、今回は昔予告したようにサンフレッチェの話をしようと思っている。以前カープの話を長々と続けたが、やはり移籍とかが少ないオフとなっている。まあFAでもあまり良い選手がいないという流れはあれど、やはりロマンだから。


 サンフレッチェもそれは経営的にそれほど余裕があるとは決して言えないが毎年2人ぐらいは移籍加入選手がいるのだから。そういうところが夢を持てるかそうでないかにつながる部分はないでもないだろう。


 さて、みんな知っていると思うが今年のサンフレッチェは優勝した。去年の今頃はそれまで長らく指揮を執っていたペトロヴィッチ監督が退任していた。その理由は財政の健全化らしい。つまり、金を払えなくなったから泣く泣く退団してもらったわけだ。そして、代わって監督に就任したのが森保一さんだった。


 元々それなりに期待はしていたんだ。名前がわが弟と同じだし。それにOBで有名な上に広島以外も知っているのは大きな財産だろうと思っていた。これは自分で見た話ではないのだが、現役時代は日本代表の正ボランチとして活躍していて、サンフレッチェの選手としても94年には優勝も経験した。


 最初という奴はどうしても他と比べて注目が集まるものだ。例えば94年には佐藤康之という選手がいたらしい。見た目は凄いのだがよく見るととても普通な名前をしている。しかしサンフレッチェを愛する人が見るとその平凡な名前の中からある種の感慨を見出すわけだ。代表に選ばれるような選手じゃない。だからこそ逆に頭に引っかかる部分もあるというものだ。


 なんかよく分からない方向に走ったが、とにかく初優勝のメンバーという事で今後あまり活躍できなくてもその名前は残るってわけだ。何となく浮かんだのは石川選手と塩谷選手。優勝を決めた試合はNHKで観戦したが、石川選手が決めた4点目のゴールは力強かった。塩谷選手は今年の途中に水戸から移ってきた選手だ。今年は控えのような扱いが基本だったが来年はもっといけるかも知れない。


 塩谷選手はいい選手だが、そんな選手でさえ控えなほどディフェンス陣は安定していた。まず今の段階で間違いなく日本代表と呼べるおそらく唯一の選手である西川選手がGKとしてとても活躍している。強力そうなシュートを何事もなかったかのように止めるのがかっこいい。


 DFでは、まず真ん中に新潟から移籍の千葉選手がいる。森脇選手はロスタイム、じゃなくて何だっけ。ア何とかタイムに点を取ったりする天性のファイターだ。水本選手も顔は地味だが結構コーナーキックの時とかヘディングでゴールを決めたりしていた。


 中盤の底には青山選手。いきなり凄いシュートを決めたり得点に直結するパスを出したり、まさに重要人物。森崎和幸選手も頭がいい。和幸選手と弟の浩司選手、のんちゃんが言うには「慣れれば見分けがつくようになる」らしいが未だに慣れない。前にいるほうと後ろにいるほうでいいんじゃないか。


 そしてサイドも良かった。右のミキッチ選手はボールを持ったら「おっ、ドリブルで抜いてくれるか」という期待感がとてもあった。しかし途中で怪我もあって、そこで頑張ったのが石川選手だった。そりゃあいきなりミキッチ選手は期待しないさ。左の清水選手も今年から出てきたという印象がある選手で、この2人が踏ん張ってくれたから今の順位があるというものだ。


 左サイドは山岸選手だったが、この選手も怪我で苦しんだ。清水選手は元々FWだったらしく、切れ味鋭いドリブルからなかなか強烈なシュートを放つので本当にいい選手だなと思う。優勝する時はこういう選手が出てくるものだ。


 高萩選手もうまいだけでなく怖い選手になってきた感じだ。今見返すと今シーズンの得点は4点らしいので驚いた。もっと決めまくっている印象があったからだ。そして大宮から来た石原選手もいい選手だった。やっぱり補強で穴を埋めることが出来たのが良かった。塩谷選手もそうだし。辻尾選手も期待しているけどどうなるんだろう。


 そしてFWはもはや言うまでもないエース中のエース佐藤寿人選手が最高に活躍してくれた。李選手がいなくなったマイナスを感じさせない得点感覚が凄かった。札幌戦だったと思うが、青山選手がピッチの真ん中あたりで出したパス1本から斜めに走った佐藤選手がダイレクトに決めた得点があった。ああいう動きと言うのか、スピード感がかっこいい。やっぱりサッカーは点を取ってこそだから。野球もそうだけど。点が入るのは楽しいから。


 そしてやっぱりMVPに輝いたのは佐藤選手だった。そりゃあ、そうでしょう。ベストイレブンには佐藤選手の他に西川選手、水本選手、青山選手、高萩選手が選ばれた。まあ納得かな。降格したガンバの遠藤選手が選ばれたのは逆に晒し者になったみたいで不憫だった。遠藤選手は自分に投票した人を集めて一発殴る権利ぐらいはある。でも来年は絶対選ばれないから、11年連続ベストイレブンとか、そういう臭い記録が作られないから良かった。


 あんなに頑張った仙台からはウイルソン選手だけの選出となったのは意外に思えたが、じゃあ他に誰かと問われると。赤嶺選手はもう得点王佐藤選手と2位の豊田選手がいるからウイルソン選手と二者択一だし。さすがにFW4人はねえ。林選手は優勝していたら選ばれただろうけど広島も堅守だったから西川選手になるのは仕方ない。代表選手がおらず全体的にネームバリューで劣るからちょっと運が悪かったかな。


 さて、サンフレッチェの話に戻ろう。スタメンは大体語ったから控えの選手で言うと、まず韓国から来たファンソッコ選手はなかなかいい選手で、来年以降さらに成長したら面白いと思った。平繁選手や大崎選手はそろそろがっつり来てほしいし、何となく好きな中島選手はやっぱり出番が少なくなったが、何と言うかあの飄々とした感じとかベテランらしいベテランだと思っているのでまだまだじっくり活躍してほしい。


 それにしても、今年のJリーグは強いと思っていた鹿島がいまいちでガンバに至っては降格してしまった。個人的な思い出で言うと降格は泣くほど辛かったけど決してそればかりではなかった。何より、J2では勝利の知らせが多かったから、それだけ笑顔の回数も多かった。はじめと一緒に「やったやったまた勝った」とよくはしゃいだのはおぼろげな記憶の果てにしっかりと焼きついている。プロは勝ってなんぼだからね。


 政治の話はろくになかったが結局マスコミが供給するのはスキャンダルだし、そういうのがないって事はちゃんと政治が回っているって事だろうから。信頼できそうな人を信頼するのも道だ。まあはじめがそうかと言うと客観的に見てはなはだ不安なのだが、少なくとも俺は信頼している。ただどんな悪辣な人間でも取り巻きの1人や2人はいるもんだからな。俺以外に俺みたいなのがどれだけいるかが問題よ。

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