第3話|公開処刑コーデ会議】
【場所】社内多目的ルーム。月例の“チームビルディング”の一環として開かれた「ファッション講評会」。全員が指定されたコーデで集合。
(全員が円形に椅子を並べて着席。中央には司会役として**佐藤みほ(部長)**が立っている)
佐藤みほ(35・部長):(にこやかに) 「皆さん、今日のドレスコードは“春のビジネスカジュアル”でしたね?さっそくですが、一人ずつスタイルについてコメントしていきましょうか♪」
高橋あかり(28・リーダー):(立ち上がって、軽くお辞儀) 「今日はアイボリーのカーディガンに、ラベンダーグレーのスラックスを合わせてみました。春の柔らかさと品を意識しましたっ!」
中村あや(45・部長):(手を叩きながら) 「えぇ、上品ね。ただ……ちょっと“甘すぎ”かしら?もっと輪郭のあるアクセントがあると“キャリア感”が出るかもね。」
田中あや子(28・リーダー):(小声で) (……言い方きっつ……)
本田ゆか(30・チームリーダー):(やや張り切って) 「私はジャケットに明るめのデニムを合わせて、あえてカジュアルダウン。肩肘張らずに信頼される感じを狙いました!」
鈴木なおこ(40・営業部長):(ニッコリしながら) 「そうね、信頼は大事。ただ……そのデニム、色落ちがやや強いわね。取引先によっては“休日感”に見えるかも。」
山田まり(25・アシスタントマネージャー):(おずおずと立ち上がり) 「わ、私は……春なので……あの、フリルのブラウスと、ミントグリーンのスカートを……選びました……」
石井ひとみ(33・営業部長):(笑顔で拍手しながら) 「かわいらしいわ、まりちゃん。でもフリルは引き算が大事ね。上下フワフワだと、ちょっと幼く見えちゃう。」
高橋さやか(29・マネージャー):(ふんわり笑って) 「私はボブヘアに合わせて、ネイビーのセットアップでシックにまとめました。アクセントはピアスだけです♪」
佐藤りな(32・課長):(腕を組んで) 「さすがね、さやかさんは“きちんと感”が出てる。ただ……ボブ×ネイビーは鉄板すぎて、ちょっと安全すぎるかも?」
木村りんこ(29・マーケティングマネージャー):(花柄ブラウスを指先で整えながら) 「私は春らしく、フローラルなトップスで華やかさを演出してみました。ボトムは白のストレートパンツです♪」
中村さき(45・エグゼクティブディレクター):(穏やかに微笑んで) 「柄ものをうまく取り入れてるわね。でも、その白パンツ、透け対策は万全かしら?安心感も、信頼のうちよ。」
松本ひとみ(38・シニアアナリスト):(ポニーテールを整えて) 「私はあえてベージュ×ホワイトでまとめました。シンプルだけど、仕立てのよさで勝負してます。」
りょうせつなナレーション: 全員が笑顔。でもその笑顔の奥には、ピンヒールより鋭い視線が交差していた。
(会議終了後、給湯室にてささやき声が再び……)
田中あや子(28・リーダー):(そっと) 「ねぇ……さきさんの“透けチェック”って、もう公開処刑レベルだったよね……」
高橋あかり(28・リーダー):(眉をひそめて) 「うん。あれ、やっぱ“指導”って名のマウンティングだよ……ああいうのがあるから、ファッションって怖い……」